スズキ フロンクス 「ファーストカーとしても納得できる走り」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人(著者の記事一覧
交通コメンテーター
評価

4

デザイン
5
走行性能
4
乗り心地
3
積載性
4
燃費
5
価格
5

ファーストカーとしても納得できる走り

2025.1.30

年式
2024年10月〜モデル
総評
プロトタイプの試乗レポートでは、成り立ちとクローズドコースでの印象をお伝えした。今回は市販モデルを公道で試乗。FFと4WDの乗り比べも行った。市街地走行から高速道路まで過不足ない走りだが、際立って印象が良かったのはFFモデル。身のこなしは軽快ながら、乗り味はとても上質。スペック上は非力に思えるものの、搭載するマイルドハイブリッド方式を採用するK15C型エンジンは実用域である2000回転台のトルクが豊か。静粛性能も高かった。
満足している点
サイズ、価格、乗り味、燃費性能を含めたランニングコストなど、日本の道路事情にもベストマッチであるところ。世界に通用するグローバルカーの開発はボディサイズの肥大化、高パフォーマンス化、フル電動化などを招き、結果的に大きく、重く、高額になる。その点、フロンクスは想定ユーザー層を特定領域に絞り、そのカテゴリーの中で最高の一台になることを目指している。
不満な点
筆者は年間の雪道走行時間が長いため、フロンクスでは4WDを選ぶ。しかしFFモデルと比較すると後輪サスペンション周りからの突き上げが多めだ。開発陣曰く、後輪の駆動アッセンブリー搭載に伴う重量増に対応するため、サスペンションを強化したことで乗り味に違いを感じたのでは、との見解だった。また、小回り性能も高く最小回転半径は4.8mだが、可変ギヤステアリング機構を持たないため、ステアリングのロックトゥーロックは約2.7回転と大きい。
デザイン

5

ここはプロトタイプから変更がない。ダブルフェンダーと呼ぶ前後ホイールハウスのアクセントはタイヤを大きく見せたり、車体の抑揚演出にも一役買っている。ボディの全高は1550mmと立体駐車場での使い勝手を考慮しながらも、クーペSUVとして成立させるべくルーフをなだらかな弧を描くように作り込み、独自の世界観を演出した。ルーフをブラック塗装する2トーンカラーとのマッチング度合いも高い。
走行性能

4

スポーツモデルではないため劇的に速くもなければ、マイルドハイブリッド方式なので電動モーター駆動の力強さも薄い。しかし、スズキのこだわりである軽量ボディを武器に、市街地から高速道路まで気持ちの良い加速フィールが味わえる。ストップ&ゴーの連続する市街地では、6速AT(トルコン方式)のギヤ比率が日本の道路事情にピタリと一致していてドライバーとの一体感が高い。
乗り心地

3

クローズドコースではしなやかさが全面に出ていたが、公道で改めて試乗してみると、やはり4WDモデルは後輪側からの突き上げが大きめで気になった。もっともFFモデルとの比較試乗ができたからこそ感じるマイナスポイントなので、4WD単体で見れば評価は高い。また、駆動方式を問わず静粛性能がグンと高いこともフロンクスの特徴だ。
積載性

4

ボディサイズから想像するよりもラゲッジルームは広い。ルーフが弧を描いているため絶対的な容量としては、5名乗車の最大値で290L(ラゲッジボードなしの状態)ながら、最大荷室長は1380mm、最大幅にして1320mmあるため実用性は高い。ただし、バンパーとラゲッジフロアには段差があるため積載には持ち上げる必要がある。
燃費

5

公道試乗で驚いたのは燃費数値だった。FF/4WDともにカタログのWLTC総合値(FFが19.0km/L/4WDが17.8km/L)とほぼ同じ数値を記録したからだ。しかも冷間始動から15km程度の市街地走行での値なので、長距離になればさらに伸びていた。フロンクスで燃費数値を伸ばすコツは、3000回転以下を保ち、キックダウンを控えること。実用域の豊かなトルク発生領域と、熱効率の高い領域が重なっていることも優れた燃費数値の要因だ。
価格

5

ワングレードで駆動方式により価格が異なる。FFモデルが254万1000円、4WDモデルが282万7000円だ。純粋に価格だけ見れば競合車のほうが安価だが、スズキコネクト対応の全方位モニター付メモリーナビゲーション、ACCや車線中央維持機能をはじめとした運転支援技術や、ヒーター機能付の部分レザーシートなどがすべて標準。足りないのはフロアマットくらいだから、装備で並べればフロンクスが優勢だ。
西村 直人
西村 直人
交通コメンテーター
WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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