日産 エルグランド 「熟成された”走りのミニバン”」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

一条 孝
一条 孝(著者の記事一覧)
自動車ジャーナリスト
評価

3

デザイン
3
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
3
燃費
2
価格
4

熟成された”走りのミニバン”

2025.4.26

年式
2024年4月〜モデル
総評
デビューからまもなく15年を迎えるエルグランドに改めて試乗。もはや希少となった3.5リッターV6エンジンは滑らかで力強い加速が得られ、車格にふさわしい上質な乗り味を実現。プラットフォームが古いために最新の先進安全装備を採用出来ないのは残念だが、ライバルが高価になる中で400万円台から選べるのは嬉しいポイント。2026年には新型が登場する予定だが、価格はアルファード並みに値上がりするだろう。
満足している点
ミニバンとしては全高がさほど高くないので乗降性がよく、ドライビングポジションも乗用車的だ。キャビンは適度に広く、オットマン+中折れ機能付きセカンドシートは電動式ではないものの、リクライニングさせても目線が前方に向くのがポイント。ゆったりとくつろげるシートだ。
不満な点
先進安全運転支援システムが物足りない。全車速追従機能付きACC(アダプティブクルーズコントロール)やレーン中央をキープする機能はなく、最新のライバルに対して見劣りする。
デザイン

3

2020年のマイナーチェンジ以降、内外装デザインに変化はない。全高の抑えられたパッケージングは操縦安定性にメリットはあっても、広々とした印象を受けないのが玉にキズ。全長×全幅ではアルファードと大きな違いはないものの、背の低さで小さく見えてしまう。
走行性能

4

試乗した3.5リッターV6エンジンはゆとりがあり、直4とは異なる滑らかな走りが心地よい。低重心パッケージングに前ストラット/後マルチリンクの足まわりはしなやかな乗り味をもたらし、コーナーでは安定感のある走りが確かめられる。
乗り心地

4

しなやかさを感じさせる乗り味は相変わらず。どの席に座っても快適だが、2列目のオットマン付きキャプテンシートを見てしまうと、3列目はシンプルすぎて物足りなくなるのでは。スペースもさすがにゆったりとはいかない。
積載性

3

ライバルに対してかなり狭く、サードシートを使用した状態の奥行きは550mmと短め。ただし、深めのアンダーボックスを活用すると9インチのゴルフバッグを立てて収納することが出来る。クッションとシートバックは6:4の分割可倒式を採用し、前倒し収納することで奥行きのあるフラットなフロアが得られる。
燃費

2

最新のライバルと比べると物足りないが、100km/hを保った高速クルーズでは11〜12km/L、高速8割&一般道2割で180km走った際の実燃費は10.2km/Lのデータが得られた。都内では7km/L前後となるが、3.5リッターV6ガソリン車としては妥当な数値か。
価格

4

次期エルグランドが2026年あたりで発表されるだけに手を出しにくいモデルだが、Lクラスミニバンの3.5リッターモデルが480万円台から選べるのは今だけ。2.5リッター直4モデルはさらにリーズナブルだが、あえて現行エルグランドを選ぶなら大排気量の3.5リッターモデルをオススメしたい。
一条 孝
一条 孝
自動車ジャーナリスト
自動車専門誌の編集&ライターとして活動後、自動車ジャーナリストとして専門誌やWeb、タブロイド紙などに寄稿。運転する楽しさを追求するとともに、環境性能やパッケージングにもこだわりを持つ。これまで保有した車の大半はFRレイアウトのマニュアル車。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
日産 エルグランド 新型・現行モデル

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