ホンダ オデッセイ 「RB3オデッセイ RB1からの進歩」のユーザーレビュー

ひび ひびさん

ホンダ オデッセイ

グレード:M(CVT_2.4) 2008年式

乗車形式:マイカー

評価

5

走行性能
4
乗り心地
4
燃費
3
デザイン
5
積載性
4
価格
-

RB3オデッセイ RB1からの進歩

2025.10.30

総評
かつて人気だったロールーフミニバンは、現在絶滅してしまいましたが、我が家のように4人家族で、時折高齢の親を1~2時間程度の短距離乗せるといったような使い方をするには、まさに最適な一台でした。

広大と表現できるほどのスペースはないものの、2列目までの4名乗車までであればゆったりとした居住空間と十分なラゲッジスペースを確保。3列目も5ナンバーロールーフミニバンとは違い身長170cm前後迄であれば足元、ヘッドクリアランス共に確保され無理なく着座できるため、我が家の娘二人(身長150cm強)ならば十分な空間があります。
またRB3で独立可倒式となった2列目背凭れセンターアームレスト部分を倒すことによって3列目の閉塞感を解消することが出来るように。

旧型RB1から3列目シートの乗降性と足入れ性を確保するために2列目のダブルフォールディング機構が廃止され、RB1のような広大なフルフラットスペースがなくなってしまったのは残念な点ですが、それでも荷物の積載性は良好。

日本の道路環境で取り回しに困らないギリギリ上限といえるサイズであることに加え、旧型RB1の最大の欠点であった視界の悪さが劇的に改善。その他にもRB3オデッセイ(以下RB3)はRB1と比較して細かいネガティブポイントが丁寧に潰し込まれた結果、さらにミニバンらしからぬというか乗用車ライクな気持ち良い乗り味に進化していました。

とはいえもう一台の愛車である同年式のセダン(KV36スカイライン)などと比較すると、車体剛性、足回りの支持剛性、乗り心地、操縦性いずれの面でも歴然としたレベルの違いがあるのは確かですが、それは走りの質感を重視したセダンとの比較で初めて感じることで、同クラスの一般的なセダンやステーションワゴンとの比較ならば、RB3はロングドライブやワインディング走行も同等水準でこなし「ドライバーズカー」としての満足感も高いです。

このような走行性能とユーティリティのバランスが高いクルマが正解な人は多いと思うのですが、現在このようなタイプのクルマは絶滅。ハイトミニバンの操縦性も向上してきた結果、以前より運転に対して我慢を強いられなくなった事で、よりユーティリティを求めたユーザーがハイトタイプミニバンに流れるようになったことも一因でしょうか。

とはいえ、現行ハイトミニバンとの比較試乗でも、車高が低いことによる走行性能のメリットは確実に感じます。かつてのロールーフミニバンが持っていた独自の魅力は、今改めて評価されても良い気がしますが、後継のロールーフ系ミニバンが悉く失敗したことや、SUVの台頭によるステーションワゴンの不人気といった流れも考えると、もはやロールーフミニバンの復権などは望みえないことなのかも知れません。この個体を大切に乗りたいと思います。

満足している点
スタイリング、居住性、操縦性、乗り心地。利便性多用途性と走行性能のバランス点の高さ、乗用車ライクな走りの楽しさ、RB1オデッセイ(以下RB1)から劇的に改善された視界
不満な点
RB1と比べ所々にコストダウンの影響がみられる
デザイン

5

一見するとRB1と似た雰囲気ですが、スタイリングは結構違っていて、RB1がミニバンっぽい水平基調を基本に車高を低く抑えた伸びやかさを特徴としていたのに対し、RB3は基本形がウェッジシェイプ。その上でAピラーを後方に引きサブピラーを廃止したことで、どちらかというとミニバンというよりはステーションワゴン風。カタマリ感や立体感も強調されてRB3の方が新しさを感じます。

その一方、伸びやかさという点では若干後退した印象もあります。また、ウェッジシェイプになった分、フロントウィンドウの大きさやウィンドウ周りのタンブルホームが少なさが強調されることによって、見る角度によってはやや頭でっかちに見えたり、アンバランスさを感じることもあります。キャビン後方はRB1よりもキャビンの絞り込みが効いていて、屋根の低さと立体感が強調されていますが、その分フロント周りとのバランスの悪さを感じることもありました。4ヶ月ほど所有して慣れてはきましたが、どの角度から撮ってもそれなりにカッコよく写ったRB1と比べると、RB3はカッコよく写真を撮るのが難しい気がします。。



内装レイアウトは基本的にRB1を踏襲しており、馴染みやすいデザインです。メーターやナビの見やすさもRB1と同様に良好。RB1から劇的に改善されたのが視界です。ピラーは細いだけでなく、ドライバー側に向かって立体的に太さを稼ぐ構造になっているため、RB1のように頭を動かすとピラーのその先にさらに視界が広がるような感覚があります。またウエッジシェイプになったことで前席サイドウィンドウの下端が下がったこともあり、右前方、左前方の視界も優れています。このパノラマ感覚のある視界のおかげで、大きめの車体にもかかわらず運転がストレスになりません。



一方で、内装の樹脂の質感はRB1より少し安っぽくなった印象があります。ルーフライニングもRB1のきめ細かいサラッとしたものから、目の粗いザラッとしたものに変わっていたり、サングラスホルダーなどの小物入れが廃止されていたりと、所々コストダウンが伺える部分もあります。
走行性能

4

エンジン、トランスミッション
型式はRB1と同じK24A型i-VTECですが、RB1のバルブ休止型VTECに対し、RB3はカム切替型VTEC。そのため5,000rpm弱でカムが切り替わるとVTEC特有のカムに乗った音が聞けるのは、元スポーツVTECに乗っていた身からすると嬉しいところです。

ただしRB1と比べて絶対的に速いワケではありませんが。極低回転域のトルクはRB1より出ている印象。CVTもRB1同様変速抑えめでトルクで走るタイプ。ラバーバンド感が薄く街乗りでは気持ち良く乗れます。ただしRB1にあった7速マニュアルモードがなくなってしまったのは残念な点です。



操縦性
足回りの基本的な構成はRB1と変化ありませんが、身のこなしが明らかにRB1より軽いです。実際に車重は1630kgのRB1に対し1610kgのRB3と20kgだけRB3が軽いのですが、挙動すべてが同じレベルの車重と思えないほど軽い。コーナリング時に横力を受けにくいダブルウィッシュボーンならではの、ステアリングを切り始めてからの素直なストローク感など、柔らかめのバネダンパーで、バウンシングする動きを許容しながら車体の挙動が乱れない程度に収束させてくれるセッティングもRB1と同じ。

一番の変化点は油圧から電動になったパワーステアリング。確かにステアリングインフォメーション自体は油圧の方が上。乗り換え当初は軽すぎて違和感も感じましたが、実は必要なインフォメーションはきちんと伝えてくれていて、それに加え操舵に対しての反応がとても正確。この軽さと正確さが全体の挙動の軽さを強調しているような気がします。

乗り心地

4

柔らかめなんですがダンパー動き出しの渋さがあるのもRB1と一緒。今回走行2万キロの個体に乗り換え、ダンパーの状態が新車に近いだけに余計にハーシュネス系のショックや細かい振動が目立っている気がします。走行距離が少ないだけあって減衰力も健在。速度域が上がるにつれフラットな乗り味になります。

ただ同時所有している同年代のスポーツセダンであるV36スカイラインと比べると、車体剛性、足回りの支持剛性、ダンパーの動き等全ての面で流石にかなりレベルが違うと感じるのも確かです。とはいえ普通のミニバンに比べればはるかに快適で運転が楽しい。

RB1とちょっと違うのがシート。座面サイズがRB1より拡大され、一見良さそうなんですが、どうもクッションの奥が浅いようでお尻が痛くなりやすい気がします。

基本となるドラポジはRB1に比べ結構変わっていて、ステアリング径が小さくなり、ステアリングの角度は起き気味に。またテレスコピック調整機能が備わったことにより、自然なドラポジが取りやすくなりました。乗用車っぽい乗り味を強く感じるようになったのはこの辺も要因になっているようです。
積載性

4

7名乗車時259ℓ、5名乗車時708ℓスペアタイヤが廃止になったので3列目シート格納部のさらに下に別途22ℓのサブトランクが設けられ、洗車道具などを収納できるようになりました。ただし2列目のダブルフォールダウン機構が廃止になったので、フルフラットにできるスペースが狭くなってしまいました。この辺は3列目シートの居住性(主に乗降、足入れ性)とのトレードオフなので仕方ないのですが残念なところです。

燃費

3

通算10,700km平均で11.31km/ℓ。カタログデータではRB1に比べ1km改善されているはずなんですが、実際にはECON使用で街乗りで10~11km/ℓ、郊外では13km/ℓ程度とRB1とあまり変わらず。ただ不満なのは燃費計。RB1はオートストップまでの満タン給油でほぼ燃費計と同値を表示していたのですが、RB3は大体1km程度過大に表示されるのはちょっと不満な点。
価格

-

故障経験
いまのところなにもなし。

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