いすゞ ジェミニ のみんなの質問
ID非公開さん
2024.8.13 01:23
60年代~80年代の自動車が一番、デザインとして完成度が高いように思います。
私の好きな日本車は、箱スカ、510ブルーバード、240Z、Z32、いすゞジェミニ、
鉄仮面スカイライン、スポーツシビック、初代フィット、などの過去の車です。
現在の車で好きな車はありません。パッケージに特化したハイト系ワゴンとかは無視します。
もう自動車デザインの時代は終わっていると思われますか?
しかとさん
2024.8.16 11:38
元レーシングカーやショーモデルの設計屋で、主に1品モノや試作車的なものばかり設計していたので、デザイナーと直接仕事をする機会が多かったです。(大学は工学部の機械科出身なんですが、部活というか時間外研究として大学の施設を使い工業デザインを研究していたことがあり、だから社会に出てからそういう仕事がやれた、ということもありましたが。)
※まず。
デザインは、デザイナーのアタマの中の3Dを、いかに立体で表現できるか?で実車のスタイリングが決まります。
例えば、ルイジ・コラーニの様なデザインが出来ても(このデザイナーを知らないヒトは、検索してみてください。自動車史上最も『凄まじい』デザイナーです)、それが『彫刻』ではなくクルマとして製造できなければ、結局意味が無いということです。
コラーニがBMWの為にデザインしたスーパーカー↓ハッキリ言って、普通の自動車製造技術では作れません。BMWの連中も、面食らったでしょうねぇ・・・。
https://carcle.jp/users/7469/img/1981_Colani_BMW_M2_07-thumb-471x274-239786.jpg
・・・このデザイン、空力的には非常に理論的で、設計サイドで全否定出来ないのが歯痒いところ。まぁワタシはこのデザイン、かなりスキなので、『これで設計しろ』と言われたら頑張っちゃいますけどね。
※そこで。
デザイナーは、自分のイメージを立体化する手法を学び、また考案します。
この『手法』が、実は実際に製造されるクルマのデザインをかなりの部分で決めています。
クルマに工業デザインが介入する様になって以来、デザインの立体化手法は大きく3世代に分かれます。
第一世代:石膏モデル
’60年代までは石膏でモデルを作り、そこからボディパネルの図面を起こしていました。
石膏モデルとは、『トウモロコシのヒゲ』を補強材として混ぜながら石膏の塊を作り、それをゴリゴリ削ってクルマの形状を表現する手法です。
しかし『硬い石膏を削り出す』方法なので、平面に近いクリーンな面や、シャープなプレスラインなどを入れようとして、キレイに削れずヨレてしまうと、やり直しが効きません。(ホントは部分的に石膏を盛って削り直す方法がありますが、どうしても追加した部分は馴染まず、面のクオリティが低下します。)
それで『石膏モデル』時代のクルマは、削り過ぎが起こり難い内部から膨らむ様な面構成が支配的になり、丸い『ゆるキャラ』みたいなデザインになります。(VW・タイプ1『ビートル』とかフィアット『ヌォーバ』500とかBMC『ローバー』ミニとか。ジャガー・Eタイプなんてのも、石膏モデルの典型的形状です。フィアット500は、設計責任者のダンテ・ジアコーサがスタイリングに悩み、毎日1/5スケールの石膏モデルを家に持って帰って手で撫でていたらあのデザインになった、などというウソかホントか判らない逸話も残っています。)
フィアット・500↓
https://media.gqjapan.jp/photos/5d27d3e2b407bd0008d22264/16:9/w_1920,c_limit/fiat-nuova-500-17-1.jpg
第二世代:クレイモデル
次に来るのは、インダストリアルクレイという特殊な粘土を使った造形手法です。
これは米国GMのデザインセンターが’60年代に編み出した方法で、この粘土は40℃ぐらいで軟化し、常温ではチーズ程度の硬さとなって、シェイパーという歯が付いたT字のヒゲソリみたいな工具でキモチよく削れます。
粘土なので温めればまたいくらでも盛ることが出来、デザイナーやモデラ―は、シャープなプレスラインや限りなく平面に近いクリーンな面など、造形技術を競う様になりました。
これが、’70年代以降のカーデザインの傾向を決定しました。この時代を代表するカーデザイナーというと、ジョルジェット・ジウジアーロとマルチェロ・ガンディーニの2大巨匠ですね。
ロータス・エスプリ↓非常にクリーンな平面とシャープなサイドライン、それに膨張感が強いサイドの曲面で構成されています。
https://i.pinimg.com/564x/cb/b7/02/cbb702753c84780471d9280183b10b16.jpg
第三世代:3Dデータ
クレイ時代がほぼ20年間続いたあと、’80年代末頃から、立体造形せず3Dモデルでグラフィック的にPC上でデザインする手法が出てきます。
この方法のハイライトは、どれほど複雑なプレスラインや面を作っても修正がいくらでも効くのと、リフレクション(周囲の『映り込み』のこと)を考慮してボディの面がデザイン出来ることです。
そのため、クレイ時代の『造形テクニック』から『映り込みの美しさ』を競う様になり、それで沢山の曲面の複合や、細かく繊細なプレスラインをバリバリ入れるデザインになりました。
更に。
この手法だと、デザインしながら3Dデータを作ることになるので、2つのメリットがあります。
①3Dデータをそのまま使い、空力シミュレーションが可能。
石膏やクレイを使っていた頃は、1/5~1/1モデルを作って風洞実験を繰り返していましたが、その手間が不要になりました。PCの画面上で空力解析を行い、また形状修正やウイングの追加なども、オペレーターが画面上でチョコチョコ変えればいいだけです。
②3Dデータでそのままプレス金型が削れます。
モデル作成時代は、1/1モデルを作って外形を測定し、断面形状を指示する特殊な図面を起こしていましたが、その手間がバッサリ無くなりました。
・・・これらのメリットが大き過ぎ、益々『PCの画面の中でデザインする』手法が利用される様になって今日に至ります。
>現在の車で好きな車はありません。
・・・ワタシも、あまりスキにはなれません。
明らかにリフレクションを意識し過ぎで、『有機的』というと聞こえはいいですが、ヌルヌルとした実態が曖昧な面の構成で出来ていると感じます。
>もう自動車デザインの時代は終わっていると思われますか?
カーデザインは、芸術家の近代彫刻では断じてありません。
彫刻的な美しさとは別に、カーデザインには『機械としての正当性・機能性』が必要で、ユラユラとした現代の造形がそれにふさわしいとは、ワタシにはどうしても思えません。
デザイナーにも、デザインツールでスタイリングの傾向が変わることをよく理解しているヒトもいて、現代でも敢えてクレイモデルや石膏モデルを作っているデザイナーもいます。
アートや流行に限界が無い様に、カーデザインにも限界はありません。今後どうなって行くか、デザイナーでない自分には的確な予測が出来ませんが、現代のカーデザインで『打ち止め』にはならないと思います。
現代のヒト達がクレイ時代の’70年代のデザインを見て『四角い』と感じるのと同様、現代のクルマを『キモチ悪かったなぁ』と思い出す日がきっと来ますよ。
まぁその頃には、ワタシは年齢的に死んでるでしょうが。
1150465669さん
2024.8.16 01:49
単純にお前が近代デザインを気に入ってないだけやろ。
昔よりも圧倒的に緻密、綿密、正確に計算されたデザインなんかがロマンとかっこよさで溢れた時代の車に勝てるわけ無いって。
デザイナーしてたんならそれくらい分かるでしょ。
eye********さん
2024.8.14 18:01
私はデザインには疎いですが、意見させていただくと、時代背景もあると思います。60~80年代は若者含めて車への興味も高く、新型車のデザインへの興味、熱量も大きかったため、格好いいと感じたという面もあるのではないでしょうか。最近は日本車はコモディティ化(日用品化)したと思います。コモディティである冷蔵庫や洗濯機が格好良いとは思いませんよね。
y100c60さん
2024.8.14 08:13
私は自動車のエクステリアのデザイナーではないですが
昔、外国車を日本車仕様にする際に必要となる
インテリアの分野でのグラフィック部分(スイッチ類とか
アイコン含む表示系)のデザインをしていた経験はあります。
質問者さまの文書を読むと
シンプルに、形状そのものと時代のテイストの傾向
の『趣味』の問題かと思います。
美しいとかかっこいいとかを
どういう観念で見るのか?で、
ひとそれぞれ、見解は、当然ながら違ってきます。
風洞的な形状の造形で見れば
私は、最近の車はどれもよくできていて
きれい・かっこいいと感じます。
雨上がりに、車体に水玉が乗っていると
ボディラインが浮き上がり、
デザイナーの意図もよくわかります。
「この面からこのパネルまでこういう風に
こういうすおロークでラインを作るのには
ずいぶん頑張ったんだな、うまくつなげたな」とか
車のデザインをみてみますが、
今時の車はデザインは、みんなきれいですよ。
それとは別に、スバル360は
やはりデザイン造形的にも傑作だと思いますが
デザイナーは、どんな時代でもそれなりに仕事を
していると思います。
もちろん、自分なりの好みというものはありますけど
好みじゃないものでも、デザイン自体を
「最近の車はダメだね〜昔はよかった〜」なんて
思うようなことはありません。
デザイナーとしての観点からの見方としては
簡単に否定なんてできません。
趣旨を読めないデザイナーが無責任に言うのは
あまりにも、無知で軽薄です。
一般人は、そんなのに関係なく
純粋に好みの問題で見るのは良いかと思いますし
むしろ、そういう意見はデザイナーにとって大切ですけどね。
tommocoroneさん
2024.8.13 12:46
文章の内容が本音だとすると本当に「上っ面を少し齧っただけ」の方なんですね。
自動車デザインがロマンチックだった時代は1960年代前半で終わっています。
それ以降はいかにして社会的に葬られないか、いかに社会から許してもらえるかの繰り返しです。1960年代後半からずーっと事故死者対策、排気ガス対策、燃費対策を繰り返し、終わりのない戦いをしているわけです。
自動車会社のデザイナーは遊びでデザインしているわけじゃありません。
学生時代まじめに取り組んでいたならそれくらい分かるはずなんですけど。
yp4********さん
2024.8.13 09:13
シンプルなデザインが好みなのではないでしょうか!?
nacさん
2024.8.13 09:11
対歩行者衝突安全基準が第一に来るのが、現代の自動車のエクステリアデザインですからね。
衝突安全基準を満たすことを前提にするには、メーカーが自らデザインするしかないです。ジウジアーロデザインとか、聞かなくなったでしょ。
あなたの好みのデザインが減ったのは法規対応のためと思って、ほぼ間違いないと思います。
たんしんたろうさん
2024.8.13 08:51
思いません。
スズキのラパン、ジムニーシエラ
一つ前のスイフトスポーツ
マツダのロードスター、CX30、CX8
等が美しいデザインの現代の車だと思います。
古い物が素晴らしく、新しい物は全て劣っているなんて、逆の事を仰る愚かな若者と同次元だと思います。
それにしても外国車にデザインに優れた車が多いのも残念ですけれど。
Kaffeさん
2024.8.13 07:12
自分はカーデザイナーではないですが、別に終わっているとは思いません。
個々に好みや価値観はあって良いと思いますが、例えば歩行者がボンネット経由でエンジンブロックに頭をぶつけると頭に大きなダメージを負って死ぬので、そうならないように衝撃吸収設計をすると、当時のような低いボンネットにはもう出来ません。
どうしてもやりたければ中身を抜く、つまりエンジンを後ろに置くか、EV前提にするかですね。
まあとにかくそういう要件もあって、ミニバンやSUVのようにぐいっと上げたシルエットの方が作りやすい面はあります。
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