BMW M6 クーペ のみんなの質問

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ナットを締めるときにワッシャーを噛ませると
面圧が小さくなり緩みにくいとあったんですが
面圧が小さいとなぜ緩みにくいのですか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

※ボルトを締め付ける行為を、良く考えてみてください。
ボルトを締めていくとアタマが座面にぶつかりますが、そこから更に回すとねじ山の部分は更に奥に入ろうとし、しかしアタマは既に当たっているので、これ以上入りません。
結果、ボルトの軸が引き延ばされます。

※ボルトの締付を止めると、引き伸ばされた軸が戻ろとします。
しかしねじ山と座面の距離が縮まることはなく、結果、ねじ山と座面にモーレツな摩擦力が発生します。
この摩擦力が、ボルトが緩まない様にしているチカラになります。
この、ボルトが縮もうとするチカラのことを『軸力』といいます。

※軸力の大きさは凄まじく、例えばM6でも1000㎏/㎜^2に達します。
あまりにチカラが大きいため、時間をかけて座面が陥没していくことがあります。
座面が陥没するとボルトのアタマとねじ山部分が接近することになり、結果、引き伸ばされたボルトが戻り、軸力が失われます。
軸力が失われるとねじ山と座面に発生している摩擦力も失われ、ボルトが緩んだ状態になります。

※ボルトのアタマの下に平ワッシャを入れると、座面が広くなって陥没し難くなる=軸力も失われ難くなる、というわけです。(新雪の上を長靴で歩こうとするとズボッと潜ってしまいますが、スキー板を履いて雪との接触面積を増やすと、潜らず雪の表面を滑ることが出来るようになりますよね。あれと同様の原理です。)
尚、ボルトのアタマと平ワッシャ間は、依然陥没し易い状態になっていると言えます。ここが陥没しても同様に軸力が失われるので、平ワッシャは締め付けている部品よりも硬い材質のものを選びます。大きな締付力で締め付ける高強度ボルトでは、平ワッシャに高級なばね材を使うこともあります。

・・・要するに。
平ワッシャを入れると座面が陥没し難くなり、ボルトが『伸ばされた状態で保持される』のでねじ山や座面の摩擦力が継続して緩み難くなる、ということです。

回答は以上ですが、最後にボルトの絡みに関して3つほど余談です。

※ボルトで締め付けるとは、部品同士を軸力で強く押し付け合わせ、その間の摩擦力でくっつけている、ということになります。
この結合では、ボルトには『曲げ力』や『剪断力』はかかっていません。ボルトはあくまでも軸力を出しているだけです。
『摩擦力で結合している』というと、そんなことで大きなチカラが受けられるのか?と不安になるかもしれませんが、世の中にあるねじ構造の8割が、この『摩擦力』で結合するように設計されています。
タイヤも、ホイール~ハブ間の摩擦力でクルマに取り付けられており、摩擦力だけで駆動力や制動力を伝達しています。ボルトを曲げる様なチカラは殆どかけない様に設計されています。

※ボルトの緩みとは、①軸力が失われる ②戻り回転する・・・の2種類の現象のことを言いますが、②による緩みは(ゼロとは言いませんが)あまり起こりません。殆どのボルトの緩みは先ず①が発生し、結果、ねじ山と座面の摩擦力が失われて②が起こっています。
世の中には割りピンとかRピンとか、或いはナットに板ばねやナイロンなどを仕込んだセルフロックナットとか、『戻り回転』を阻止する工夫が色々ありますが、実はボルトのトラブルでは戻り回転自体が問題になるケースはあまり無く、設計では『いかに軸力を維持するか?』を考えます。
軸力が失われた時点で、戻り回転していなくても『設計者の負け』です。戻り回転を阻止するだけの割りピンやワイヤーロックなどは、単にボルトやナットが緩み切って脱落することを防止しているだけで、設計者にとっては『それらが必要なことが』空しいことです。

※ボルトに使われる金属材料を引き延ばしていくと、ある程度以上伸びたところで『伸びが戻らない』状態に入ります。
これを素材の『塑性域(そせいいき)』と言います。
ボルトを締め付け過ぎて必要以上に伸ばして塑性域に入ってしまうと、面白いことに軸力が安定し、それ以上回しても軸力があまり増えなくなりますが、その状態のまま放置しておくとある日突然ボルトが破断する『遅れ破壊』という現象が起こり易くなります。
よく緩むボルトがあるとして、そういうボルトに対して更に強く締め付けるヒトが殆どでしょうが、すると塑性域に入ってしまう可能性が出てきます。
走行中にホイールボルトが破断する原因の一つが遅れ破壊であり、『緩みを警戒して』規定以上の締付トルクで締めるのは逆効果だということです。
規定トルクで締めてそれでも緩むなら、締付が弱いことではなく何か別の理由があります。
それを探して対策しないと、緩みを防止することは出来ません。

※『技術』には3種理あります。
①原理を理解してなくても、『なんとなく』で利用出来るもの。
いわゆる『常識的に考えて』で使っている技術です。
ねじで言うと・・・木ねじを壁に捻じ込んでカレンダーをかけるなどは、この技術です
②利用に際してちょっと勉強したら結構うまく使いこなせるようになり、イッパシの『専門家』になれるもの。
機械設計では、この種の技術が非常に多いです。(だから設計屋は学校を卒業した後も、設計で食っていく限り一生勉強がやめられない、と言えます。)
ねじで言うと・・・締付トルクが自力で決められる様になるのは、この技術です。
③その全容を理解するには、ヒトの一生では短かすぎるもの。
いわゆる『研究者』の領域です。
ねじで言うと・・・ねじ結合の理論全てです。ねじが発明されて2500年、工業的に規格化されたねじが考案されて180年、その間ねじ結合に関する研究者は大勢いて、それでも現代でも、ねじのゆるみやねじの破損を完全に解消することは出来ずにいます。
こういう研究者は、謎を解明したあとを上記②の設計者が手軽に利用出来るように技術体系をまとめることも仕事ですが、現代でもねじに関するトラブルが絶えないのは、いまだねじの全容が解明されていないのと、上記②のヒトが利用時にあまりに勉強しないのと、本来使ってはいけない①のヒトが『各自の経験則だけで、知った風な気になっている』・・・などが原因です。
未だに平ワッシャとスプリングワッシャをセットで使う設計が、バイクメーカーや自動車メーカーでも見られますが・・・スプリングワッシャは万能ではなく、不要なところが沢山あります。メーカーの設計者でさえ『あまりに勉強しない』者がいる、ということです。

質問者からのお礼コメント

2024.3.24 19:41

丁寧にありがとうございます!
助かりました!

その他の回答 (3件)

  • ワッシャーの断面構造を見ると分かる通り スプリング効果を持たせているからでボルトが緩みにくくなります。

  • 面圧が小さいと食い込みにくいということです。面圧が大きいと母材に食い込むことがあって食い込んだ分だけボルトが伸びたような状態になりますね。
    ナットは回っていないがボルトが伸びるとゆるんだ状態になるというのはイメージできますか。

  • ワッシャーを使用すると、ナットの締め付け力が広範囲に分散されます。その結果、一点に集中する力が小さくなり、面圧が小さくなります。面圧が小さいと、ボルトやナットが緩む原因となる摩擦力も小さくなります。また、ワッシャーはナットと接触面の間に摩擦を生じさせ、緩みを防ぐ役割も果たします。したがって、ワッシャーを使用すると緩みにくくなると言えます。

    ※この回答は生成AIで作成したものであり、最新の情報や完全な正確性等を保証するものではありません。

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