2017年7月
■2017年7月
マクラーレン・オートモーティブは、第87回ジュネーブモーターショーにおいて第2世代のスーパーシリーズ「720S」を発表、2017年7月にデリバリーを開始した。
新しい「720S」は従来の「650S」よりも軽く、大幅な性能向上を実現。新しいスーパーシリーズのデザイン面での特徴は、車体横のラジエーターインテークを省き、その代わりとしてディヘドラルドアに装備された独自のエアロダイナミクス形状「ダブルスキン」を採用したこと。エアロダイナミクスにすぐれたボディ形状を利用し、エアーがミッドシップマウントのエンジンを冷却する仕組みとなっている。
ボディはこれまでのロードカー同様にカーボンファイバー製シャシーを採用。「720S」では基部となる新しいカーボンファイバー製の「タブ」と上部構造の「モノゲージII」を組み合わせることで、軽量でありながらすぐれた強度と剛性をもたらす、スーパースポーツとしての理想的な基本構造となっている。さらにさまざまなアルミ合金もシャシーおよび一部のボディパネルなどに用いられている。
パワーユニットはマクラーレンではおなじみのツインターボV8エンジンシリーズの流れを組んだ4.0リッターのM840Tエンジンを新開発。従来型の3.8リッターエンジンに対して41%の部品が取り替えられており、最高出力537kW(720ps)、最大トルク770Nmを発揮する。そのパフォーマンスは圧倒的で、0-100㎞/h加速2.9秒、0-400m加速10.3秒、最高速度は341㎞/hをマークする。ブレーキ性能についても200㎞/hから停止するまでに要するのはわずか4.6秒/117m、100㎞/hからは2.8秒/29.7mを実現。エンジン効率についても欧州の複合サイクルで10.7L/100㎞、CO2排出量249g/㎞となっている。
「720S」ではマクラーレンの新世代「プロアクティブシャシーコントロール」と新設計のサスペンション、電動油圧式パワーステアリングが一体となって機能し、グリップ、バランスおよび性能が大幅に向上。ダイナミクス性能の幅広さも比類のないレベルに仕立てられている。
インターフェースについても、折りたたみ式のドライバー用ディスプレーとキャビン中央のインフォテイメントスクリーンで構成され、マクラーレンならではの手造りの贅沢さ、上質なレザーと機械加工されたアルミニウムの格調高さがアクセントとなっている。また、従来のスーパースポーツにはなかった見通しのよさ、広さ、快適さも追求され、扱いやすいスーパーカーに仕立てられている。スペックは3タイプが設定され、スタンダードおよび上位グレードのパフォーマンスとラグジュアリーでは、さまざまなオプションパックが用意されている。