2004年4月
■2004年4月
イギリスの「バックヤード・ビルダー」から端を発した、伝統的なブリティッシュ・スポーツの流儀と精神を貫き通しているのがTVR。スチールパイプを溶接で組み上げ、オリジナルのハイパワースペック・エンジンを搭載し、FRP成型のボディを被せるという手法だ。1台1台を手作りしているのが特徴で、約4週間をかけて1台を仕上げている。「スポーツカーとは、大馬力で軽量であればいい」というシンプルな哲学のもと、趣味性の高いクルマとして存在が知られてきた。2000年に導入されたタスカンは、ハードトップのルーフパネルを取り外すことのできる、タルガトップ2シーターだ。他のモデルと同様にFR方式
を採用し、サスペンションは4輪ダブルウィッシュボーン。独特のフロントマスクも印象的だ。空力を徹底的に追求し、給油口をトランク内部に配すなどハイスピードを念頭に置いた工夫も見られる。エンジンは350psの3.6リッター/390馬力の4リッターで、いずれも直6DOHCとなる。クルマ好きの心を揺さぶる一台だ。