スズキ アルト 「マイナーチェンジで中身も大幅進化」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

一条 孝
一条 孝(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
3
走行性能
4
乗り心地
3
積載性
3
燃費
5
価格
5

マイナーチェンジで中身も大幅進化

2025.11.11

年式
2025年7月〜モデル
総評
デビューから3年半ぶりのマイナーチェンジでさらなる進化を見せるベーシックアルト。エクステリアではフロントバンパーガーニッシュの形状を変更したほか、一部グレードにルーフエンドスポイラーやアンダーカバーを装着。パワーユニットに変更はないものの、空力性能の向上により軽クラストップの28.2km/L(WLTC)の経済性を実現している。安全性能についても従来のステレオカメラ方式から、ミリ波レーダーと単眼カメラの組み合わせによるデュアルセンサーブレーキサポートⅡに変更。低速時ブレーキサポート(前進・後退)や車線逸脱抑制機能、発進お知らせ機能、パーキングセンサーをフロントに追加するなどの最新の予防安全技術も標準装備されている。最上級グレードのハイブリッドXには本革巻きステアリングやメッキインサイドドアハンドルを装備したほか、緊急通報やリモートエアコンなどのアプリ機能を利用できるスズキコネクトにも対応している。
満足している点
本革巻きステアリングの装着で触感が向上し、メッキインサイドドアハンドルの装備などにより内装の雰囲気もよくなった。運転のしやすさは相変わらずで、死角が少なく、取り回しのしやすさは申しぶんない。安全装備も充実しており、エアバッグはすべてのグレードの運転席&助手席、フロントシートサイド、サイドガラス部に標準装備されている。
不満な点
最上級グレードのハイブリッドXでもステアリングのテレスコピック機能は未設定。前席シートヒーターは装備されていてもステアリングヒーターは用意されない。リヤシートバックは一体可倒式で3人乗車時にかさばる荷物は積みにくい。車両価格は全般的に高くなってしまったが、装備内容の充実化を踏まえると仕方のないところか。
デザイン

3

フロントグリルが装着され、バンパーデザインを一新したことで一見して新型だとわかる表情になった。さらにルーフエンドスポイラーが装着されて空力対策も施されている。14インチアルミホイール、電動格納式リモコンドアミラー(リモート格納)はハイブリッドXのみに装備される。オシャレな2トーンルーフはLアップグレードパッケージに設定されている。
走行性能

4

試乗したのはシリーズ最上級グレードのハイブリッドX。エンジン自体に変更はないものの、軽クラストップだった燃費が空力性能の向上と転がり抵抗を抑えたダンロップエナセーブEC350+の採用によってさらに引き上げられている。動力性能に大きな変化はなく、数値的にはやや心許ない性能であっても710kgのボディを走らせるには十分で、軽快な走りが確かめられる。実用域での操縦安定性にも大きな不満を感じさせない。
乗り心地

3

高減衰マスチックシーラーの使用部拡大、ドア周辺に構造用接着剤の採用などで、ボディ剛性をアップ。さらに足まわりはダンパーを変更して乗り心地を向上させている不整路面でもゴツゴツとした感触がまろやかに抑えられており、静粛性も高められている。ハイバックタイプのフロントシートはマイチェン前と形状は変わらず、座り心地に大きな不満は感じさせない。リヤシートはヘッドレストが装備されており、大人4人乗車も可能な広さが確保されている。
積載性

3

ラゲッジルームの形状は他のグレードと同じ。4人乗車時の奥行きは425㎜、一体可倒式のシートバックを倒すと1225㎜に拡大する。倒した際のフロアはフラットで実用的。2人乗車ならばキャンプ道具を積み込んで遊びに行くのもオーケー。4人乗車時でも普段の買い物程度ならば十分な容量がある。
燃費

5

東京から常磐道を北上、筑波山周辺の一般道とワインディング、道の駅グランテラス筑西まで足を伸ばし、200km強を走行して26.3km/L(燃費計)をマーク。給油時の実燃費でも26.3km/Lと優秀な数値を得ている。
価格

5

今回のマイチェンでさらに値上げされているが、安全装備や運転支援システムの充実ぶりを考慮すると、それなりに納得は出来る。4人乗車をする機会があるなら、リヤヘッドレストの装着されたハイブリッドXもしくはLアップグレードパッケージ、ビジネス主体の実用車として使うのであれば、LもしくはベーシックなA(受注生産)でも悪くない。
一条 孝
一条 孝
自動車ジャーナリスト
自動車専門誌の編集&ライターとして活動後、自動車ジャーナリストとして専門誌やWeb、タブロイド紙などに寄稿。運転する楽しさを追求するとともに、環境性能やパッケージングにもこだわりを持つ。これまで保有した車の大半はFRレイアウトのマニュアル車。日本自動車ジャーナリスト協会会員
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