レクサス RZ 「限られた人に送る甘い選択肢。」のユーザーレビュー

ふぃおらの ふぃおらのさん

レクサス RZ

グレード:450e“バージョンL”_DIRECT4 2023年式

乗車形式:試乗

評価

2

走行性能
-
乗り心地
-
燃費
-
デザイン
-
積載性
-
価格
-

限られた人に送る甘い選択肢。

2025.4.24

総評


カスタマイズを許さないモノグレード展開。

前述したシートをはじめとする日常使いの諸問題は、オプション設定で対応可能だろう。
900万円を超える車両ならせめてシートマテリアル(本革でなくとも人工皮革でも)やカラーなど豊富な選択肢が欲しい。
車種グレードもRZ450eとバッテリー規格を下げたRZ300eの2グレードのみの展開で、通常のレクサスモデルには設定されている足回りや加速性能のチューニングを施したF SPORTはRZには存在しない。
その他、選べるオプションはほとんどなく、かといってフルオプション仕様かといえば、他のSUV
レクサスと比べると無いものも多い。
1千万円近いモデルで、この選択肢の少なさは商品力不足を痛感させる。



漲るエレクトリックパフォーマンスは、スポーツ走行や軽快にドライブを楽しむための特別なセカンドカーのような位置付け。
日常領域で気持ちよく走らせるには、まだまだ車両側の静粛性と機密性、ロードノイズを極限までに抑えられるようなタイヤの開発が必要だろう。

そして、急務なのは航続走行距離のカタログ値の修正。満充電で500kmを超える数値を掲げているが、それはどの環境でどのような走り方をすれば叶うのか。お借りした走行距離1万km程度の車両のインジケーターには満充電で航続走行距離330kmを指していた。
驚異的な最高値ではなく一般的な平均値を示すべきだろう。

半径50〜100km以内が生活圏のオーナーかつ自宅に充電ポートがあるオーナーには、リッチで甘い選択肢にも思えるが、たまの遠出や旅行をされる方は、HEVやガソリン車との2台持ちが良いだろう。

まだまだガソリン車やハイブリッド車(HEV)に代わるほどの逞しさと頼り甲斐はない。

EVが覇権を握るのは、まだ少し先のこと。


※NX350h F SPORTの2年目点検の際に、1泊2日でお借りしました。
半日程度の試乗ではEVの真価はわからないので、ぜひ2日ほど乗って欲しいと提案をいただきました。発見が多い有意義な今回の試乗になりました。
My Dにはこの場をお借りして、御礼申し上げます。
満足している点
水を打ったかのようなクリーンな静けさ。

スタートボタンを押下するとレクサスお馴染みのウェルカムサウンドと共に無音で目覚めるシステム。ダイヤル式ドライブセレクターを押し込んでDにダイヤルをひねると、まるでアイススケートをしているかのようにするりと滑らかにすべり出す。
感じるのは太く長く続くトルク感。
耳に入るのは、タイヤから伝わるロードノイズとサイドミラーが切る風の音だけ。
いつものワインディングルートが、よりクリアでピュアなものに感じる。走行中、信号待ちの停車中に聞こえてくるのは、鳥のさえずり、小川のせせらぎ、木立のざわめき。いつとは違う発見や気づきの連続に、EVがもつ圧倒的な静けさと安らぎ、そして優れた環境性能を感じずにはいられない。



目を見張る怒涛の加速。

普通のガソリン車やHEVと同じようなアクセル・ブレーキ開度で、想定内の動き方をする。例え、長年慣れ親しんだガソリン車から乗り換えても違和感は全くない。

SPORTモードにするとアクセルオフ時の制動が強くなり積極的に摩擦をエネルギーへと変換する。
日産のe-powerほどの前後にゆすられるほどの加減速はなくワンペダル操作はできない(設定で変えられるかもしれないが)。

踏み込んだ時の加速感はまさしくエレクトリックパワーのみが成せる業。ヒューンというモーター音とともに頭が持っていかれるほどの加速。ワープするといった表現しか思い浮かばない。
タイヤの摩耗や電費への影響を考えると、日常的に使用するような領域ではないし、現実的ではない。
この辺りは通常のHEVでも私には十分な加速を感じる。

不満な点
インテリアはシンプルと質素の綱渡デザイン。

乗り込むと目に入るのは、大きなナビモニターとメーター画面。レクサスの新型モデルのナビは幾度かのアップデートを重ねて、ようやく使いやすいデザインと表示に進化した。
OTAによるアップデートに強い可能性を感じる。

だが一方で進化の限界を感じさせるのはメーターパネルの機構。
台形の大きな枠の中に小さな長方形のデジタル画面が埋め込まれ、その両脇には透過照明式という旧石器時代のような演出。
3、4世代前のクラウンから進化を感じられない古の手法。表示される情報量が少ない一方で、不要な情報も多い。

レクサスの新型車が出るたびにいつも思うが、インパネ周り、インストゥルメントパネルの表示や魅せ方、機能性、直感性はいつもメルセデスやAudiの2周遅れをキープ。
それは超えてはいけない紳士協定でもあるのかと思うほど。
クルマ全体としてみると、いつもインテリアが足を引っ張り、既視感や古臭さを強く感じる。レクサスのこれまでの主要購入世代には「安心感」と捉えられるかもしれないが…いつまでもこの状態が続くと思うと、寂しい。というより悲しい。



官能性能と機能性の低さが、レクサスが高額なトヨタと言われる所以であり、また、おじさん臭い前時代的・保守的なメーカーと揶揄される所以だと思う。
奇を衒ったようなデザインや、圧倒的なパフォーマンスなどは求めてはいない。日常使いで親しみやすく心安らぐ、それでいて次世代の最新機能が搭載されたクルマ作り。
これまでのレクサスの強みであった部分がすっぽり抜け落ちて、いつのまにかトヨタのデザインや機能の水平展開メーカーとなってしまった。

シートはウルトラスエードと呼ばれる東レが開発したアルカンターラのような毛足の短い生地。イメージしやすいのはコーデュロイ。
これ、かなり暑い。
お借りしたのは4月中旬だったが気温は28度と夏日。エアコンの効きの悪さと、空気の循環を感じない音だけのシートベンチレーションとが相まって、かなり暑く、蒸れる。

日頃からF SPORTモデルの両端の面が立ったホールド性の高いシートに座っているためか、着座ポジションがしっくり決まらず、お尻を動かそうにもスエードが服を捕まえて、かなりストレス。
特に降車時のお尻を軸とした回転移動は、抵抗が強く本革シートが恋しくなる。
環境配慮ももちろん大切だが、まずは不快の少ない使用感と愛着を持てるような設えであることがクルマにとって必要な要素の一つだと思う。



シートについて、もうひとつ注文を付けるなら、バッテリー搭載の都合でフロアがNXより高く、またシートとドアのサイドシルまでの距離が広く、かなりの大股で乗り降りする必要がある。
ここに滑りづらいシートが手伝って、降車がスムーズにできない。毎日のことだから小さな不快感が募る。

ステアリングホイールはF SPORTに乗り慣れた体からは、か細さが際立ちグリップ力と操舵性が心許ないように感じる。
もう少し肉厚なものにするか、親指を添える内側部分をえぐるなどして、インテリアに抑揚を出さないと殺風景で粗末な印象を受ける。
ドアトリムに至っては2tトラックに乗っているのかと見間違うほど質素。

ドアトリムに映し出すイルミネーションもあるそうだが、日中は何も見えず、夜も蛍の光か行灯レベル。あってもなくても構わないような機構。

唯一ときめいたのは質感の高いコンソールのウッド調パネル。ここはRXのそれにも共通した意匠で高級感と満足感をグッと押し上げる。
その他を見渡すとソフトプラスチックとカラード樹脂のオンパレード。車格・車両価格に不釣り合いな世界観が間延びしている。

パノラマルーフを選択した場合、調光機能があるタイプとなるが、2種類の乳白色の濃度を選べるだけで、完全な透明にはならない。そのため車内からの景色は今ひとつ。薄めを選択しても水を入れたコップに牛乳を少し混ぜたかのような濁り具合。
また残念なことにガラスルーフははめごろし。せっかくとびきりの静けさを感じながら移動ができるのなら、ワインディング走行時はより自然の空気、匂いを感じて走りたくなるもの。しかしこれを叶えてはくれない。
スライド&チルト機能は選べるようにして欲しい。
おまけにデジタルインナーミラーを装着すればガラスルーフとの同時装着できない謎仕様。


四方に散らばるコントロールコマンドとデザイン。

車内の広さの割に、コントロールに必要なアイコンやギミックはこじんまりとしていて、やや運転席から距離を感じる。
特にハザードとセンターのエアコン吹き出し口が、特大ナビモニターの上部に設置され、走行中のブラインドダッチが非常に困難かつ走行中の姿勢を崩して操作する形になる。

レクサスではお馴染みのドライブモードセレクターも、ついにナビモニターの中に潜り込み、細かく深い場所に格納された。せっかくのナチュラルで気持ち良いドライブフィールも、ナビ画面を注視し探す手間が増え、気持ちよさや雰囲気を台無しにしている。

開発時期や発売開始時期を考えれば、ほぼ同時と言えるNXと比較すると、まだまだ開発途中のような詰めの甘さを感じる。


路面状況に左右される乗り心地。

路面の凹凸や繋ぎ目をパスするときの足回りのばたつきやいなしきれずに突き上げる振動から、20インチアルミホイールはやや大きすぎるように感じる。
RZ450eのコンセプトや世界観を存分に味わうなら18インチがベストサイズだろう。
NX350h F SPORTのまるでモーグル選手が両膝を曲げて凹凸をいなすようなしなやかな足回りを味わうと、RZ450eのそれは大味であり、重量級ボディを支えるには力不足に感じる。

静けさを売りにするカテゴリーのクルマだからこそ感じるクルマ以外を要因とする雑音。
普通のクルマならエンジン音で掻き消されるような雑音もストレートに車内に入ってくる。

特に路面状況が良くない道路を、通常生活速度域で走るとビックリするくらいに耳に入ってくる。
これも扁平タイヤが悪さをしている可能性がある。

比較的新しい密度の高い路面では、重量級バッテリーがシャシー下部に敷き詰められているため、乗り味は打って変わってマイルドになる。それは一昔前の高級車のそれ。多少の振動はうまく押さえつけられ、まるで分厚いカーペットの上を滑空するよう。
デザイン

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走行性能

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乗り心地

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積載性

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燃費

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価格

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故障経験

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