トヨタ クラウンアスリート 「高級とスポーツのバランスが魅力」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
評価

3

デザイン
3
走行性能
3
乗り心地
4
積載性
3
燃費
2
価格
2

高級とスポーツのバランスが魅力

2021.10.29

年式
2012年12月〜モデル
総評
高級セダンの味とスポーティな走りを1台で味わえる。そう考えてみると、クラウンアスリートの商品力の高さが理解できるのではないだろうか。ちなみに2015年10月以降のマイナーチェンジモデルは、車体剛性も向上して走行性能がアップしている。そういった走りへのこだわりもかつてのトヨタにはなかった、新世代トヨタのいい部分だ。
満足している点
トヨタブランドの最上級オーナーセダンという格式と、スポーティな走りのバランス。インテリアの仕立ての上質さはさすがだし、気持ちよく走れる走行性能は運転好きも楽しめる。排気量2.5Lと3.5LのV6自然吸気、そして2.0Lの4気筒のターボ、さらには2.5Lの4気筒自然吸気にモーターを組み合わせたハイブリッドと、幅広いパワートレインが選べるのもいい。日本のマーケットを考え全幅を1800mmに抑えた車体サイズも美点だ。
不満な点
車両価格が高いのは否めないが、トヨタの最上級となるセダンだと思えばそれも仕方ないところ。また、アスリートのスポーツ性能もあくまで「クラウンとしては」という前提であり、リアルスポーツセダンのような運動性能はないのでそのあたりは理解しておくべき。
デザイン

3

初登場は8代目時代の1989年だが、一般的には1999年デビューの11代目以降の印象が強い。「ロイヤル」系との違いはグリルやバンパー、大径のタイヤ&ホイールなどそれほど多くないのだが、しっかりとスポーティさを強調。伝統を重視するロイヤル系に比べると好みは分かれそうだが、クラウンの殻を打破しようという意気込みが感じられる。
走行性能

3

大径のタイヤを履いてサスペンションを強化するのがアスリートの定番的な走りの味付け。いっぽうでパワートレインはロイヤル系と共通となっている。とはいえ、300psを超える排気量3.5Lの6気筒自然吸気ガソリンエンジンを用意するなど、動力性能はかなりの実力。いっぽうで時代の要請に合わせて用意したハイブリッドは、動力性能と燃費のバランスに優れる。
乗り心地

4

スポーツモデルとはいえ、さすがクラウン。ロイヤル系に比べるとサスペンションが締め上げられていて路面からの衝撃によるコツコツとした突き上げも増してはいるのだが、クラウンという名前にふさわしい上質な乗り心地はしっかり確保している。とくに、厚みのあるクッションを組み合わせた後席の上質な乗り心地はさすがだ。
積載性

3

最終世代となる14代目の話をすれば、非ハイブリッドとハイブリッドではトランクの広さが違うのでご注意を。後者はリヤシートの後ろに駆動用バッテリーを積む影響から、トランクの前後長が短くなって容量が減っているのだ。アスリートという言葉から期待される動力性能という意味でも、ガソリン車がいいかもしれない。
燃費

2

クラウンは燃費を重視したクルマではないので、燃費性能をなによりの目標として開発されたエコカーに比べると燃費は控えめ。それに車両重量が重いというハンデもある。3.5Lエンジンを積むモデルは、豪快な加速と引き換えにガソリンはどんどん減るし、ハイブリッドも効率最優先ではないので、プリウスなどのような燃費は期待してはいけない。
価格

2

2012年から2018年にかけて販売された最終モデルの中古車価格を見ると、2021年11月の平均相場は250万円程。国産セダンとしては高めの相場感だ。価格と走行性能のバランスという意味では、後期モデルに追加された2.0Lターボがベストかもしれない。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。
トヨタ クラウンアスリート 新型・現行モデル