2016年10月
■2016年10月
アウディジャパンは、アウディS4をフルモデルチェンジし、2016年10月25日より受注を開始。納車を同年12月下旬以降としている。
「アウディA4」の高性能スポーツバージョンとなる「アウディS4」に搭載されるエンジンは、新開発の3.0リッターV6のTFSI。最高出力260kW(354ps)、最大トルク500Nmの性能を発揮する。従来モデルに対して15kW(21ps)、60Nmの性能向上を果たしており、0-100km/h加速4.7秒(欧州仕様車計測値)の動力性能を備える。ミラーサイクルの原理を採り入れた「Bサイクル」と呼ばれる燃焼方式の採用、ターボチャージャーによる過給システムと可変バルブタイミング機構、さらに高めの圧縮比(11.2)により、パワーと燃費効率を高いレベルで両立(JC08モード燃費は12.6km/Lから12.7km/Lに向上)。また、シリンダーブロックをアルミ化するなどして、エンジン単体重量を14kg軽量化している点にも注目したい。
トランスミッションも従来モデルの7速ティプトロニックから新開発の8速ティプトロニックに変更されている。トルコン式のATはスムーズなシフトクオリティが得られ、低速ギヤはレシオを低めに設定して加速性能を重視、高速ギヤは高めのレシオとすることでクルージング時の燃料消費が抑えられている。55km/h以上での走行時にアクセルペダルから足を離すと「フリーホイーリングモード」に切り替わり、駆動抵抗を減らすプログラムも採用されている。
クワトロフルタイム四輪駆動システムは、通常走行時のエンジントルクを前40、後60の割合で前後に配分し、状況に応じてその割合を変化させることも可能。高速コーナリング中はトルクベクタリングによりアンダーステアを軽減してコントロール性を高め、オプションの「スポーツディファレンシャル」を組み合わせることでリヤ左右間のトルク配分もアクティブに制御されるようになり、一段と積極的な走りを楽しむことも可能だ。
足まわりはS4専用の前後ウィッシュボーン式サスペンションを採用する。アウディA42.0TFSIに対して車高が20mm低く設定され、キビキビとした操縦性と高いレベルの快適性を確保したセッティングを受けている。電動パワステはオプションで可変ギヤレシオの「ダイナミックステアリング」を選ぶこともできる。ホイールとタイヤは18インチのアルミホイールと245/40サイズが標準となり、オプションで19インチホイールなどの選択も可能。
快適性や安全性に関する装備も充実しており、操作システムやインフォテイメントシステムについては、最新のナビゲーション機能を備えたMMIシステムを標準装備。バーチャルコックピットやヘッドアップディスプレイといった先進機能もオプション設定されている。衝突防止システム「アウディプレセンス」は機能をさらに拡張し、前方だけではなく、後方や側方もセンサーやカメラを使って常時監視。渋滞時にアクセル、ブレーキに加えてステアリング操作まで代行する「トラフィックジャムアシスト付きアダプティブクルーズコントロール」も標準搭載されている。