マツダ CX-60 PHEV 「燃費面ではディーゼルの次に推したいが価格は割高に」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

瓜生洋明
瓜生洋明(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

3

デザイン
3
走行性能
4
乗り心地
3
積載性
3
燃費
3
価格
3

燃費面ではディーゼルの次に推したいが価格は割高に

2025.3.31

年式
2025年3月〜モデル
総評
大幅改良によって発売当初に問題とされていた部分はおおむね解決され、ようやくスタートラインに立った。そのうえで、CX-60の強みである走りの部分はさらに深化しており、マツダらしいドライビング・プレジャーをより楽しめる1台となっている。一方、機能装備の面で目新しい更新はなく、大幅改良によって販売台数が大きく伸びるとは考えにくいのも事実だ。
満足している点
発売当初から賛否両論の多いモデルであったが、大幅改良によって「否」の部分はかなり解消された印象だ。特に、足回りの硬さやATのギクシャク感は、今回の大幅改良で大きく改善された。もちろん、所有感を満たしてくれる堂々たるボディと流麗なデザイン、上質な内装は健在だ。
不満な点
1890mmという全幅をもつFRレイアウトのSUVは、やはり取り回しが大変だ。機械式駐車場はもちろん入庫できず、平面式の駐車場でも両サイドに別のクルマがいると気を使う。また、デジタル装備の弱さもCX-60の課題だ。「マツダコネクト」は画面が小さいことに加え、ダイヤル式のインターフェースは使い勝手がよいとは言えない。
デザイン

3

CX-60はFRレイアウトを採用していることもあり、CX-5などよりもボンネットが長く、いわゆる「ロングノーズ&ショートデッキ」のスタイル。それが国産車随一の存在感を生み出しているのは間違いないが、FFベースのSUVが主流となりつつある昨今では、やや間延びした印象を与えてしまう部分もある。もし、そうした点が気になるのであれば、流麗なラインが強調されやすいメタリック系のボディカラーを選ぶとよいかもしれない。インテリアも、国産車離れした上質感が魅力だ。ただし、それはあくまで一般的な国産車と比較した場合の話であり、いわゆるプレミアムブランドのモデルの内装とは良くも悪くも異なる点には注意が必要。
走行性能

4

今回の大幅改良で大きく変化したのが、走りの部分だ。足の硬さやATのギクシャク感など、これまで指摘されることの多かった部分についてはしっかりと改善された印象だ。そのうえで、大柄なボディを感じさせない力強い走りはさらに煮詰められている。とはいえ、やはりそのボディサイズを考えると、都市部では扱いにくさを感じるのも事実だ。そういう意味では、ロングドライブでこそ真価を発揮する1台と言えるだろう。
乗り心地

3

大幅改良によって、乗り心地はかなり改善した。コンパクトSUVやミニバンなどと比べると、室内の広さや上質なシートのおかげもあって、乗り心地は悪くないと感じるだろう。ただ、プレミアムブランドのSUVと比べると、路面のガタツキをいなしきれていない部分があり、車内の静粛性についてもやや不満が残る。
積載性

3

ラゲッジルームは、良くも悪くも「見た目どおり」といった印象。一般的な国産車に比べて全幅が広い分、横幅には余裕がある。また、フロアがフラットである点はありがたい。一方、リアウインドウに傾斜があるため荷室手前側の上部にはあまり余裕がなく、高さのあるものを積載する場合には注意が必要だ。
燃費

3

大柄なボディを考えると、その燃費性能は決して悪くない。純粋な燃費性能に加え、燃料費や車両価格のバランスも考えると、やはりディーゼル車がベストバイとなりそうだ。次点でPHEVを推したいが、ライバルと比べて一充電走行距離が短いのが難点だ。この点と充電設備の問題がクリアできるのであれば、PHEVもよい選択肢となるだろう。
価格

3

どのパワートレインを選ぶかによって、価格に対する評価は分かれるだろう。たとえばガソリン車を選んだ場合には、300万円台でこれだけの堂々たるボディと上質な内外装を手に入れられるならお買い得と思うかもしれない。一方、売れ筋のディーゼルを選ぶと妥当に感じ、ディーゼルハイブリッドやPHEVになるとやや割高に感じる可能性もありそうだ。
瓜生洋明
瓜生洋明
自動車ジャーナリスト
1987年生まれ。大手IT企業や外資系出版社を経て2017年に株式会社ピーコックブルーを創業。現在では平均年齢25歳のメンバーとともに毎月300本超の記事を配信している。愛車のボディカラーを社名にするほどのエンスージアストだが、新しいテクノロジーへの関心も強く、最新モデルは常にチェックしている。
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