トヨタ シエンタ 「電動パーキングブレーキの搭載だけで「買い」」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

瓜生洋明
瓜生洋明(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
3
走行性能
3
乗り心地
3
積載性
3
燃費
5
価格
4

電動パーキングブレーキの搭載だけで「買い」

2025.9.1

年式
2025年8月〜モデル
総評
電動パーキングブレーキとブレーキホールドが搭載されたことで、ライバルであるホンダ「フリード」に対する明確な「弱点」がなくなった。この点だけでも、シエンタの改良モデルは十分「買い」であると言えるだろう。若干の価格上昇は見られるものの、機能装備の充実を考えると、割高感を覚えることはなさそうだ。
満足している点
今回の改良で最も評価すべきは、全車標準化された電動パーキングブレーキとブレーキホールド機能だ。従来の足踏み式からの刷新は操作性を一変させ、ストップ&ゴーが頻発する都市部において特に利便性を高めた。また、トヨタ初採用のホールドメモリー機能は、次回乗車時にも設定が保持されるため、ユーザーが毎回操作するわずらわしさを解消しており、毎日乗るユーザーにとってはうれしいポイントと言えそうだ。
不満な点
若干の価格上昇を除けば、大きな不満点はないと言える。強いて言うなら、新設定の「JUNO」は革新的ではあるものの、2人乗り仕様という特殊性がハードルの高さを感じさせることくらいだろうか。
デザイン

3

エクステリアデザインに大きな変更はなく、シエンタの特徴である「親しみやすさ」と「機能的なフォルム」は維持されている。「JUNO」に関しては、専用エクステリアの存在感よりも、むしろインテリアでの提案が主眼に置かれており、従来のファミリーカーという枠を超え、ライフスタイル提案型のデザインに発展した点が特徴的だ。
走行性能

3

走行性能そのものは大きな刷新が行われていないが、従来からのハイブリッドシステムと1.5Lガソリンエンジンはいずれも改良を重ねて完成度が高められている。多くのユーザーが待ち望んでいた電動パーキングブレーキが備わったことにより、実用面での快適性は大きく向上したと言えるだろう。
乗り心地

3

サスペンションは従来通りのチューニングながら、静粛性向上策によって、乗員が感じる快適性は若干高められている。シート形状はコンパクトミニバンの範疇にあっても柔らかさと支えのバランスが取れており、長距離移動においても疲労感は少ない。「クラスを超える上質さ」とまでは言えないが、日常使いに必要な快適要素は過不足ないと言えるだろう。
積載性

3

2列目や3列目を倒せばフラットな荷室空間が確保でき、日常的な買い物からアウトドアまで十分に対応する。今回の改良ではラゲッジの基本構造に大きな変化はないが、細部の収納スペースやカップホルダー追加など、使い勝手の向上に寄与する工夫が加えられている。
燃費

5

マイナーチェンジによって燃費性能が大きく変わったわけではないが、依然として非常に高い水準にある。特に、ハイブリッド車の燃費はクラス随一だ。BEVやPHEVのコンパクトミニバンが存在しない以上、燃費性能に不満を抱くことはないだろう。
価格

4

改良後の価格帯は約200万円から約330万円の設定で、従来と比較して若干の上昇が見られる。とはいえ、機能装備の追加を考慮すれば、まだまだコストパフォーマンスの高さは健在と言えるだろう。ただし、新登場の「JUNO」は約365万円(2WD)〜約385万円(E-Four)と、ほかのグレードに比べて価格帯がかなり高いので注意が必要だ。
瓜生洋明
瓜生洋明
自動車ジャーナリスト
1987年生まれ。大手IT企業や外資系出版社を経て2017年に株式会社ピーコックブルーを創業。現在では平均年齢25歳のメンバーとともに毎月300本超の記事を配信している。愛車のボディカラーを社名にするほどのエンスージアストだが、新しいテクノロジーへの関心も強く、最新モデルは常にチェックしている。
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