トヨタ クラウン(スポーツ) 「走り&燃費数値の両面に効くPHEV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人(著者の記事一覧
交通コメンテーター
評価

4

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
3
積載性
3
燃費
5
価格
3

走り&燃費数値の両面に効くPHEV

2025.1.30

年式
2023年10月〜モデル
総評
公道で長距離試乗を行い、PHEVをラインアップした理由が明確になった。たしかに高出力で速い。トヨタの量産型PHEVとして初めて急速充電にも対応した。わかりやすく所有満足度が高まる一台だが、長く乗ってみるとPHEVシステムの走行性能と燃費性能の優れた両立点に最大のメリットがあるように思えた。
満足している点
以前にもレポートした通り、PHEV専用の「AUTO EV/HVモード」が優秀で、結果、二次バッテリーの数値が0%を示した後でも燃費数値の悪化が最小限に抑えられる点。加えて、システム出力306PSが生み出す駆動力は十二分な速さを提供してくれる。二次バッテリー容量18.1kWhで充電一回当たりのEV走行可能距離は90kmだ。
不満な点
以前はデザインを不満点として挙げたが、今回の長距離走行で気になったのはクラウンらしさが薄いことだ。乗って速いし、乗り味も優秀で疲れない。つまり良いクルマそのものだ。しかし、若干サイズは小さいながら同系列のプラットフォームをもつ「ハリアー」のPHEVモデルと乗り味を比較すると、それほど大きな違いはない。フラッグシップならではの、さらなる上質感が走りの上からでも感じられるとファンが増えるのではないか。
デザイン

4

今回の長距離走行では1度、クラウン・スポーツとすれ違ったが、街中で眺めてみるとヘッドライトを中心とした顔周りに視線が集中する意味がわかった。昨今のトヨタ各モデルはミニバンからSUV、そしてプリウスに至るまでLEDヘッドライトを薄型化してデザイン上の共通項を図っているが、クラウン・スポーツはひときわ顔の造形に凝っている。そこに抑揚あるサイドデザインが加わり、ボディ全体としては前下がり気味に見えるクラウチングスタイルをとった。よって、良くも悪くも人目を惹く。
走行性能

4

パフォーマンスは以前、レポートした通りでPHEVとなり前輪の駆動モーターが力強くなったことから(120PS/202N・m → 182PS/270N・m)走りのゆとりが大きくなった。今回の長距離試乗では、プロアクティブドライビングアシストのうち「車線内走行時常時操舵支援」が効果的に働いていることがわかった。ドライバーの操作を先読みして、ステアリングの反力を変化させる、つまり、まっすぐに走らせたいとドライバーが操作すると、システムがそれを理解して必要なときにそっと操舵をアシストする。結果、ものすごく直進安定性の高いクルマに乗っている状態と同じ感覚を抱く。
乗り心地

3

PHEVでは車両重量増加による乗り心地の向上がみられた。標準モデルのハイブリッドモデル1810kgに対して、PHEVは2030kgと220kg重い。よって、それに合わせてダンパーとスプリングを強化したのだが、相乗効果で乗り味がしなやかになった。また増えた重量の大部分は、床下中央部分に配置した18.1kWhの二次バッテリーなので前後重量配分も悪化していない。
積載性

3

5名乗車時のラゲッジルーム容量は397L。実用上は問題ないにしても、4720mmの全長をもつボディにしては少なめだ。最大の前後長は959mmとやはり短い。よって、ゴルフバックの積載にしても後席を利用した際には1つ、後席をたたんだ状態でようやく4つに増える。クラウンシリーズでは、このあと最後発モデルとしてステーションワゴンボディの「エステート」の発売が控えている。こちらはラゲッジ前後長にして2mを超えるというから積載性にも期待がもてる。
燃費

5

PHEVモデルでは車載の燃費計のほかに、電費計も備わる。長距離走行を行った際の値は、それぞれ最高値で燃費数値が36.9km/L、電費が6.7km/kWhだった。二次バッテリーがメーター上でゼロになった状態、つまり通常のハイブリッドモデルに近い状態で走らせた市街地での燃費数値は、16〜18km/L台と、競合車である三菱「アウトラウンダーPHEV」とほぼ同等だった。
価格

3

ワングレードで765万円。各補助金などで実質的な価格はグッと下がるが、それでも約700万円と高額だ。PHEVシステムという括りではアウトランダーPHEVが最上級グレードで668万5800円、ここから補助金を最大額で差し引くと540万円台になる。走行性能や電費性能ではクラウン・スポーツが有利ながら、実際にはここまで価格が異なると競合車は1000万円を超える輸入SUVのPHEVになる。
西村 直人
西村 直人
交通コメンテーター
WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
トヨタ クラウン(スポーツ) 新型・現行モデル

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