アマチュアドライバーが考案したフェラーリ
グレートブリテン島中南部、ブレナム宮殿の前庭へ卵型のボディが滑り込む。トリプル・ウェーバーキャブレターに強化クラッチが組まれ、全開での疾走が前提になっている。上品な車寄せが似合うモデルとはいえない。
【画像】唯一の「卵型」ボディ! ウーヴォ 同時期のフェラーリと奇抜なブリストル 最新V12チリンドリも 全134枚
V12エンジンが不意に咳き込み、ストールしないようアクセルペダルを軽く煽る。来場者たちのスマートフォンが、一斉に向けられる。指定された場所に止め、小さなドアを開く。改めて独特なフォルムだな、と感慨にふける。
2024年に開かれたコンクール・デレガンス、サロン・プリヴェの開催前夜には、かなりレアなクラシックカーが次々と搬入された。その中で、このシルバーのフェラーリは圧倒的な存在感を放っていた。
考案したのは、アマチュア・レーシングドライバーのジャンニーノ・マルゾット氏。近年は、イタリア語で卵を意味する「ウーヴォ」フェラーリと呼ばれている。
ジャンニーノは、ヴィットリオとウンベルト、パオロという3人の兄弟を持つ、裕福な家庭に生まれたイタリア人。1940年代後半から1950年代前半という短い期間に、兄弟でモータースポーツに取り組み、小さくない成功を収めた。
プロではなく、参戦数は多くなかった。ジェントルマン・ドライバーと呼ばれることも多かったが、それは言葉足らずな表現だと思う。フェラーリというブランドへ魅了され、エンツォ・フェラーリ氏へ資金を提供する関係にあった。
一流の運転スキルを有していたジャンニーノ
フェラーリのファクトリーチーム・ドライバーとして、レースへ出場するほどの運転技術も有していた。「彼は優秀なプロドライバーになれたかもしれません。もしかすると、チャンピオンすら狙えたかも」。エンツォは、後年にそう振り返っている。
ジャンニーノの短いモータースポーツ・キャリアが本格的に始まったのは、イタリアで開かれていた公道レース、1950年のミッレ・ミリア。ダブルスーツにネクタイという姿でステアリングホイールを握り、若干22歳で挑んだ彼は初優勝を掴んでいる。
その3年後にも、再び優勝。ライバルとして参戦していたF1ドライバーのファン・マヌエル・ファンジオ氏は、「難なく自分を追い越していきました。彼はアマチュアではなく、一流のドライバーだという証拠ですよ」。と実力を認めている。
速さを追い求めたジャンニーノは、自らのアイデアでマシンの課題を解決できるのではと考えた。フェラーリのシャシーとエンジンを利用しつつ、空力に優れ軽量なクーペボディを被せた、オリジナルマシンの製作へ動いた。
イタリア北部、パドヴァでカロッツエリアを営んでいた、友人のパオロ・フォンターナ氏へ相談。デザイナーのフランコ・レッジャーニ氏との3人で、ざっくりとしたアイデアは現実的なものへ帰着していった。
リアタイヤへ近いことで動きを感じ取れる
フランコはスケッチを描くだけでなく、機械の開発に関する知識にも長けていた。一説では、フォンターナがボディを成形したといわれているが、実際は敷地の一角を貸しただけらしい。デッサンから金属の加工まで、フランコが1人で進めたと考えられる。
「風の抵抗を最小限にする、角度の付いたフロントガラスが必要でした。フランコは航空業界で働いていた経験を有し、理想的な方法で実現させました。驚いたことに、運転の妨げになる映り込みはありませんでした。視界は素晴らしいものでしたよ」
こう発言しているジャンニーノは、全体が丸みを帯び絞られた、非常に低い形状が特長だと捉えていた。細いパイプが巧妙に溶接され、フレームを構成。表面のパネルには、成形が難しいものの軽量・強固な、ペラルマン・アルミニウム合金が採用されている。
フロントガラスとルーフを支える、左右のピラーを設けなかったことも、運転席からの広い視界へ貢献した。湾曲したガラスは、スチール製のケーブルでボディパネルへ固定されている。
「運転席は、かなりリアアクスルへ寄せられています。エンツォ・フェラーリさんは、ドライバーがフロントタイヤへ近い位置に座ると、運転しやすくなるものの、コーナリング時のスライドを感じにくくなるため、危険だと説明していました」
ジャンニーノは続けて述べている。「リアタイヤへ近づいて座ることで、動きを感じ取ることができます。その結果コーナーで敏捷になり、パワーの展開時にも鋭く反応できるようになるんです」
この続きは、ウーヴォ・フェラーリ(2)にて。
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