レクサス RZ 「乗り手を選ぶ、未来の乗り物。」のユーザーレビュー

ふぃおらの ふぃおらのさん

レクサス RZ

グレード:450e“バージョンL”_DIRECT4 2023年式

乗車形式:その他

評価

4

走行性能
-
乗り心地
-
燃費
-
デザイン
-
積載性
-
価格
-

乗り手を選ぶ、未来の乗り物。

2025.11.15

総評
まず、車両としての性能云々する前にEVがもつその特殊な性質を十分に理解する必要がある。
オーナーはもとよりその家族にEVが受け入れられるか否かがポイント。



自宅に充電設備があること、加えて、安心して給電できる空間が確保できていること(充電ケーブルの盗難も多発しているとのこと)がファーストステップ。自宅付近の充電設備(ディーラーなど)を活用することも可能ではあるが、都度クルマを動かして、時間をかけて充電するのは現実的ではないだろう。

セカンドステップとしては、自分のライフスタイルにおいて、EVが内燃機関搭載車(以下、ガソリン車という。)の役割を十分に果たせるかどうか。ガソリン車の燃費はカタログ値と現実とでは乖離があるが、EVも同様に満充電時の航続可能距離についても、現実はカタログ値より短い。加えて、注意したいのは、このEVの航続可能距離は使用する季節、気候、気温、エアコン(暖房はより多くのエネルギーを消費する)の使用有無により大きく変動するということ。お借りしたRZは、バッテリー残量95%の状態で、空調不使用時は航続可能距離420㎞を示していたが、空調を入れると399㎞まで数値が落ちた。これは全体の5%にあたる。空調のスイッチ一つでコロコロと航続可能距離が変わるのを見ると、やはり不安になる。



EVを迎え入れるにあたり、上述2点のステップをクリア(理解)していることが必要である。
恐らくこの段階で、EVに食指が動いている諸兄姉の多くが断念することになろう。


自宅に充電設備があること、日常的に遠出メインでクルマを使用していないこと(ガソリン車やハイブリッド車の2台目があれば問題なし)あるいは遠出であっても時間と心に余裕のある大人の旅であること、この2点をクリアできていれば、RZの奥ゆかしく、そして逞しい動力性能を心置きなく堪能できる。
そして積載性の高さ、乗降アクセス性の高さ、運転の見晴らしのよさをもつSUVならではのキャラクター。
これ1台でRCFにもLSにも。



新型ESは下床に敷き詰めたバッテリーのため、クラウンクロスオーバー風のデザインになり、スマートなセダンフォルムからは外れた。
その点、RZはSUVのためRXやNXと比較しても違和感のないデザインとなっている。

全てを丁度良い塩梅でミックスさせ、現時点で最上の乗り物に感じられた。
満足している点
6ヶ月点検の際、SCさんのご厚意により3泊4日のスケジュールでRZ450eをお借りした。
1日は往復300㎞の長距離ドライブに、残りの3日間は近所への買い物やドライブなどの日常使いに使用した。EVの課題とRZのアドバンテージに触れたい。

■長距離ドライブ(天候:晴れ時々曇り・気温24度・エアコン不使用)
京都から淡路島までのドライブに使用した。
行程の途中、ぜひ急速充電を試したく、新名神高速道路下り「宝塚北SA」に立ち寄った。
充電設備の事前予約等はないため(予約システムがある場合はご容赦いただきたい。)、目的の充電スポットでスムーズに充電できるか否かは、行ってみないとわからない。
この不確実要素は、スケジュールが決まっているドライブや旅行において、大きなネックに感じる。

また、急速充電設備も設置される場所(SA等)により、最大出力が異なるため、同じ時間充電しても結果に差が出る。対策としては、十分にバッテリー残量に余裕を持たせて、2~3箇所ほど充電スポットを事前に検索・検討すること。
そして充電設備情報を事前に収集し、休憩や食事を摂るなど有効な時間の使い方と効率的な充電スケジュールを旅程に合わせて組み立てることが求められる(最大出力の低い充電設備は比較的空いているというメリットもある)。



幸い、EVはそれほど販売台数がないため、複数台のEVが順番待ちしている状況は考えにくく、急速充電は最大30分の利用に限られているため、順番待ちをしても30分程で自分の番が回ってくる。
今回訪れた宝塚北SAはよく混雑の表示が出ているSAであるが、EV充電の先客はおらず、すぐに充電が開始できた。その間はコーヒーブレイクとおしゃべりを楽しみ、あっという間に充電終了の通知がスマホに届いた。

長距離ドライブを安全に運行する上でも30分程度の休憩は重要であるため、今回のスムーズな急速充電は良いリフレッシュと成功体験となった。

この日は高速道路を終始走行。
「急」がつくような加速、制動、操舵はせず、車速は一定して時速90㎞前後で巡行し、クルーズコントロールは使用していない。このドライビングスタイルで324㎞走行し、バッテリー残量6%で航続可能距離28kmで帰宅(少しややこしいが、途中で充電したため満充電から94%を使用したわけではない)。



自宅ガレージで普通充電をしたところ、満充電まで26時間の表示。バッテリーをほぼ空まで使用すると満充電に多大な時間を要することがわかる。急速充電である程度まで充電させてから普通充電でじっくり充電を注ぎ足すのも方法の1つだと思うが、急速充電はバッテリーに負荷をかけるとの情報もある。
また、急速充電でも80%以上からは電気の入りが鈍くなるとのことで、次回のEV使用予定を逆算した充電スケジュールの組み立てが求められる。EVのある生活は、あれこれ考えることもあり、少し頭がよくなったように感じた。
なお、翌朝充電の進捗を確認すると、約12時間充電して69%まで充電できていた。



■近距離移動(天候:晴れのち曇り・気温23度・エアコン不使用)
週末は妻の職場への送迎が日課になっているため、この日も同じ行程でEVを試した。片道約15㎞で高速道路は使用せず、一般道(途中緩やかな峠道を含む)を平均時速40㎞ほどで走行。使用方法にもよるが、車両の示す航続可能距離は優秀で、実走行距離と航続可能距離に乖離はなく、比較的安心して旅程を組める。ドライバーの運転方法や傾向を学習することで、この計算は正確さを増すものと思われる。

車種やバッテリー容量、価格等が異なるため、比較にはならないが、職場において会議等で外勤する際は日産リーフを使用している。車年度登録は令和元年で総走行距離は約49,000㎞の車両、満充電で407㎞の航続可能距離を示しているが、走っていると航続可能距離が少しずつ増えてくるという不思議な体験をした。



この車両は共用車のため、あらゆる人が使用し、相当にアグレッシブな取り扱いをされてきたのだろうと推察される。つまりは走行スタイルにより航続可能距離は大きく変わる。この日産リーフで42㎞先の目的地に到着したとき、航続可能距離はなんと410㎞と表示されていた。復路については同距離を走行し、航続可能距離370㎞となった。

話を戻して。お借りしたRZ(初年度登録令和4年、総走行距離約13,000㎞)は充電残量95%で航続可能距離420㎞を示していた。
EVのパフォーマンスはバッテリー容量と車両重量やサイズが影響しているが、日産リーフは「長く走れる」というエコパフォーマンスにおいては、非常に優れていると言える。

不満な点
では、RZはどの分野のパフォーマンスに秀でているのか。

それは自分の体の一部のように操ることができる「ナチュラルな運動性能」と、俗世から遮断されたような「極上の静寂移動空間」。

LEXUSは1つの車種に走行性能を高めた「F SPORT」と、快適性能に特化させた「Version L」の2つがラインナップされるが、RZはドライバーのその時の気分や要求により、一瞬で両者のキャラクターを行き来できる。
LEXUSはEVのRZに「静」と「動」のコントラストを与え、磨きをかけた。つまり、この1台でRCFにも、LSにも自在に変化する。



RZにも走行モードを切り替えるドライブセレクターが備わっている(その他LEXUSモデルのようにコンソールに物理コマンドを設定してほしい。ナビ画面内の深層に潜り込まないと選択できない仕様なのは一体感と直感性に著しく乏しい。)が、通常走行モードでも、EV特有の気持ちの良い開放的な加速を十分に味わえる。
開発者曰く、一部の急伸新興EVメーカーのような暴力的加速ではなく、通常で人間が自然にコントロールできる気持ちの良さを狙ったとのこと。
それでもRZのアクセルペダルを半分ほど踏み込むと、ワープするような感覚で体がシートに押さえ込まれ、景色が歪むほどの怒涛の加速を見せる。
この一切のラグがない脊髄反応のようなリニアな動きは、まさしくEVならでは。

EV独特の「ヒューン」という、か細い金属音のような加速音も疑似的に作り出しているとのこと。この疑似加速音やモーター音を一切排除することは可能であり、実際にRZの開発段階ではあらゆる音を取り除き、無音にしてテストしたところ、ドライバーはいったい自分が今何をしているのかわからなくなった。という話を聞いたことがある。



この経験を活かし、今冬発売予定の新型RZ550e F SPORTには、LFAのV10サウンドをテイストした疑似エンジン音を付与し、パドルシフトでマニュアルトランスミッション車のような操作が可能なシステム(インタラクティブマニュアルドライブ)が搭載される。
EVにレッドゾーンを設定。加速時、一定のラインからはトルクが抑制され、シフトアップを促す。
パドルシフトでシフトアップすると意図的に車両に軽いシフトショックを与え、疑似エンジン音は低音になり、再び鋭い加速を始める。まさにガソリン車の加速のそれ。
また、シフトダウン時もブリッピング音や疑似的な振動により、EVに走る楽しさを付加している。(スイッチひとつで通常のRZにもエンジン車ライクなRZにも変化可能)。EVに温かさやハートが感じられるような仕組みには今から期待が高まる。

品質だけを謳う単調で退屈なクルマ作りはせず、体験や経験を大切にするLEXUSらしい、遊び心を忘れない新たなチャレンジにワクワクする。



エンジン音が聞きたいならガソリン車に乗ればいい。というのは野暮であり芸がない。その場やシチュエーションに応じてEVにもガソリン車のようにも振舞えるのは、選択肢が広がることになり、所有満足度を大きく押し上げることにもなる。
既述した進まない充電インフラや充電によるタイムロスも、自宅にもう1台ガソリン車あるいはハイブリッド車を所有する諸兄姉にとっては、もはやEVの旨味しか残されていないことになる。

LEXUSの中でも重量級SUVのRZ。
その乗り心地はまさしく高級車の身のこなし。下床に敷き詰められたバッテリーが上屋を軽くさせ、しっとりと、そしてすっきりとした落ち着きのある身のこなしに思わず口角が緩む。

先ほど述べた猛々しさすら感じられる圧巻のパフォーマンスを秘めるRZだが、私はワインディングをゆったりクルージングさせたときに味わえる懐の深さに心酔した。
RZに搭載される「DIRECT4」と呼ばれる機能は、文字通り4輪の駆動力を最適に配分させることで、意のままにクルマをコントロールすることができる。それは高速域やサーキットのようなクローズドコースでクルマを振り回さずとも、日常の使用領域でも十分に感じられる。

ワインディングでの車両の揺れやフロント部分の回頭性がよりナチュラルに感じられ、停車からの右左折、アクセルを開けながらのコーナーの脱出はまるでビロードを厚く敷いたレールの上を滑っているかのよう。
違和感なく、悟られない。この黒子に徹した自然な「いなし」は、まさに極上の移動体験。



郊外のワインディングを走らせるときは、車両設定で回生ブレーキを高め、ワンペダルドライブ(某メーカーのワンペダルのような不意に首が持っていかれるようなシーソー感はない。)のようにアクセル開度の加減で穏やかに滑らかに走らせることができ、その優雅さと静けさに思わずウインドウを下ろして風を浴びたくなる。調光式パノラマガラスルーフに開閉機構がついていないのが唯一悔やまれる。

渋滞する市街地では、ペアガラスによる遮音性能の高さに舌を巻く。RZの隣に時速40㎞ほどで市バスが並走していたが、排気音や走行音は全くと言っていいほど感じられなかった(NX350h比)。混み合う幹線道路でも窓を閉めて走れば、一瞬で図書館のような静けさに。



一方でこの静けさはロードノイズを増幅させた。ランフラットタイヤやスポーツタイヤ、扁平タイヤでは、せっかくの旨味も半減する可能性がある。RZ450eの20インチホイールの方がデザインも全体的な見栄えも素晴らしいが、出力を抑え航続可能距離を増強させた弟分のRZ300eに設定される18インチなら、静粛性も乗り心地も高まり、航続可能距離も長くなる。やはり一方で、肉厚感が増してスノータイヤのような野暮ったさが際立つ。
デザイン

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走行性能

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乗り心地

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積載性

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燃費

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価格

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故障経験

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