スズキ ジムニー 「デザインの良さ、本格四駆なのに通常利用出来る懐の深さ」のユーザーレビュー

デザインの良さ、本格四駆なのに通常利用出来る懐の深さ

2020.9.12

総評

本格オフローダーの言わずと知れたジムニーが、一般ユーザーも受け入れられる懐を携えてやってきた。

ラダーフレームを守りってオフロード性能は譲らずに、静音性や快適性を一般的な車のレベルに持ってきている。

そして内外装の素晴らしいデザイン。
今まで好きな人しか乗らず、男性ユーザーがメインだった。
だけどこのデザインで一気に一般ユーザーや女性ユーザーに広がったと思う。

もちろんデザインだけでなく上記の一般的な車に求められる快適性を最低限備えているからこそだと思う。だからと言って快適性を求めてラダーフレームをやめたらそれは既にジムニーではない。

ラダーフレームを採用しつつ、他を上げてバランスをとった事が人気の理由じゃないかと思う。

長く愛される車になると思うので、長く乗りたいと思う。

満足している点

・内外装のデザイン。カッコ可愛い
・不整地での圧倒的な走破性
・ラダーフレームという特別感
・遅いのに運転が楽しい
・FR
・専用アフターパーツが豊富
・内容に対して価格が普通の軽自動車レベルな点
・ジムニーにしては静か

不満な点

・発進は遅い
・4ATは燃費が悪い
・燃費が悪い事に伴い航続距離が短い
・揺れる乗り心地（慣れたら大丈夫）
・助手席シートを倒した状態から戻す際に、スプリングが強すぎるのか勢いよく戻る。これで一度頭を打って軽いけがをした。ディーラー曰く他個体も同様なので仕様ではないかとのこと。
・ドアを開いた時の２段目ロックが弱い。隣の妻の車に軽くドアパンチしたことがある。

デザイン

5

本ジムニーの最大の美点の一つ。
近年珍しい角ばったデザイン。当然空力の解析はしていると思うが、明らかにデザインを優先させていると思える。そしてそれは成功している。

内装も暖色系ＬＥＤのシンプルなメーターはレトロを感じさせるし、エアコンスイッチ周りのデザインも可愛い。

多分その内出るだろうけど、シートや内装に色を付けて遊んだバリエーションもあるといいなと思う。

走行性能

4

不整地と一般道で明確に異なる。

■一般道
エンジン性能は車重に対して負けている。
発進加速が遅い。しかし踏み込めば加速するのでトルクはある。抵抗多めなのかエンジンブレーキが強いため、スーっと走る感覚がない。ずっと踏んでいる感じ。

足回りは不整地向けにストローク長めだが、これが案外楽しい。一般道のコーナーで速度は遅いが一杯ロールして走ってる感が楽しい。
ＦＲなのもよい。

■不整地
最強の一言。
ＦＦでスタックして登れなかった凍った林道（２月の八ヶ岳）をＦＲでも楽々登る。凍った上り坂で止まって発進でも４ＷＤなら軽々と発進。凄い。

高い最低地上高で砂利道も轍もなんのその。

河原の砂利道を走るのも楽しい。
その内川を渡ってみたい・・・

乗り心地

3

横揺れする独特な乗り心地。
しかしスプリングのぽよぽよした気持ち悪さとは違い、酔いそうにはない。

固いとは感じない。

積載性

4

1-2名で乗る分には後部座席を倒せば結構載る。
助手席と後部座席を倒した状態で、フロントホイールを外したクロスバイクを立てて載せられた。

身長170ｃｍで車中泊も余裕。

後部座席を倒さないと積載性は絶望的。
トランクスペースは買い物袋さえ載らない。

燃費

2

唯一失敗したと感じた点。
妻も乗れる利便性を取って４ＡＴにしたが、ＭＴとかなり燃費が違う。（10-13km/L）
これにより航続距離が短い。登山で遠出すると給油計画を考えておかないと、山中でガス欠になる恐れがあるレベル。

ＭＴはそんなに楽しくなかったので利便性を取ったが航続距離まで頭が回らなかった。

価格

5

専用品のラダーフレーム採用車としては明らかに安い。普通の軽自動車と大して変わらない。
（最近の軽自動車が高価格化しているのもあるが）

ジムニーの性能が必要な人には高コスパ。
そうでない人でも気に入ったなら買える価格。

故障経験

今のところはない