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ジュネーブモーターショー 2018

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ニューモデル
2019.6.25

フェラーリF8トリブート、日本導入 新型V8クーペのスペック/内装/エンジンを解説

もくじ

ー はじめに 新型車 F8トリブートとは?
ー フェラーリF8トリブートの外観
ー フェラーリF8トリブートのエアロダイナミクス
ー フェラーリF8トリブートの内装
ー フェラーリF8トリブートのシャシー
ー フェラーリF8トリブートのパワートレイン
ー フェラーリF8トリブートの装備
ー フェラーリF8トリブートのスペック

はじめに 新型車 F8トリブートとは?

フェラーリの8気筒ミドシップ・ベルリネッタの歴史は1975年にデビューした308GTBから始まる。それまでのV6 2.4ℓユニットを積むディーノ246gtの発展型として送り出された308GTBは、フェラーリにとって新たなクラスを確立する。

以来常に時代の最先端に位置する328、348、355、360、430、458、488系へと進化してきた。その第9世代として開発されたF8トリブートは、2019年2月28日にその存在が発表され、3月のジュネーブ・モーターで公開。フェラーリの伝統といえる法則性のないネーミングだが、F8トリブートはフェラーリ史上最強のV8エンジンに対するオマージュといわれる。

これまでフェラーリの8気筒ミドシップ・ベルリネッタは、基本モデルがデビューしたのち、そのビッグマイナー版に進化した後にフルモデルチェンジという流れできた。たとえば、308が328に進化し、348にフルモデルチェンジ。

458が488へとマイチェンされているから、今回のF8トリブートはこれまでの流れでいえばフルモデルチェンジされて登場する番だ。しかし、その構成は488の延長線上にあった。恐らくは直後に姿を現したSF90ストラダーレの開発に力が注がれたものと思われる。

488GTBに較べ最高出力は50ps上乗せした720psを発揮するに至り、比出力は185ps/ℓと記録的な数値を記録する。一方で各部の軽量化が施され488GTBより40kg軽い1330kgを実現し、パフォーマンスをさらなる高みに引き上げた。0-100km/h加速は2.9秒、0-200km/h加速は7.8秒、最高速は340km/hをマークする。

フェラーリF8トリブートの外観

F8トリブートのデザイン開発は、フェラーリ・スタイリングセンターで2つのテーマに焦点を合わせて進められた。その1つはフェラーリ8気筒ベルリネッタの歴史を創り上げてきたエポックメイクなモデルのモチーフが取り入れられたことだ。

4灯テールランプが配されたリア・エンドパネルは308GTBから、スリットが刻まれたリアウインドウはF40からと、歴代フェラーリ8気筒ベルリネッタへのオマージュが盛り込まれた。

2つめは先進的なエアロダイナミクスとフェラーリらしいスタイリングの融合である。

フロント部分では「Sダクト」の採用によるエアロダイナミクスの改善に加え、コンパクトになった横長のLEDヘッドライトの上とバンパー部分にもエアロダイナミクス・インテークが設けられ、サイドシルまで伸びるスプリッターにより流気をコントロールするとともに、スーパースポーツらしいデザインに変貌を遂げた。

ボディサイドのインタークーラーに至るエアインテークも308GTBで表現されたモチーフを継承したもので、ドア部分まで大きくえぐられたデザインが、サイドビューにアクセントを与えている。

リアエンドはスポイラーがテールライトを包むようなフォルムで構成され、308GTB由来の2連のテールランプとボディと同色のテールパネルを復活させている。またリア・ウインドウはF40の特徴的なデザイン要素を現代的に解釈したもので、ルーバーはエンジンコンパートメント内の熱気排出に貢献。その材質はチャレンジ・モデルで使用されてきた軽量なレキザン樹脂が用いられた。

全長:4611mm
全幅:1979mm
全高:1206mm

ホイールはスポーク部にひねりの入ったスピード感のある星形デザインで、F512M以来となる左右非対称デザインが採用されている。

フェラーリF8トリブートのエアロダイナミクス

F8トリブート開発に際してテーマの1つがエアロダイナミクスの追求だった。フロント部分で特徴的なのはSダクトで、フェラーリF1からフィードバックされた技術。既に488ピスタから採用されているソリューションである。

バンパーの中央部から気流を取り込み、ノーズ下を通りボンネット上方に排出するもので、ここで発生する気圧差がフロントにダウンフォースを発生させるもの。これにより488GTBに対し増大したダウンフォース全体のうち、15%をこの部分で獲得している。

488GTBで採用されたブロウン・リア・スポイラーは488ピスタでさらに磨き上げられ、F8トリブートではより高度に進化して受け継がれた。その構造はリア・ウインドウ後端からボディ内に流気を導き、リアエンドのスリットから後方に排出するもので、空気抵抗を増さずに気圧差を利用してリアのダウンフォースを発生。内部には3つの回転するベーンが組み込まれ、気流を再度効果的に圧縮することにより空気抵抗を2%低減、ダウンフォースの増大による影響を補正するという。

フロア部分の流気も完全にコントロールされ、フロント・ディフューザーにより前輪のブレーキに新規を導き、効果的にホイール外側に排出。また、フラットなフロアにはボルテックス・ジェネレーターが設けられた。

注目したいのはラジエターのレイアウトだ。それまでは前傾でマウントされていたものが、水平に近い後傾となり空気抵抗を増やさずに効率を高めたもの。排気はフロアに導かれるためホイールハウス内の熱相互作用が最小限に抑えられたという。

リアディフューザーはダブル・キンクラインを持ち、地面に近い位置に2つのピーク負圧を発生させ、先代モデル比で流気の吸い出しとダウンフォース発生が改善された。そのディフューザーには、高速走行時に空気抵抗を大幅に低減させて最高速度に導くために、14°回転させてディフューザーを無効にする2つのアクティブ・フラップが取り付けられた。

これらの改良により488GTBに較べて空気抵抗係数は、Sダクト(15%)、リアスポイラー(25%)、フロントアンダーボディ(15%)、ボルテックス・ジェネレーター(25%)、リアディフューザー(20%)の各部で向上したと発表された。

フェラーリF8トリブートの内装

コックピットもまた、フェラーリのミドシップ・ベルリネッタの伝統を継承するデザインでまとめられている。基本的には488GTBの発展型といえるもので、HMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)を進化させている。

エアベントは新しいデザインとなる円型に変わり、アルミニウムのフレームに収められた。ダッシュパネルにはカーボンファイバー・パネルを配し、パッセンジャーの正面には、オプションでスポーティな雰囲気を高める8.5インチのタッチスクリーン式ディスプレイがオプションで装備できる。

ドライバー正面のクラスター内にはクラシカルなアナログ表示の大径レブカウンターを中央に配し、その両側に速度計を始め各ゲージ類やドライビング・データなどを表示することができる。

ステアリング・ホイールもリデザインされ、センターパッドが小さくなり、マネッティーノを始めとする機能に変わりないが、新たに電話機能のスイッチがスポーク部に追加されている。

フロアコンソールではリバース・ボタンやオートマティック・モードをセレクトするブリッジも新デザインのスリムな形状に変えられている。

フェラーリF8トリブートのシャシー

1999年に登場した360モデナから採用されたアルコア製のアルミニウム製スペース・フレームは、以来フェラーリの標準コンポーネントとして現代に引き継がれている。

サスペンション形式の正式な発表は無いが、488GTBのフロント:ダブルウィッシュボーン、リア:マルチリンクをキャリーオーバーしているはずだ。ダンパーも定番といえる電子制御によるマグネライド式が備わる。

タイヤ・ホイールはフロントが245/35ZR20に9.0J-20、リアは305/30ZR20に11/0-J20という組み合わせ。このサイズは488ピスタと同じになる。

ブレーキ・ローターはフロントがφ 398×223×t38mm、リアはφ 360×233×t32mmとされ、こちらも488ピスタと同寸。材質はフェラーリの定番であるカーボン・セラミック・マテリアル製となる。

なおフェラーリF8トリブートの前後重量配分は、41.5:58.5と発表されている。

フェラーリF8トリブートのパワートレイン

フェラーリF8トリブートに搭載されるエンジンは488ピスタ用をベースにしたもので、搭載されるにあたり2つの課題があった。

それは、488ピスタが達成していたパフォーマンスレベルを維持しつつ、新たに導入されたより厳格な排ガス規制や騒音規制に適合させること。最終的に両課題をクリアし、最高のパフォーマンスとすばらしいサウンド、そして高い環境性能を実現させたのだ。

90度V型8気筒で総排気量3902ccのエンジンは、新たなカムプロファイルを採用すると共に専用のバルブとスプリング、より大きな負荷に対応したピストンとシリンダーヘッドを強化。F1由来のDLCコートが施されたピストンピンを採用するなど、内部摩擦の軽減を徹底追求。F1由来のチタン製コンロッドや軽量化/最適化されたクランクシャフトとフライホイールにより回転質量は17%低減させ、レスポンスを向上させている。

あわせてエンジンの吸気は488チャレンジのインテークラインをベースに開発され、リアのブロウン・スポイラー横から取り入れるもので、大容量の空気を送り込めるようになることから充填効果が高まりパワー増大をアシストしている。

こうした改良により最高出力は488ピスタと同等となる720psを発揮。しかし発生回転数は1000rpm低い7000rpmとなる。

このエンジンの特徴は、ターボラグが完全に排除されていることだ。F8トリブートでは488チャレンジで採用されているターボチャージャー用回転数センサーを採用し、瞬時にターボラグなく反応して最高の効率性を発揮し、刺激的なパフォーマンスを披露する。

0-100km/h加速:2.90秒
0-200km/h加速:7.8秒
最高速度:340km/h

エグゾースト・システムも見直され、F1マシンや488チャレンジにも使われている軽量で耐熱性に優れるインコネル製のマニフォールドを始め、細部まで完全に改良されている。これによりエンジン・サウンドは他に類のない刺激的な快音を放つ。

トランスミッションは7速デュアルクラッチ・ギアボックスを受け継ぎ、フェラーリ・ダイナミック・エンハンサー(FDE)、F1トラクション・コントロール・システム(F Track)、サイドスリップ・アングル・コントロール6.1(SSC6.1)、Frd smc-eサスペンション、E-diff3などのデバイスを駆使し、常に最高の走行性能を実現している。

フェラーリF8トリブートの装備

走りを身上とするフェラーリだけに、今の自動車界で当たり前になった誤操作に対応する運転支援装備は一切備わらない。運転することはクルマと真摯に対峙する時という考えから、フェラーリの運転支援装備はパフォーマンスを容易に引き出すために用意される。

限界域での操作性をよりコントローラブルにするサイドスリップ・コントロール・システムがさらに進化。バージョン6.0から6.1へと移行したフェラーリ・ダイナミック・エンハンサーは、マネッティーノの「RACE」(FDE+)ポジションでも作動する。

FDEはキャリパーのブレーキ圧を調整するラテラル・ダイナミクス・コントロール・システムで、488ピスタで初採用されたもの。F8トリブートに搭載された新たなバージョンは、さらに機能を拡張。コーナリング・パフォーマンスを向上させるため、旋回中からコーナー脱出まで作動する(制動時には作動しない)このシステムは、路面のグリップが低い場合やマネッティーノの設定が「RACE」でも作動するようになった。

セッティングが「RACE」の場合では同じドライビングでも、488GTBに比べてコーナーの脱出速度が6%速くなったという。このシステムは、「CT-OFF」ポジションでも作動し、同じ量のオーバーステアでも、ステアリング操作は488GTBの30%減となる。その結果、ドライビング・スキルに変化がなくても、ドライバーは限界領域のパフォーマンスをより簡単に引き出し、コントロールできようになった。

フェラーリF8トリブートのスペック

車名フェラーリF8トリブート
エンジン 3902ccV8 ターボ
ステアリング 左/右
全長 4611mm
全幅 1979mm
全高 1206mm
ホイールベース 2650mm
車両重量 1330kg(軽量オプション装備車)
最高出力 720ps/8000rpm
最大トルク 78.5kg-m/3250rpm
燃料タンク容量 78ℓ
燃費(WLTC) 7.75km/ℓ(複合)

(AUTOCAR JAPAN 編集部)

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