スズキ スイフト 「しっとりとしたクルマ」のユーザーレビュー

しっとりとしたクルマ

2021.3.1

総評

色々書いたが、スズキ渾身のクルマ造りには脱帽する。「足グルマ」と呼ぶには相応しく無い、内容の濃いクルマ。ハンドリングと乗り心地に独特の「しっとり感」があり、そこがヨーロッパ車のようだと評される部分だと思う。

満足している点

・国産はもとより、欧州コンパクトとも伍していける走行性能。
・CVTの出来の良さ。国内で使う分にはDCT等よりCVTの方が良い。フォルクスワーゲンのDSGなど比べるべくも無い。
・フロント、リア共にシートにコストをかけて作り込まれており、ロングドライブでも疲れない。
・このクラスにしては圧倒的とも言えるNVH対策。
・車体が軽量なのでスタッドレス⇔ノーマルタイヤの入れ替えが自分で出来る。
・明るいHIDライト。
・車両価格や維持費が相対的に安い。

不満な点

・燃費があまり良くない。相当燃費コンシャスな走りをしても13〜14kmリッター。夏場はエアコンを使うので更にガクッと落ちる。また車載燃費計と満タン法の誤差が結構あるのも気になる。
・最小回転半径が5.2mであるが街中で思うようにハンドルが切れない。
・塗装がとにかく弱い。 新型でもあまりレベルアップはしていないみたいなので、ここはメーカーに改善を要望したい。
・この車両価格帯だと難しいのかも知れないが「所有する悦び」的なモノがあまり感じられない。

デザイン

3

新型が出て3年経過後もデザイン的にはZC72が一番の完成形だと思う。それ故に先代モデルとはガラリとデザインコンセプトを変えてしまう他社の最新のBセグメントと比べて、やや古く感じてしまうのも事実。

走行性能

4

このクラスでは最強レベルかと。
ちなみに5万キロでディーラーにてECUとCVTのアップデートを実施し、発進時のもたつき、低回転トルクが改善。

乗り心地

5

XS(非DJE)の標準仕様のサスセッティングにとても満足している。 エンジンや足回りのメカニカルノイズ、ロードノイズもよく抑え込まれている。

積載性

5

後席とラゲッジルームの狭さは、リアの安定性とトレードオフだと理解しているので、これで良い。

燃費

3

低粘度エンジンオイル・省燃費タイヤ使用、2.000回転以上回さない、クルーズコントロールを積極的に使う等、色々試したがあまり良い数値は出ない。コンパクトカーだけどあまり燃費にこだわるクルマでも無いのかも。

価格

4

コストパフォーマンスはイイ車。でもリセールバリューがほとんど期待出来ないので、大事に長く乗っていきたい。

故障経験

ラックアンドピニオンが7万キロでダメになったが、リビルド品が出ており安く交換出来た。 今年で10年目を迎えるが、その他は特に大きな故障は無し。ドイツ車と比べて国産車の信頼性の高さをつくづく感じている。