三菱 FTO 「三菱車随一の走る楽しさ。」のユーザーレビュー

三菱車随一の走る楽しさ。

2015.3.31

総評

代わりになる存在がない、唯我独尊的クルマです。
三菱らしさと三菱らしからぬ要素が相まった本当に特殊な車種です。
エボの裏に隠れて存在感は少々薄いながらも、伊達にカーオブザイヤー'94-'95は取ってません。
日常性を保ちながら、これだけの所有欲、走る楽しさを両立してるクルマも珍しいかと。

恐らく一度乗って味わえば、代替えが見つからなくて困る面倒極まりない車です。
しかし、クルマを愛する人なら一度は乗ってみてほしいと思える珠玉の一台です。

満足している点

・2015年現在でも十分に通用するエクステリアデザイン。
・日本車きってのサウンド。（乗れば必ずわかります。）
・FFにしては非常に楽しいハンドリング。
・他所にない独特なパッケージング。

不満な点

・足回りが総じて固め。
・斜め後方の視界が劣悪。（慣れが必要。）
・ハイオク仕様。（乗って愉しいから十分許容範囲内。）

デザイン

-

走行性能

-

エンジン：
2リッターV6という時代性を反映した変質エンジン。（かつての三菱は1.6リッターV6も備えていた。）
MIVECモデルにはこだわらず、車体全体のコンディションからDOHCモデルを選択。

低回転域は確かに「細い」印象ながら、2-3,000rpmあたりの少しくぐもった排気音は街乗りでも非常に甘美で心をくすぐる。5,500rpmあたりを境に、明らかに吸入してる空気量が増えてるのがわかると同時に、吠えるような音を上げる。これは絶品。外車でも、スーパースポーツ以外ではなかなか味わえない音。



ミッション：
1速にシンクロがないため、ジムカーナなどの低速域競技には不向き。おまけにギア比がワイドなため燃費はいいもののType R程のカリカリ感はやはりない。


車体は幅の割に全長が短いため取り回しは楽。フロントが超絶重い重量配分にも関わらずハンドリングは非常に気持ちいいもの。重さを感じながらも、鼻先が「ぐっ」と入っていく感覚は独特。音と合わせて愉しさのレベルはかなり高い。

乗り心地

-

純正でも必要十分。フロントが重い分、バネ、ショックともに「若干」一般的な車より固いかもしれないが、当人はあまり気にならず。必要十分。リアがたまにひょこひょこする印象がうっすらある程度。

積載性

-

不満なし。見た目以上にトランクスペースが広いため、小ぶりのキャリーケースだと2つは簡単に積める。
高さは低いものの、幅、奥行きは十分にある。

燃費

-

街乗り：10km/L前後
高速：13～16km/L

決して悪くはない。高速巡航時は5速・100km/h＝2,800rpm程度。排気量も相まって変速が要らないので流れに合わせて乗れれば13は軽く超える。16km/Ｌは90km/hでの長時間巡航時。

合わせてガソリンタンクが65Lもあるので、実燃費ベースで700km程度はワンタンクで走れる。
（このつくりからしても三菱がＧＴに仕立てたかったのか、スポーツカーにしたかったのか、妙な設定なのがうかがい知れる。）

価格

-

故障経験

特になし。