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パリモーターショー2014

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ニューモデル
2020.1.28

【試乗】一番小さいSUVでも実力高し! VW T-Crossが見せた軽快な走り

 ベースのポロとほぼ同サイズだが存在感はバツグン!

 走り出した瞬間、このコンパクトクラスでもボディ骨格の強さとどこにも逃げの無い剛性の高さ感が、あらためてフォルクスワーゲン(VW)の偉大さを感じさせる。VWのラインアップでもっともコンパクトなクラスはup!だが、それに次ぐPoloをベースとして、SUVに仕立てたのが日本初上陸のTクロスである。

 VWのSUVは頂点にトゥアレグ、続いてティグアンときて、Tロック(今年上陸)、Tクロス(Tの意味は上位2台の頭文字を継承)と続く末弟にあたる。詳しく言えばクロスup!もあるが、あれはSUVと言うよりもクロスオーバーモデルなので別クラス。

 コンパクトだけども背が高いTクロスは、全長4115×全幅1760×全高1580×ホイールベース2550mmと、Polo(4060×1750×1450mm)よりもわずかに長く高い。4mちょいだからコンパクトなのだが、街の風景と他車に混ざると、意外にも幅広く背が高いことからひと際目を引く存在である事を実感した。

 Tクロスはまず導入記念特別モデルが上陸した。「Tクロス TSI 1st」と「Tクロス TSI 1st Plus」の二本立て。それぞれ装備の違いになるが、1st Plusはレーンキープアシスト、ハイビームアシスト(ヘッドライト)、パドルシフト、スポーツシート、7Jx18インチホイール(標準は16インチ)、はボディ色によりシルバー、オレンジ、グリーンが選べる。ドアミラー、ダッシュパッド、シートも、ブラック、オレンジ、グリーンのカラーコーディネイトが選択可能だ。

 ドアトリムやルーフレールは基本的にブラックアウトだが、Plusの外装はシルバーとクロームパーツが光り、よりゴージャスな印象に仕上がっている。

 エンジンはPoloと同様に999cc直列3気筒12バルブ・インタークーラーターボを搭載。116馬力/5000~5500rpmのパワーと200N・m(20.4kgm)/2000~3500rpmは、Poloの95馬力/175N・m(17.9kgm)とチューンが異なるが、それはTクロスの車重が約110kg重いことに対応したため。これをツインクラッチの7速DSGを介して前輪のみで駆動する。

 室内の印象はスッキリ広い。Poloに対して前席の着座位置は100mm高いこと、全高はそれ以上に高い関係からの広さと、見下ろす視界の広がりがいい。同様に後席は前席よりもさらに50mm高く、140mmのスライド量は余裕のスペース効率。もちろん荷室の拡大にも効果あり。その荷室は通常で455L、後席を畳んだ最大で1281Lまで広がる。

 ノーマルモードでも十分な加速性能を味わえる

 スタートからアクセルをさほど踏み込まなくても抵抗なく滑らかに進むのは、エンジン特性と1速40、2速70km/hの加速重視のギヤリングも効果的だからだろう。アクセルを踏み込んでいったときは、3000rpmから3気筒特有のサウンドが聞き取れる。6500rpmからレッドゾーンだが、走行モードの変化に関わらず6000rpmで自動シフトアップしていく。

 走りはいたって正統派で真面目!? それはどういう意味か。まずハンドリングは操作に対して軽快に向きを変え、背の高さによるロールの少なさに安心感がある。クイックとかシャープとかの個性はなく、操作したことを自然かつ忠実に走りに再現する。峠のタイトコーナーでもアールに合わせて切り込むことの気楽さ、トレース性の高さは、運転のしやすさに繋がる。

 欲を言えば、電動パワステの舵角に応じて手応えの変化が少なく、どの程度切り込んだのかの判断はつきにくいが、といって直進性に難はない。アメリカのフリーウェイでも試乗しているが、150km/hで走る流れに乗り、路面の綱ぎ目での周期的な上下動は繰り返されるものの、ストローク量たっぷりのサスペンションと直進安定性の高さは、さすがドイツ生まれアウトバーン育ちの格の違いを示す。

 スポーツモードを選ぶと、アクセルの応答性が速くなり、忙しい。踏み込む量と速度以上にエンジンレスポンスが過敏になる。俗に言うアクセル早開きである。ここは自分の操作速度と操作量で対応すればいいわけだから、走行モードはノーマルのままでも十分自然で扱いやすい、とお伝えする。

 動力性能は平坦路ではまったく過不足はない。ただ3名乗車で峠の登りは、期待どうりの加速を得るにはリミット近くまで回す必要がある。それは出力特性というよりも、排気量に準じているのかもしれない。ちなみに燃費は正確には計測できていないが、WLTCモードでは16.9km/Lだ。

 国産が得意とするこのBセグメントにおいて、TクロスはVWらしい質実剛健さと最新の安全サポートを展開してみせた。国産の強みは価格だろうが、乗り比べるとTクロスのオトナの完成度が判るだろう。

(WEB CARTOP 桂 伸一)

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