スバル フォレスター 「SUV先駆けモデルの6代目を公道で試乗」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人(著者の記事一覧
交通コメンテーター
評価

4

デザイン
3
走行性能
5
乗り心地
4
積載性
4
燃費
4
価格
3

SUV先駆けモデルの6代目を公道で試乗

2025.6.27

年式
2025年4月〜モデル
総評
6代目となったフォレスターに、公道と岩場を含めたオフロードコースで試乗した。歴代モデルの美点であった悪路の走破性能は、フルハイブリッド方式のS:HEVモデルで格段にレベルを上げてきた。公道では1.8Lターボモデルのスムースで力強い走行性能が光り、発進加速はS:HEVを上回る。デザインにしても画像で見るより、実車のほうが数倍スタイリッシュだ。
満足している点
クロストレックと比較すると車高が155mm高いため大きく感じるが、全長は4655mmといわゆる5ナンバーサイズに収まり、車幅にしても1830mmと昨今の流れからすればむしろ幅狭の部類に入る。最小回転半径は18/19インチともに5.4mで、さらに前後の見切りがよいから数値以上に扱いやすい。
不満な点
走行性能や居住性能、そしてS:HEVモデルでは燃費性能にいたっても大きな不満点がない。強いてあげるなら、S:HEVの乗り味が若干硬めであることと、車両価格が高めの設定(404万8000円〜)であることだ。ただし、装備は充実しており、諸費用を加えれば競合車と比較して優位であることは確か。国内市場でのフラッグシップ的な役割を担うため、装備を抑えた安価グレードを早々に出すわけにもいかない。そんな事情もあるのだろう。
デザイン

3

実車は間違いなくスタイリッシュだ。しかし、世界中でSUVがもてはやされ、主要メーカーの中にはSUVの販売比率が50%を超えるところもある。ともかくSUVは目にする機会が多い。フォレスターはグリルやヘッドライトの形状に工夫を凝らして車幅1830mmとは思えないワイド感を演出しているものの、全体のシルエットはオーソドックスなSUV。一方、豊富なディーラーオプションが内外装パーツとして潤沢に用意されているので、個性化を図りたいユーザーにはおすすめだ。
走行性能

5

S:HEVは駆動モーターが力強い。登坂路ではそれが功を奏し、ジワリとした理想的な発進特性が得られる。最低地上高は220mmとトップレベル。岩場で駆動力を奪われても、踏み足したアクセル操作にすぐさま反応し、駆動トルクが立ち上がってくれるので不安なく悪路を走り続けることができた。公道ではS:HEVとは別セッティングを行ったターボモデルの軽快、かつしなやかなサスペンション特性が光った。
乗り心地

4

S:HEVの悪路における走破性能は間違いなく最高ランクの5点なのだが、公道での乗り味が若干硬めで、そこでは3点。一方、ターボモデルは悪路/公道ともに滑らかな走りが堪能できるが、悪路に限っていえば車体の上下動がやや大きめ。これが総合で4点とした理由。やや辛口評価となったのは、歴代フォスレターがとても優秀であったので期待値が高かったのかもしれない。
積載性

4

ラゲッジルーム長は後席を使用した状態で928mm、開口部の最大幅は1250mm、高さは887mmある。最低地上高は220mmを確保しているので、地面からフロアまでの高さはあるものの、フラットなフロアで積み込みやすい。足の出し入れでも自動開閉する電動パワーテールゲートは一部グレードを除き標準装備だ。
燃費

4

カタログ記載のWLTC値はS:HEVが18.4km/L(18インチは18.8km/L)だったところ、一般道路3:高速道路3:山道4の割合で70km走行して19.0km/Lを記録。ターボはWLTC値が13.6km/Lのところ、同じ条件で14.1km/Lといずれもカタログ値を上回った。クロストレックにしてもそうだが、昨今のスバル各モデルの実用燃費数値は、ほぼカタログ値と優秀。
価格

3

不満点でも触れた通り、車両価格として表示される数字は400万円オーバーと高めだ。スバルとしてはフォレスターらしく上質さを感じながら乗ってもらいたいという思いから、装備をあえて抑えたグレードを出してこなかった。過去の例からすれば、特別仕様車として何らか魅力をプラスしたグレードの追加も考えられるが、現時点では「これがベストです!」という潔さを感じる。
西村 直人
西村 直人
交通コメンテーター
WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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