ホンダ シビックタイプR 「純ガソリンエンジン車の歴史に残る名車になれるかも？」のユーザーレビュー

純ガソリンエンジン車の歴史に残る名車になれるかも？

2025.3.30

総評

車幅は置くとして、全長や車重は現代であれば十分コンパクトサイズながら、4人がゆとりを持って着座できる居住性と開口大きく出し入れしやすい荷室を持ちつつ、超高性能な2Lエンジンとシーンに応じて設定が変更可能な足回りを備え、総じて満足度がはみ出た感すらある完成度を持ったクルマです。

満足している点

圧倒的な走行性能とそこここで湧き出るHONDAイズムの雰囲気と、それでいて家族用途も十分こなす実用性。

不満な点

これはやむを得ないでしょうが車幅が大きいので、狭い路地では気を使うこと。
スーパースウェードの内装は雰囲気や質感は満足だがステアリングはやり過ぎ感がある。普通にレザーやカーボンが良かった気がする。
フロントのドアトリム上部はソフトパッドを備えるにも関わらず、リアはハードプラになっていて目につくコストカットだと感じる。
サイドステップの大きな張り出しのため助手席やリアシートの乗降時にぶつけやすいし、傷をつけやすい。特にリアは車外部分が大きいので要注意。
リアクォーターガラスがほぼ実用をなさないレベルで、視界確保の観点ではマイナス。

デザイン

5

前型FK8に比べおとなしくなった点は自分は評価プラス。後付け感のないFrフェンダーやRフェンダーもまとまりよく仕立ててあり、企画当初よりの専用設計の良さを感じる。
全体的に流れるようなデザインになっていて、空力面でも良い方向に作用していると思うが、リアワイパーが浮いていて、正直不要とさえ思う（空力を考えると邪魔だし、ガラス撥水コートをしっかり入れれば雨天時も水滴による視界悪化を防げそう）。

走行性能

5

低回転時はそれほど凄みを感じなかった（慣らし運転で3000rpm縛りでは普通のエンジンと感じる）。
だが回すと豹変と言えるハイパフォーマンスを発揮し、2速でもあっという間に一般道の天井に引っかかるレベルに達し、しかもそれがまさにあっという間。
そのくせ6速1500pmでもそこそこしっかり走ってくれるので、高速道路での燃費もかなり稼げる。
良い意味でFFっぽさを感じないコーナリング性能を有し、HONDAってFFの魔術師？と感じる異次元のハンドリング。

乗り心地

5

コンフォートだと家族からも一切不満が出ず、前車（SE3P／RX-8）よりもずっと乗り心地が良いと高評価。
加えて自分だけだとスポーツモードにして一般道はサンデードライバー気味な自分には十分なパフォーマンスを発揮できる（＋Rモードは正直一般道では行き過ぎに感じる）。
今後インディビデュアルモードも色々試して楽しんでいきたいと思う・・・

積載性

5

開口部が大きくて使い勝手は大変良好。広い上に深さも結構あるので大きな荷物もかなり許容できる。さらに後席を倒せばさらに超尺物もOKであり、相当のパフォーマンスと思える。

燃費

5

街乗り、高速通常走行、高速燃費重視走行とシーンをいくつか試したが、街乗りでも8km／Lは普通にこなすし、高速でも気を使わず乗って14km／L程度、燃費を重視すれば17km／Lも叩き出す、パフォーマンスを考えれば十分過ぎる燃費性能を有する。

価格

4

赤内装の通常バージョンは500万円、後期型黒バージョンは600万円として販売されたわけだが、前者はどう考えても安すぎ、後者は今の時代でこのパフォーマンスなら十分満足できる価格だと思う。
星を一つ落としたのは価格設定がおかしいせいで市場が混乱したので・・・

故障経験

今のところ経験なし。強いて言えば面白すぎて運転者が壊れたくらい（笑）