2016年6月
■2016年6月
フォルクスワーゲンはゴルフGTEに続くプラグインハイブリッド(PHEV)モデルの第2弾、パサートGTE(4ドアセダン)を2016年6月7日に発表、同日に販売を開始した。
基本的にスタイリングはガソリン車と共通。ただし、内外装にはフォルクスワーゲンのe-mobilityを象徴するブルーを用いたパーツが装着される。エクステリアではフロント部分に青のGTEエンブレムと、LEDヘッドライトからラジエターグリルの上部に伸びる水平ラインが特徴。フロントバンパー左右に埋め込まれたC字型LEDランプはe-mobilityシリーズに共通で用いられているもの。インテリアもGTE専用のレザー3本スポークマルチファンクションステアリングやシフトノブなどにブルーのステッチが入る。
パワートレインにはスタート/ストップシステム(アイドリングストップ機能)、ブレーキエネルギー回生システムの「ブルーモーションテクノロジー」付きの1.4リッター直4TSIガソリンエンジン(115kW/156ps)と、PHEV用として専用開発された6速DSGが組み合わされる。このエンジンとトランスミッションの間に発電機を兼ねたモーター(85kW/116ps)が挟み込まれている。駆動用バッテリーは外部充電が可能な9.9kW/hの容量を持つリチウムイオンバッテリーだ。
GTEの特徴となっているのが「EV」、「ハイブリッド」、「GTE」の3つの走行モードを備えていること。ゼロエミッションの電気自動車、「EV」モードでは現時点で国内で販売されているPHEV(セダン/ステーションワゴン)では最長となる51.7㎞の航続距離が可能。最高速は130㎞/hに達するという。
「ハイブリッド」モードではエンジンとモーターを効率よく駆動することでJC08モード21.4㎞/Lの経済性を実現。「GTE」モードはエンジンとモーターのパワーを最大限に引き出し、アクセルレスポンス、ギヤのシフトタイミング、ステアリングが自動的にスポーティな特性に切り替わる。動力性能も0-100km/h加速7.4秒(欧州公表値)の俊足ぶりだ。これらモードに加え、駆動用バッテリーの充電を優先して走行したい時には、インフォテイメントシステムの画面から「バッテリーチャージ」モードを個別に選択することもできる。
先進装備も充実しており、上級グレードのGTEアドバンスにはデジタルメータークラスターの「アクティブインフォディスプレイ」や「ヘッドアップディスプレイ」を他のフォルクスワーゲンモデルに先駆けて採用されている。機能向上を果たした駐車支援システムの「パークアシスト」、アラウンドビューカメラの「エリアビュー」といった先進技術も新たに採用。フォルクスワーゲンが提唱する総合安全コンセプト「オールインセーフティ」に基づき、新型パサートから採用されている渋滞時追従支援システム「トラフィックアシスト」、アダプティブクルーズコントロールの「ACC(全車速追従機能付き)」などの全方位アドバンスドセーフティは全車に標準装備となる。