油圧シリンダーのピストン・ロッドシール用パッキンの材質について教えてください．

Question

建設機械の油圧シリンダーのオイル漏れの修理を進めています．ピストン等の部分に装着されているパッキンを取り外し，かろうじて採寸はできたのですが，規格を読み取ることができませんでした．寸法上は，市販されているパッキンの中から同寸のものを見つけましたが，材質が数種類あり，いずれを採用すれば良いのかわかりません．

現物のパッキンを取り外す際の感触としては，ゴムでは無く，ゴムよりも硬い材質ですので，アイアンラバー（たとえば，NOKのUSI型）のような気がします．（取り外す際に，パラパラと割れてしまいました．）

この建機に用いられている油圧ホースの耐圧は，14MPaです．

ニトリル製のパッキンでしたら安価かつ容易に入手できるのですが，できれば元の材質と同じものにしたいと思っています．耐圧は14MPaのようですので，規格を見ますとニトリル（たとえば，NOKのUSH型）でも大丈夫のような気がするのですが，いかがでしょうか．

そこで，教えていただきたいことは，

Q１）
現在採用されているものはゴムよりも硬いようですので，アイアンラバー製のものが使用されていると思えばよろしいでしょうか．

Q２）
油圧の耐圧が140kPaでしたら，ニトリル製品でも大丈夫でしょうか．


以前に，他の建機で油圧シリンダーのパッキンを修理ししたときには，シールキットを購入して対応しました．今回は，シールを個々に買いそろえて挑戦してみようと思っています．

シリンダーパッキンの交換をご経験の方，ご教示お願い致します．

ーーー

補足

Q2のところの耐圧を書き間違えました．140kPaではなく14MPaです．

Answer 1

シールパッキンの材質も寸法型式もＪＩＳで決まっています。
使用する圧力は材質よりもパッキンの形で決まりますね。
14ＭPa程度だったらあまり考えなくても良いと思います。
パッキンの側面に型番が表示されていると思いますが読めなかったんですね。
シリンダーの摺動面のシールとの事ですからシリンダー内径、ピストンのシール嵌合部の内径と溝幅でシールパッキンのサイズは決まります。
採寸は出来たとの事ですからパッキンの型番は問題ないんでしょうか。
ゴムよりも固い感じは経年劣化で硬くなった可能性が有ると思いますが如何でしょうか。
パッキンの材質は作動油に何を使うかで決まります。
水とか混ぜない一般的な石油オイルの油圧作動油だったらポリウレタンゴム系の方が耐久性が良いのでこっちの方が良いです。
水油エマルジョン系の作動油の場合ポリウレタンゴムは使えませんのでニトリルゴムになります、バイトンと言うのも有りますが。
「硬いものがパラパラと」との事ですが、プラスチック製のバックリングが入って居たなんて事は無いですか。
高圧の油圧シリンダーの場合パッキンの極度の変形を押さえる目的でバックアップリングを入れる事が有りますが。

老婆心ですが。
組み立てる時にゴミの混入には注意して下さい、特に砂粒。
些少のゴミでも油圧漏れの原因になります。
シリンダーとピストンを組む時に無理に組むとパッキンがひっくり返ったり傷が付いたりしますからこれも注意です。
シリンダー内面とかピストンロッドに傷が有ったら使えません、組んでも直ぐにオイル漏れしますから割り切りはしかりした方が良いです。

質問者からのお礼コメント

たいへん丁寧なご回答を戴き，ありがとうございました．たいへん参考になりました．シール類，Oリング，バックアップリングの型式も確定することができました．これで，自身で部品を集めてシール交換ができそうです．お礼申し上げます．

Answer 2

寒い地域でしたらニトリル
暑い地域でしたらウレタン
圧は14Mでしたらどちらでもいいと思います
外した時バラバラになるのはウレタンですニトリルはバラバラにはなりません
USHでもUSIでもどちらでもいいと思います

Answer 3

機種、製造番号わかれば、大阪のBSパッキンに問い合わせてみれば。