トヨタ クラウン(エステート) 「新しいのに、どこか懐かしいワゴンタイプ」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

まるも 亜希子
まるも 亜希子(著者の記事一覧)
自動車ジャーナリスト
評価

5

デザイン
5
走行性能
5
乗り心地
5
積載性
5
燃費
5
価格
5

新しいのに、どこか懐かしいワゴンタイプ

2025.4.24

年式
2025年3月〜モデル
総評
ステーションワゴンとSUVの融合というコンセプトどおり、ラゲッジルームの使い方が広がる工夫で楽しさ倍増。普段はフォーマルな場にも似合う品格がありながら、休日にはアクティブに使いたい人にもぴったりのクラウンです。また乗り味は、ほかの3タイプのクラウンに通じる新世代感は維持しながらも、どこか路面へのあたりがソフトなところなど懐かしいクラウンを思い起こさせるところが不思議。スポーティすぎず柔らかすぎない、ファミリーカーとするなら最もおすすめのクラウンです。
満足している点
他の3タイプにはないエステート専用装備として、左端を見るとクラウンマークがキュートな三角形のプレートがはめ込んであります。取り外すと折りたたみテーブルとして使えるようになっていて、クラウンのマークが入っているのもキュート。また、はき出し口をめくると引き出し式のデッキチェアも装備されており、景色のいい場所などでサッと引き出して、腰掛けながらコーヒーを飲んだり、これまでのクラウンのイメージにはなかったアクティブな使い方が広がりそう。
不満な点
慣れれば問題ないのかもしれませんが、最初はパワーバックゲートのスイッチがどこにあるのかわかりにくいです。真ん中ではなく微妙に右にずれた位置にスイッチが隠れているので探してしまいます。雨の日などは操作する際に手が汚れるのではないかという懸念もあります。
デザイン

5

コンセプトはワゴンとSUVの融合による「大人のアクティブキャビン」。頼もしさと洗練さを合わせ持つデザインと、多彩にスマートに使える荷室が大きな特徴となるエステートということで、フロントから見ると、バンパー一体型のフロントグリルがボディ同色で、上下に変化するメッシュパターンが個性的。水平基調のデイライトランプのあたりはクラウンクロスオーバーと似ていますが、サイドから見れば伸びやかなルーフラインがリアまでしっかりと貫き、エステートらしさを感じさせてくれます。
走行性能

5

クロスオーバーはバランスの良さ、スポーツはキビキビとした軽快さ、セダンは圧倒的な重厚感と上質感という個性がはっきり分かれている中、エステートの特徴はひとことで言えば安心感だと思います。2.5LのHEV(ハイブリッド)もPHEV(プラグインハイブリッド)も基本的なシステムはこれまでの3タイプと変わらないですが、フロントモーターの出力はクロスオーバーとスポーツ搭載分に対して約5割向上させており、荷物を多く積んだ状態での走りにもストレスがないよう考えられています。モーターによる軽やかさとなめらかさ、落ち着きのあるステアフィールが魅力です。
乗り心地

5

剛性感の中にもソフトな接地感がある乗り心地は、新しいのにどこか従来のクラウンを思い起こさせる懐かしさも感じます。それには、しっかりとした操舵感や安定感と、上質で疲れにくい乗り心地を両立するようなサスペンションセッテイングも効いていて、DRS(ダイナミック・リア・ステアリング)はリアがより動く方向へとエステート独自のセッティングを施し、電子制御サスペンションのAVSにも減衰力向上と摩擦低減の設定をプラス。とくに後席の乗り心地を重視した「リヤコンフォートモード」を選択すると、ボディのカタマリ感が一段上がったようなフラット感のある乗り味が感じられます。
積載性

5

通常時で570L、6:4分割で後席を格納すると最大1470Lの大容量を確保した荷室。後席折りたたみ時に長さ2mの完全フルフラットスペースを生み出す新機構「ラゲージルーム拡張ボード」をトヨタ初採用し、荷物を積むだけでなくレジャーシーンなどで“居住空間”としても使えるようにしています。専用装備となるデッキテーブルは、クラウンの王冠マークをあしらい、使わない時は荷室左端に格納可能。引き出し式のデッキチェアもあり、休憩時の使い方も広がります。
燃費

5

HEVで20.3km/L、PHEVで20.0km/LというWLTCモード燃費なので、エコドライブを心がければ実用燃費も15km/L前後は十分に狙えるでしょう。PHEVはEV走行距離が最大で89kmと長いので、賢く充電を繰り返して乗ればさらにガソリン代は節約できるのも嬉しいところです。おすすめは状況によって自動で効率よく走ってくれる「AUTO EV/HV」モードです。
価格

5

RAV4のPHEVが566万円台なので、クラウンのPHEVが810万円というのは車格を考えると妥当かもしれません。補助金がたくさん出るうちに手に入れれば、ハイブリッドの635万円と大きくは変わらない価格になって、ちょっとお買い得にも思えてくるところがあります。災害などの際に電源としても使えたり、外部給電ができてアウトドアで便利に使えたりするPHEVはやはり魅力的です。
まるも 亜希子
まるも 亜希子
自動車ジャーナリスト
映画声優、自動車雑誌編集者を経て独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」、「おっさん on boad」にも出演中。
トヨタ クラウン(エステート) 新型・現行モデル

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