南北戦争が起きた背景の四コマ漫画を描こうと思うのですがどなたかアドバイスお願いします。

Answer 1

南北戦争は、アメリカが原料生産国としてやっていくか、工業国としてやっていくかの分水嶺でした。
もともと南部と西部は農業地、北部は工業地でした。ただ、南部と西部の違いは、南部が奴隷制に依存した綿花プランテーション農業地だったのに対し、西部は自営農が多かったのです。

北部の工業関係者がイギリスの産業革命に対抗してイギリスからの輸入品に関税をかけ、アメリカ製品を保護しようと考えました。そうした人々が結成したのが共和党で、リンカーンも共和党員です。(共和党はイギリスへの対抗、イギリスからの独立を主張する政党でした。)
しかしアメリカが保護貿易を行うと、イギリスも対抗措置を取ってきます。(今のアメリカと中国の関税戦争と同じ。)そうなると、南部のプランテーション経営者は綿花の輸出量が減って赤字になります。そのため、南部の人々はアメリカ合衆国からの脱退をちらつかせて共和党を牽制してきました。

第15代大統領、フィリップ=ブキャナンは南北間の分裂を回避しようと努力しますが、人気がなく、また統率力も発揮できず、南部の脱退を防げませんでした。これがアメリカ連合国の誕生です。(2つのアメリカ)
※ブキャナンは民主党でしたが、民主党も南北に割れます。

ただし、北部(合衆国)にとって幸いしたのは、農地である西部が合衆国にとどまったことです。西部も自由貿易主義者が多かったのですが、自営農が多い土地柄もあって、人道主義の立場から南部の奴隷制に批判的な世論でした。

こうした背景の中で、ブキャナンの後継者選びの大統領戦が1860年に行われ、奴隷制の拡大に反対したリンカーンが当選。(リンカーンは奴隷制そのものには反対していなかったが)南部では不安が広がり、好戦的な世論が形成されてサムダー要塞に連合国軍が攻撃を仕掛け、南北戦争が起こりました。

要するにポイントは
・工業地 vs. 農業地(原料生産地)
・(対英貿易に)消極的 vs. 積極的
・人道主義 vs. 奴隷制

の3点です。