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ニューヨークモーターショー2018

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ニューモデル
2018.12.13

奇跡のコンディション 米男優が所有したポルシェ904GTS 2億以上で落札か

もくじ

ー 公道走行も可能なレーシングカー
ー 美しく軽量なボディ
ー 強力ながら短命に終わった904
ー 貴重なプライベーター用モデル
ー 自動車雑誌の表紙を飾る
ー ロバート・レッドフォードが購入
ー 911用2.0ℓエンジンに換装
ー 奇跡的なコンディション 落札価格は2億円以上か

公道走行も可能なレーシングカー

今回紹介するのは、著名なアメリカ人男優のロバート・レッドフォードがかつて所有した貴重なポルシェのレーシングカーだ。

1964年製ポルシェ904GTSはシュトゥットガルトを拠点とするポルシェが製造した、最後の優れた4気筒レーシングカーで、ハリウッドスターが数年間所有した1台でもある。

そして1月には、ボナムスによるスコッツデールオークションにかけられる予定だ。

美しく軽量なボディ

904は2シーターのレーシングカーで、公道で走行することもできる。正確にはカレラGTSと呼ばれるこのモデルは、コーチビルドのフェラーリや荘厳なアストン マーティンにも負けないスタイリッシュさを持っている。そして、運転すればまさに夢のような経験ができる。

ボディシェルはグラスファイバー製で、これはポルシェにとって初採用だった。はじめはポルシェ製4気筒が搭載されていたが、エンジンベイは将来6気筒エンジンでも搭載できるよう十分な空間を確保して設計されていた。

強力ながら短命に終わった904

軽量なボディとラダーフレームを備えていた904は、レースにうってつけの設計だった。実際レースに出場してみると、セブリングやニュルブルクリンク、スパ・フランコルシャン、ランス、タルガ・フローリオ、そしてル・マン24耐を制し、特にル・マンではクラスで1位から4位を独占した。

しかし技術開発は絶え間なく行われ、ポルシェはスペースフレーム構造を持つ906を開発した。そのため904は引退することになり、この美しい904は100台が製造されたのみとなった。ボナムスのオークションにかけられるモデルも、このうちの1台となる。

貴重なプライベーター用モデル

今回のシャシナンバー904 012は製造を終了した1964年までに、プライベート向けに製造された2台目のGTSモデルだ。

その後熱狂的なファンでレーサーのスティーブ・アールからの注文でさらに製造された。彼は1964年のシーズンにこのクルマで出場するつもりだったのだ。そのため、このシャシナンバー904 012はパンアメリカン航空の航空機で、1964年1月にニューヨークのJFK空港まで輸送された。

このような苦労にも関わらず、アールがこのGTSに乗ってレースに出場することはなかった。ビバリーヒルズを拠点とするオットー・ジッパーのプレサイションモーターカーズを通して904を購入したアールだったが、すぐにスティーブ・バーグに譲ってしまった。

自動車雑誌の表紙を飾る

ここにきて、この904はやっとレースに出場することとなった。ハリウッドのプロデューサー、カート・ノイマンが指揮し、オットー・ジッパー名義で1年間いくつかのイベントに参加することになった。「ロード・アンド・トラック」誌の表紙を飾ることもあった。

64年のシーズンが終わると、ダークブルーにノーズ部分はシルバーのペイントが施され、新しいブレーキシステムが装備された。904はバーグの名義で、ラグナ・セカやウィロー・スプリングといったイベントに出走し、これは1966年の売却まで続いた。

ロバート・レッドフォードが購入

そして、次のオーナーになったのがロバート・レッドフォードだ。これは有名な「明日に向って撃て!」で「ブッチ・キャシディ」を演じるちょうど3年前の出来事だった。

彼は10年近く、この904をカリフォルニアで所有した。次のオーナーはサンディエゴのレーサーで、熱心な愛好家でもある人物に売却された。レストアのため、オリジナルのエンジンブロックが取り除かれたのもこのタイミングである。

911用2.0ℓエンジンに換装

その後1982年までには、この904はステファン・タルプの手に渡り、34年間にわたって所有した。彼はレストアを進め、エンジンは2.0ℓの911用エンジンに換装された。これはGTSに搭載されたものと同型だった。

さらに、ボディの再塗装も行われた。ベルギーの専門家によって当時の正確なカラーが調合され、見事なアイリッシュグリーンのボディへと生まれ変わったのだ。徹底的なオーバーホールも行われ、詳細は文書と写真によって記録された。

その結果、904はエンジンを除き驚くほどオリジナルのコンディションを保っていた。研究者によれば、オリジナルのエンジンも世界のどこかに残っているという。

奇跡的なコンディション 落札価格は2億円以上か

現在のオーナーはデンマークのポルシェコレクターで、彼は2016年に購入した。新しいクラッチに交換され、ここ数年はわずかに使用されるのみであったため、今でも実走可能で奇跡的なコンディションを保っている。

ボナムスによるスコッツデールオークションは2019年1月17日に行われる。価格はボナムスに問い合わせる必要があるが、2015年に開催されたRM サザビーズ・アリゾナオークションでは160万ポンド(2億2800万円)で落札された。今回これよりも低くなることはないだろう。

(AUTOCAR JAPAN 編集部)

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