ランドローバー レンジローバーイヴォーク 「やっぱり持てあましそう」のレビュー

hiraline hiralineさん

ランドローバー レンジローバーイヴォーク

グレード:SEプラス_RHD_4WD(AT_2.0) 2016年式

乗車形式:レンタカー

評価

2

走行性能
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乗り心地
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燃費
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デザイン
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積載性
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価格
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やっぱり持てあましそう

2019.12.25

総評
2017年12月登録の初代モデルです。走行1万kmのレンタカーを代車としてお借りして、主に市街地と高速を約1週間・400kmほど走ってみました。

先日お借りしたフィアット500Xも悪くないクルマでしたが、同じSUVのくくりとはいえこちらは一応本格的なオフロード走行にも対応する4WDで、各部の技術要素もより本格かつ高級指向となっており、乗ってみた感じでもそれは頷けるところでした。

ただ、例として適当かどうかはわかりませんがユーノス・ロードスターとホンダS2000のようなもので、本格的なオフロード性能を必要とする人ならともかくとして(それはそれでもっと適切な選択肢があると思いますが)、個人的にはクルマの成り立ちやまとめ方については共感しかねるところがありました。まあ、イヴォーク自体がランドローバーにとっては「ハズし」というか傍流の位置づけのはずですが。

実際問題としては、やはり1.9mという幅広さと価格(標準価格約600万円)をどう見るか、かと思います。

評価の星2つについては、500X同様にステアリングオフセットで2つ減としての結果です。
満足している点


価格が価格なので当然かもしれませんが、内外装の仕上げは上等な感じです。
画像で見えるダッシュボードやドアトリムのステッチは白っぽい色ですがメーターフード縁から連続するところはウインドシールドへの映り込みを避けてか暗い色とされており、見やすいメーター類とともに配慮を感じられるところです。

また、好みでないタッチパネルを除けばステアリング周り・センターコンソールのスイッチ類の操作性も良好です。
「ギミック」と思っていた特徴的なダイヤル式シフトセレクターもオーバーシュートを気にせずに済むちょうど良いクリック感で思いの外扱いやすく、見直しました。現行型ではジョイスティックになっているようですが…。
不満な点


まず何よりも、1.9mもの全幅がありながらステアリングが明確に左へオフセットしているのが大減点です。このため無意識に身体が左にねじれるか、はたまた幅広いシートの左に寄って座ることになります。
車両返却時にショールームにあったクルマでも確認してみましたが、現行イヴォークやディスカバリースポーツはステアリング中心がシート中心線にきちんと一致していました。
画像は左側のまま放置されたボンネットオープナーですが、フィアットの小型車あたりならともかくまさかこんな高級SUVで遭遇するとは思いませんでした。いかに右ハンドル軽視の設計かがよくわかります。

視界についてですが、まずは普通に運転姿勢を調整するとルームミラーが目と同じ高さとなり、非常に邪魔です。
また、太く寝たAピラーと巨大なドアミラーで死角も大きく、特に右側は右折時に横断歩行者が隠れるほどです。

質感も基本的に高いのですが、唯一グローブボックスの蓋だけは閉じた衝撃でビビるほどちゃちで、ここだけプラスチック感丸出しで安っぽいのは残念です。

また標準装備のオーディオについても印象はイマイチです。
「満足している点」の画像のようにスピーカーには英国の高級オーディオブランド「メリディアン」のロゴが入り、左右3ウェイに加えダッシュセンタースピーカーやサブウーファーまで備える割には、センターが抜けて左右に貼りついた感じがどう調整しても解決できず(音場の調整項目もバランスとフェーダーくらいですが)、音質自体も明瞭さに欠けました。
高級ホームオーディオのブランドを冠したからといって質が担保されるわけではないのはカーオーディオの常だと個人的には思っていますが、それでもこれはさすがにちょっと…というレベル。うちのA5のB&Oの方が(こちらはホームの評判はそうでもないですが)、音・調整項目とも満足度ははっきり上です。

あと、ATについては自動変速モードでD・Sのポジションにかかわらず「D9」のように現在の変速段数が表示されないのは不親切に思いました。
デザイン

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走行性能

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2.0L直列4気筒直噴ターボエンジン(204PT型)は最新のインジニウムに切りかわる前のもの、すなわちマツダMZRエンジンと基本設計が共通のフォード・エコブーストそのものです。
1790kgの車重に対しても240ps/34.7kg-mの能力は十分で(うちのA5の1710kg・211ps/35.7kg-mといい勝負です)、加速性能は公道では十二分、メーター100km/hは9速1550rpmで無理なく巡航可能です。

トルコンATのクルマは久々に乗りましたが、その9段AT(ZF 9HP)はステップアップ比の小ささを考えると変速スピード・シフトショックは普通かなという印象です。オフロードも考慮してキレの良さより滑らかさを重視したと考えれば納得です(追記:同じZFの縦置き8HP型ATを用いるレンジローバースポーツでは変速も機敏でしたので、振動面で不利な横置きという理由の方が大きそうです)。
多段ATとあって巡航時のエンジンブレーキは弱く、MTでアクセルを放したときのような減速感を得るには何度もパドルを引いて3段以上落とさないといけないのは面倒です。
Dポジションでパドルを引くと自動変速が一時的に無効になりますが、優に1分以上復帰しないことがしょっちゅうなのは閉口しました。

パワーステアリングは電動(EPS)ですが、中立付近でやたらとセンタリングが強く感じられるのを除けばこれまで接したEPSの中では最も感触が自然な部類に入ると思います。



四輪駆動機構はいわゆるアクティブトルクスプリット式ですが、リアアクスルには通常のデフが存在せず一対の電子制御多板クラッチで左右独立してトルクを伝達する方式(GKNドライブライン製ツインスターシステム)です。
センターのディスプレイにトルク配分モニターを表示していろいろ試してみましたが、2WDと4WDの移行は段つき感もなく自然です。不整路は走っていませんが、舗装路面上では40km/h以下または急加速時に後輪へトルクを配分するのを確認しました。
また、交差点の右左折時でも日常的に外側後輪へトルクを流して旋回を助けています。

舗装路面上でのハンドリングについてですが、基本FFで走る高速道路では背の高いボディにもかかわらず横風には強く、直進安定性は高いです。
ステアリングゲインはこんな背高のクルマでここまでキビキビ感を演出しなくてもと思うほどやたらと高く、それではと?負荷をかけたらかけたで後輪トルクベクタリングが助けに入るので結構なペースで何事もなかったかのように曲がれてしまうのですが、物理法則などまるで考えずに乗る人が増えそうで怖い気もします(前軸重は1060kgもある)。

ブレーキの方は通常走行ではタッチもコントロール性も悪くない印象でした。

このクルマも全幅は1.9mに達する大きさですが、エッジの立ったデザインと見下ろすポジションのためか左右前の見切りは意外と悪くありませんでした。
ただ、いつもの駐車場(M3・147は難なく一発で入る)ではさすがに切り返ししないと余裕をもって入りませんでした。
乗り心地

-



ボディサイズの割に大きな車重が効いてか、低速から高速まで乗り心地はフラットで、ハーシュネスも小さいです。また、路面不整を踏んでもショックが響くこともなく剛性感は高いです。

タイヤはピレリのスコーピオン・ヴェルデ(235/60R18、2016年後半製造、空気圧は4輪250kPa)で、重さが時に気になりましたが暴れる感じはありませんでした。また、オールシーズンタイヤながらそれほど柔らかい感じもありませんでしたが、これは製造後3年経っているのも理由でしょうか。



エンジン音は巡航・緩加速時はとてもよく抑えられていますが、上まで回すとやはり4気筒らしい音がします。ウルサいわけではなく、クルマのイメージの割に軽い音です。
静粛性に気を遣っていることは画像のように前後ドアの隙間を埋めるシールまで付くほどの入念さからも窺えますが、高速ではAピラーあたりからの風切り音が気になりました。

また、停車中はステアリングにアイドリング振動が無視できないレベルで伝わってきます。横置きパワートレインの割にはアクセルオンでのしゃくりがほとんどなかったので、マウントが硬めなのでしょうか。
積載性

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トランクは使っていませんがルックス重視のボディから想像するほど見た目上は狭くはなく、ボディサイズ相応と思われます。
一応テールゲートは電動開閉式でした。
燃費

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借りだしてから150kmほど走ったところで早くも燃料計が半分程度の残量を示して目を疑いましたが(300km弱走ったところで一度給油)、結局通常の使い方で409.7km走って56.81Lのガソリンを消費し、燃費は7.2km/Lでした。
ちょっとでも加速に移ると瞬間燃費の数値が一気に下がるので、車重をものともしないパワーに酔いしれると代償は大きそうです。

ちなみにほぼエアコンオンで乗りましたが、アイドリングストップはなぜか一度も効きませんでした。
価格

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故障経験


1週間の借用中は、ありませんでした。

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