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東京モーターショー2019

現在位置: carview! > モーターショー特集一覧 > 東京モーターショー2019 > バイク・その他 > 小糸製作所 > レクサスRXが採用する世界初のヘッドライト技術ブレードスキャンの原理がわかるコイトの展示

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小糸製作所 ブレードスキャン

ブレードスキャンとはどんな原理なのか?

サプライヤー(部品メーカーなど)が集まるブースを回っていると、自動運転系のシステムや電気自動車系のシステムなど、流行りの技術トピックが幾つかあるのがわかります。そのひとつがライト。

今回はコイト(小糸製作所)のブースにある、この夏「レクサスRX」に採用され、そのスゴそうな名前でも話題になった世界初の技術「ブレードスキャンADB」の解説展示がけっこうわかりやすかったのでご紹介しましょう。

名前は“ブレードミラー”と呼ばれる円形のミラーから来ています。これは半円のミラーを2個、少し角度をつけて組み合わせ、円形としたもの。円形ミラーを回転させ、そこにLEDの光束を反射させて、前方を照らします。

角度の付いたミラーが回転するにつれて、LEDの光束の反射角も変化して、前方を照らし出す光束が走査線のように右から左へ移動するのがわかります。ミラーが半周して、もう片方のミラーに切り替わると、光束はまた右に戻って、回転につれて左に移動していきます。ブレードミラーがゆっくり回っていると、光束は右から左へ横方向の走査(スキャン)を繰り返します。

ミラーをもっと高速で回転させると、スキャンの動きを追えなくなった人間の目には、光束が動いた範囲全体を光の面が照らし出しているように見えます。これがブレードスキャンの基本原理。

照らしたくない対象を高精度に遮光できる

さて、ヘッドライトはその歴史において“いかに照らしたいものを鮮明に照らすか”を競ってきました。しかし最近では“いかに照らしたくないもの(対向車や前走車)を照らさないか”が加わります。このように状況に応じて照射パターンを変えられるライトを業界ではADB(アダプティブ ドライビング ビーム)と呼んでいます。ブレードスキャンADBもそのひとつ。

照らしたくないものを避ける方法としてはLEDの一部を遮光板などで遮るタイプと、複数のLEDを組み合わせて照射範囲を分割し、照らしたくない部分を担当するLEDだけを消すマトリクスタイプが一般的です。ただ前者は遮光板の形状やサイズの自由度がないことから遮光精度(解像度)が低く、後者はLEDの数が少ないと解像度が低く、解像度を上げるとLEDが100個以上に増えて高額になります。

ブレードスキャンはどうかというと、LEDの光束が右から左へ移動するとき、照らしたくない対象を通過する瞬間だけLEDを消すのです。高速回転するミラーに合わせてそんな早業ができるのかという疑問も出そうですが、現代のテクノロジーにかかれば遮光板より高精度に、照らしたくない部分をマスクすることができるのでした。先行車と対向車が両方いるような場合には、複数のマスクの帯をつくることもできます。ブレードスキャンは、コストをそれほど上げずにマトリクスLEDの効果を得る技術なのです。

歩行者を幻惑しない次世代ライトも実用段階へ

そのブレードスキャンにも弱点があって、光束を横方向に走らせてLEDをオン/オフする都合上、マスクの形が帯になるため、上下に照らし分けることはできません。対向車や先行車をマスクしつつ、歩行者はしっかり照らす、と言うと聞こえはいいですが、歩行者や自転車は幻惑されているわけで、人がまぶしくないように目や顔をマスクして、体の部分は照らす技術も開発が進んでいるのでした。

こうなってくると、LEDマトリクスタイプよりさらに高精度に、数十~数百万個のマイクロミラーを個別に制御して、対向車や歩行者など照らしたくないものを自在にマスクしながら配光するDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)と呼ばれるチップのような次世代技術の出番。数年後には高級車を中心に広がると言われています。

とうわけで、サプライヤーブースはめまぐるしく変わるクルマのハイテク技術を学ぶいい機会です。みなさんもこれはという展示を探してみてはいかがでしょうか?

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