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フィアット 500(チンクエチェント) 「カワイイだけじゃない!?フィアット500が持つ楽しみの本質」のレビュー

406件中56件目

Fran. Fran.さん

フィアット 500(チンクエチェント)

グレード:500S_RHD(MT_0.9) 2013年式

乗車形式:マイカー

評価

5

走行性能
4
乗り心地
4
燃費
4
デザイン
5
積載性
2
価格
3

カワイイだけじゃない!?フィアット500が持つ楽しみの本質

2020.12.12

総評
項目別評価の★の数を改めて見ると、実はほとんど満点はないということからも分かる通り、どこをとっても良いという類の車ではありません。

しかし、この車の何よりもすごいところはそのような「不足点」ですら、チンクエチェントという車のキャラクターを演出する一部であるということです。
例えば、カッチリしていないトランスミッション、アクセル開度に対してレスポンスが緩めなエンジン。
そのようなもの全部が昔のチンクエチェントの生まれ変わりであり、車は機械製品であるということを思い出させてくれる「味」になっているのです。
しかしよく見ていくと、走りの本質に関わるシャシーや、サスペンション、エンジンの技術は現代の技でしっかりと作られていて、なおかつエコの部分にも注力されている。

イタリアの車は運転する楽しみのツボを本当によく抑えており、この車は「クラシカル」と「モダン」を全域で融合させた、一つの作品と思っても差し支えないと考えています。
特に、この車に搭載されたツインエアエンジンは電動化の時代にあって、純ガソリンエンジンの古き良き楽しみが詰まった傑作と思っています。
満足している点
○現代の車ではほとんど味わえないダイレクトな鼓動を常に味わい尽くせるエンジン
○どこからいつ見ても美しいと思わせる内外装デザイン
○意外とキビキビと走ることができる性格と軽快感のあるハンドリング
不満な点
○トランク・普段の使い勝手を含めた収納の少なさ
○純正シートの座面の長さが合わず、クラッチを踏むと膝裏が当たってしまう点
デザイン

5

全ての車の中でも特にフィアット500が秀でた部分だと思います。
ヌオーバ500の特徴をおさえつつ、FFレイアウトに対応させ、かつ現代的なラインを描くエクステリア。
実用を犠牲にしてでも、クラシカルとモダンを見事に融合させ、どこから見ても美しさを発見できる造形は、この車の価値を大きく引き上げています。

インテリアに関しても、Aセグメントとしてコスト制限があるにも関わらず、他車の追随を許さない美しさです。色使い、造形の配置が完全に調律されていて、出来るだけ物を置いたりして手を加えたくないくらいにまとまりがあります。

既に登場してから10年以上経過しているにも関わらず全く古さを感じさせないプロポーションは、芸術的デザインは色褪せないことを見事に証明していると思います。
走行性能

4

この車の走行感覚は、誰にでもおすすめできるものではありません。それはなぜなのか。
搭載されている直列二気筒のツインエアエンジンは、現代基準とすればあり得ないほどの振動を発生します。
そして、排気量はターボがついているとはいえ875ccです。
この車で元気よく走るには、アクセルを右足で踏んでエンジンを回さないとパワーを得ることはできない。
そんなガソリンエンジンの「当たり前」を思い出させてくれ、車を操作しているという感覚を前述の振動と音を伴って存分に味合わせてくれます。

つまり、性能や高級感ではなく、「純粋に車を運転する」ということを楽しみと感じない人にとっては、現代の出来の良い車と比べると苦痛でしかないと思う人もいると思います。

ただし、これを楽しみと感じる人にとっては、条件的には完璧と言っても過言ではない程のファンな走行感覚がそこには待っています。
アクセルを踏まないとパワーは得られないとは書いたものの、このエンジンの最大トルクは約1900回転という極めて低いところで発生する為、MTでもエンストは皆無、素性としては速さもありますので乗りにくさや周りに置いてかれるなんてことは全くありません。

ツインエアとこの車の走りに興味がある方に向けて少し踏み込んだ話をすると、前述の通り最大トルクがかなり低回転でピークを迎える為、出足や普段乗りはすごく乗りやすいです。
しかし、その後トルクカーブは下降していきますので、実は加速をたくさん得ようと思うと、思った以上に回したがる性格だと感じます。
それもそのはず、最大パワーをこのエンジンが発揮するのは約5500回転。
たかだか85馬力ですので、ちょっと郊外に出ただけでもその性格を味わうことができ、このトルクとパワーの設定のメリハリに、エコエンジンでも回して走る喜びを実現したフィアットの技を感じます。

この車の走行感覚は、エンジンの振動や特性からくる古い車の面白さと、現代の技でエコと乗りやすさを両立した本当に特徴的なものだと思います。
乗り心地

4

この車はパンダとシャシーを共有することもあり、決して重心が低い車ではありません。
座面の位置も高めで、腰高感を感じる面があるのですが、実際に運転すると想像以上に左右のハンドリングに関してキビキビとフロントが曲がっていく設定です。
前述の特徴もあってロール感は決して少なくないものの、1010kgという車体の軽さと高速走行も考えられたサスペンション設定が、絶妙なスポーティハンドリングを味合わせてくれます。
段差への入力(縮み)も通過(伸び)も決して硬くはなく、むしろ緩い感じすらあるのに、高速で直進すると走っている中にコシを感じるようなしっとりした感覚は、まさに欧州車らしい部分かと思います。
積載性

2

ここばかりは、この車最大の弱点と言わざるを得ません。
トランクは、リアゲートのデザインが大きく傾斜している為、実質高さがリアゲート真ん中くらいまでしかなく、写真で見るより荷物が載らないイメージでした。
リアシートを倒しても、同じ理由で長さもそんなには稼げず、少なくともポンと荷物を置いてはいok!というような感覚ではありません。
ただ、1〜2人分の荷物や、ショッピングモールでのちょっとした買い物などは、パズルのように考えながら工夫しておいていくと、思ったより積めたりすることもあって、ちょっと楽しくなります。
この車は、欠点を嘆く車ではなく、どうやって楽しむかをカワイイ姿をみながら味わう車なのです!w
燃費

4

今のところ、リッター14〜15キロをキープしています。これはストップアンドゴーが多い東京郊外を街乗り・通勤(約5kmのチョイ乗りレベル)で、特に燃費を意識せず運転した時の数値ですので、純粋なガソリンとしては非常に良いと感じています。
長距離を乗るとどうなるのか分かりませんが、少なくとも普段乗りに関しては、エンジンとミッションの特性上、特別低い回転ばかりとか、特別高い回転ばかりとかを使って運転する車ではないので、あまり燃費が上下しないのも助かっています。
価格

3

新車・中古含め少し高めな設定にも感じますが、この車の感覚を手に入れるには本当に他がないので、どんな価格でも受け入れるしかないと言わざるを得ませんw
中古で手に入れようと考えている方は、個人的には手に入れる時の価格だけではなく、その後定期点検を確実にできるランニングコストを確保できるかを検討した方がいいと思います。詳しくは「故障経験」の欄にて。
故障経験
乗り始めて3年、総走行距離39000km、まだ大きな故障は特にありません。
国産と比べてかかったコストという意味では、車検時にブレーキローター交換があったことくらいでしょうか。後はフルード系の消耗品類は一通り交換しています。
そういう意味では、国産と比べると、色々なものの消耗のペースが早いです。
ショップの方もおっしゃっていましたが、500で大事なのは定期点検だと思っています。
消耗品の消費が早い分、定期的に見れば事前に不具合を防げますが、放っておくとそれが悪さを犯してしまうというパターンです。
定期点検のたびに、少しずつ出費もありますが、そこをケチらずにやってあげることで、後々の大きな出費や不具合での怖い思いを減らすことはできると思います。
この「ランニングコスト」をどう考えるかによって、所有の可否や、個々人の車にかかる金額の「高い」「安い」が変わってくるのだと思います。

付け加えておきたいのは、私の車はマニュアルトランスミッションのマニュアルエアコンの車両です。
特に、デュアロジック(AT)に不具合が出ることが多いとのお話も聞きますので、その点は考慮できていないレビューでありますことをご承知おきください。

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