ホンダ プレリュード 専門家レビュー・評価一覧

デートカーじゃなくてスポーツカー

2025.9.25

年式

2025年9月〜モデル

総評

まず勘違いすべきでないのは、このプレリュードは「デートカーではない」ということでしょうか。デートカーは「走りはそこそこだけどカッコよくて手ごろな価格設定のクルマ」ですが、新しいプレリュードは「走りを磨いてカッコよくて高いクルマ」。よく考えてみると、大ヒットした2代目や3代目のプレリュードはデートカーだったわけですが、4代目とか5代目になるとスポーツ色を強めました（不人気だったけど）。「スポーツカーとしての車両開発が先で名前は後から決まった」という新型プレリュードですが、かつて大ヒットした頃との違いをしっかり理解しておけば、キャラクターと評価を見誤らなくて済むのではないでしょうか。「昔のプレリュードはこんなに高いクルマじゃなかった！」って。

満足している点

美しいスタイリング。運転を楽しめる走行性能。「ホンダS+シフト」という新しいギミックの楽しさ。

不満な点

楽しく運転できるハイブリッドカーではあります。ですが、せっかくシャシー設計の基本を「シビックタイプR」と共用するのであれば、ハイブリッド縛りなどせずに、タイプRのエンジンとトランスミッションを移植した「タイプS」なんていう選択肢を用意したらよかったかなと思うわけです。「最新ギミックを組み込んだ先進性あふれるハイブリッドと、タイプRのパワートレインを組み込んだ内燃機関の集大成が同じ価格で選べます」なんてことになったら楽しいと思うんですけどね。あと、600万円もするクルマなのだからシート調整は電動式であってほしかったかなあ。今からでも間に合うので、ホンダさんぜひ！

デザイン

カッコいいじゃないですか！　口が悪い人は「プリウスクーペみたい」なんて言っているようですが、目つきは偶然似ちゃっただけでデザイナーさんもプリウスを見た瞬間にたいそう驚いたことでしょう。正面や斜め前から見た感じと、Cピラー付近の流麗さは素晴らしい。個人的には、ボンネットの高さ（フロントウインドウ付近）をもう少し抑えられたらプレリュードらしくていいんじゃないかな……なんて思ってみたり。