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ミニバンのカスタム アメリカなぜ少ない? 日米で異なる事情 数千台の出展車わずか1台

ミニバン、アメリカ生まれ フルに対するミニ

text:Kumiko Kato(加藤久美子)

【画像】日本車カスタムの展示 アメリカで急増 全136枚

ミニバンというカテゴリーのクルマが生まれたのは1983年のアメリカである。

クライスラー社のダッジ・キャラバンと、その兄弟車にあたるプリムス・ボイジャーの2車種が元祖ミニバンである。

生みの親は今年7月に94歳で亡くなった、当時クライスラー社の会長であったリー・アイアコッカだ。

ほぼ同じ時期に欧州では似たコンセプトを持つ「モノ・スペース」のルノー・エスパスが発売されていたが、「ミニバン」として世に送り出したのはクライスラー社が世界初。

その後、クライスラー社のミニバンはアメリカで大ヒットとなり、クライスラーの経営危機を救ったのは有名な話である。

GMやフォードも追随し、とくに1985年に発売されたシボレー・アストロ(GMCサファリ)は日本へもノーマルモデルをヤナセが正規輸入していた時期があった。

また、スタークラフトなどのコンバージョンモデルも日本で大人気になった。ジープチェロキーと並ぶ、日本で最も売れたアメリカ車だったのだ。

ところで、MINI-VANの「ミニ」とはどういう意味なのか? 簡単に言うと当時のダッジバン、シェビーバン、フォードエコノラインなどの「フルサイズバン」に対する「ミニバン」という意味になる。

全幅2000mm+全長5700mmのボディサイズに対して、ミニは全幅1750-1800+全長4600-4700mmと小ぶりなサイズに収まっている。

ただしこれも、代を経るごとに大型化し、最新のクライスラー・パシフィカは全幅2000mm+全長5000mmを超えており、かつてのフルサイズバンに迫るボディサイズとなっている。

米でミニバンのカスタムが少ない理由

一方、日本における乗用車ライクなミニバンの始祖といえば、1988年に米国で発売されたマツダMPV(日本では1990年1月発売)、1990年5月発売のトヨタ・エスティマが相当する。

しかし、日本ではそれ以前に商用車のワンボックスをファミリーカーとして使ったり、バニングとして楽しんだりする文化があった。

また、現代のミニバンを代表する車種である、アルファードやノア・ヴォクシー、ヴェルファイヤ、セレナ、エルグランドなどはすべて、ワンボックスから発展した車種であるから日本におけるミニバンの元祖はワンボックスと言っても良いのかもしれない(つい先日2019年10月に、エスティマの生産終了が発表されたばかり)。

現代の日本ではミニバンと言えばファミリーカー、そして同時にカスタムのベース車両としても大変人気がある。

しかし、アメリカではミニバンのカスタムやチューニングを楽しむ層は日本ほど多くはない。

筆者が毎年訪れている米国SEMAショウにおいてもその傾向は顕著だ。屋内/屋外合わせて2000台とも3000台ともいわれる出展車両の中で、ミニバンのカスタムモデルは1~2台?

アメリカではカスタムの世界でミニバンはあまり人気がないようだ。理由の1つはミニバンは別名「サッカーマム」と呼ばれるように、ママと子どものクルマなのである。多人数が乗れるミニバンは、サッカークラブへの子どもの送り迎えに最適だ。近所の子どもも一緒に乗せていくことができる。

便利なクルマではあるが「(カスタムに熱中するような)クルマ好きが乗るクルマではない」という認識があるのかもしれない。

日本はカスタムの世界において独自のミニバンカスタム文化を花開かせていったが、アメリカではミニバン自体の立ち位置が少し異なっているのだろう。

そもそも米でミニバンの車種が減っている

さらに言えば、アメリカで一時代を築き、栄華を誇ったミニバンは一時期10車種以上が米国内で生産されていた。が、現在、北米で生産されるのはクライスラー・パシフィカ、トヨタ・シエナ、ホンダ・オデッセイの3車種のみ。

ミニバンを生んだクライスラーがわずか1車種だけというのも寂しい限り。

かつてミニバンのデモカーをSEMAに数回出展したことがある米国のパーツメーカーに話を聞いたところ……。

「1970年代のアメリカではフルサイズのバンをカスタムする文化が非常に盛んでした」

「ミニバンをカスタムする文化(BOX&VANカルチャー)は、アメリカで今も存在しているしそのようなコミュニティも盛んです。ただ、典型的なミニバンのカスタム(=車高を下げてエアロで武装。エンジンチューニングはあまりしない)はどちらかというとアメリカよりもアジアでの人気が高いですね」

「アメリカで不人気というわけでは決してないのですが、注目を集めていない、興味を持たれないのは確か。『サッカーマム』のイメージもあるでしょう」

多くの人々の関心を集めるか=費用対効果

SEMAショウではどれだけ多くの人々の関心を集めるか? ブースに足を運んでもらえるか? SNSに画像を上げてもらえるか? というところが大きなポイントになる。

1~2台という限られたデモカーを出展するなら費用対効果を第一に考えてとにかく派手で注目を集めるデモカーを置きたくなるだろう。

アメリカでもミニバンのカスタムは存在するしレイズやヨコハマタイヤなど日本メーカーのホイールはミニバンにおいても人気が高いそうだ。

2019年のSEMAでは筆者が認識している限り、1台だけミニバンのデモカー「2014年型トヨタ・シエナSE」のデモカーが出展されていた。

レイズ(RAYS)の米国輸入販売代理店である「マッキン・インダストリーズ」のブースである。

米国トヨタブースにも2014年~2016年の3年間はとくに過激なシエナが出展されたので、紹介しておこう。

2015:トヨタ・シエナDUBエディション

米国の人気自動車雑誌DUBマガジンとのコラボで誕生。

カスタムワイドボディキットを装着し、ギャラクシー・グレイの特別な外装で飾られている。

2015:トヨタ・シエナ・リミックス

米国シリウスXMサテライトラジオとのコラボによって誕生したカスタムシエナ。

「リミックス」の名の通り、音響系の過激なカスタムがユニークだ。後部ドアの動き方に要注目だ。

2015:SEMA/Toyota トヨタ・シエナRチューンド・コンセプト

One Lap of Americaでも好成績を残した最高速仕様のシエナ。

2015年のSEMAに出展されたR-Tuned Conceptは455馬力のカマロよりも1秒速い、わずか1.7マイルのトラックを1分27秒で周回した記録を持つ。

2016:SEMA トヨタ・エクストリーム・シエナ

2016年のSEMAに登場した「エクストリーム・シエナ」

日本的なカスタムシルエットを与えられ、ハイエンドのシアターシステムを備えた高級ミニバンとして紹介されている。

こうして振り返ってみると頑張っていたシエナも2016年以降、SEMAに出展されていない。米国ミニバンNO.1販売台数を誇るオデッセイも少なくとも過去5年は出展されていない。

ミニバン自体が減って、主戦場がアジアに移ってきていることも理由だろうが、ミニバンが誕生したアメリカにおいてこれは少し寂しく感じてしまう。

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