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フランクフルトモーターショー2017

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ニューモデル
2018.10.17

ポルシェのEV「タイカン」 2019年発表に向け準備着々 詳細情報

もくじ

ー 来年9月、フランクフルトでデビューへ
ー テスラ・モデルSなどがライバル
ー ボディスタイルは複数
ー 2基のモーターによる4WD
ー 複数のグレードを設定
ー タイカンの充電装備
ー ポルシェらしい走りを実現

来年9月、フランクフルトでデビューへ

ポルシェ初のEVであるタイカンの発表に向けたカウントダウンが始まっている。関係者たちによれば、そのプロトタイプ第2弾の製造がツッフェンハウゼンで開始されたとのことだ。

電動モデルラインナップ拡充の一環として開発されているこのモデルの開発費は53億ポンド(7833億円)に達するという。タイカンは今までのポルシェのラインナップから離れゼロエミッションを実現しつつ、「ポルシェらしいドライビング体験」が得られるという。その開発を指揮するステファン・ウェックバッハが説明した。

このクルマは2019年9月のフランクフルト・モーターショーでワールドプレミアされた後発売されると見られている。その価格はカイエンの5万5964ポンド(827万円)とパナメーラの6万8898ポンド(1003万円)の中間に位置するようだ。

タイカンに引き続き、ボクスターやケイマンと同等サイズの電動車やマカンと同等のSUVも投入される計画だ。

AUTOCARはタイカンが2種類のボディで提供されることを確認している。ひとつは以前から画像が出回っているサルーンで、2020年に英国で右ハンドル仕様のデリバリーが開始される。そしてもうひとつは今年ジュネーブショーで展示されたミッションEクロス・ツーリスモのようなクロスオーバーだ。

テスラ・モデルSなどがライバル

タイカンにとっての最大のライバルは開発初期のベンチマークとしても使われたテスラ・モデルSだ。しかし、ウェックバッハによれば、グループ内のアウディeトロン GTやメルセデス・ベンツEQ Sなどもライバルとして考えているという。

市販仕様のボディが装着された最新のプロトタイプからわかる通り、そのスタイリングはミッションEコンセプトからほぼ引き継がれている。これは現在ランボルギーニのデザインを統括するミティア・ボルケルトによるデザインだ。

ドライブトレインのレイアウトによる柔軟なパッケージ性を生かし、リアエンジンのポルシェとも共通するショートノーズとフロントエンジンモデルのようなリアエンドを融合させている。これによりポルシェらしいルックスとなっているのだ。

ミッションEとの最大の違いといえるのは、ボディ剛性確保のため頑丈なBピラーの追加およびすべてのドアが前ヒンジとなったことだ。そしてリアにはノッチバックスタイルのトランクが設けられている。

ボディサイズは全長4850mm程度、全幅1990mm程度となり、2世代目パナメーラよりも199mm短く53mm幅広い。比較までに、テスラ・モデルSは全長4975mm、全幅1965mmだ。

ボディスタイルは複数

当初から計画されているボディはサルーンとクロスオーバーの2種類だ。このほかは公表されていないが、2ドアクーペやカブリオレも検討されているようだ。これらは生産能力に余裕が出た頃に追加されるという。

タイカンは高強度鋼とアルミニウムとカーボンファイバーを組み合わせたJ1プラットフォームを使用している。これはさまざまな大きさのバッテリーをできる限り低い位置に搭載できるよう設計されている。これはポルシェのほか、アウディeトロンGTでの使用も検討されてている。

このプラットフォームはEV専用に設計されており、内燃機関を搭載することはできないと説明されている。しかし、さらに柔軟な運用をするためポルシェとアウディは新たにPPEと呼ばれるアーキテクチャを開発中だ。

タイカンのインテリアは前席では911のようなドライビングポジションを確保し、後席には独立したふたつのシートを備えている。ポルシェのツッフェンハウゼン工場で目撃されたプロトタイプでは、十分な後席足元スペースが確認できた。

2基のモーターによる4WD

ミッションEで示された通り、タイカンは永久磁石同期式モーターを前後軸に搭載する4WDだ。アウディが好む非同期モーターではなく同期モーターを選択した理由には高いエネルギー密度におけるパフォーマンスが挙げられる。

このモーターはル・マンで活躍した919ハイブリッドのものものと同様、四角形のソレノイドコイルを使用している。これによりソレノイドコイルの銅線を小さくまとめることができ、モーターの小型化につながっている。BMWも同様の設計を採用しており、2020年に登場するiX3に使用される。

ポルシェらしいリア寄りのハンドリングをタイカンでも再現するため、フロントよりもリアのモーターの方が強力なものを搭載している。トルクベクタリング機能が両軸に備わり、各輪に伝達するトルクを個別に制御している。

現在200台強のプロトタイプ製作が計画されており、その中には後輪駆動バージョンも含まれているという。先週ツッフェンハウゼンの生産ラインで目撃されたところによれば、ほかのポルシェと同様さまざまなバリエーションが用意されるようだ。

複数のグレードを設定

ほかの多くのライバルたちが1速のギアボックスを採用するのに対し、タイカンのそれは2速だ。これはポルシェが重視する高速域でのパフォーマンスを確保するために選択されたとのことだ。

テスラがモデルSに75D、100D、P100Dなどを用意しているように、ポルシェも複数種類の出力を設定するようだ。公式には何も発表されていないが、内部筋によれば408ps、476ps、543ps、そして611psが設定されるとのことだ。

最高峰の4WDで611psのグレードでは、0-100km/h加速は3.5秒程度となり、911ターボにも匹敵する動力性能を持つ。最高速度も「200km/hをゆうに超える」とされている。

ポルシェが追求する要素のひとつに、再現性の高いパフォーマンスというものがある。「ドライバーは加速性能について心配する必要がありません。ミッションEのパフォーマンスは何度も発揮することができ、最高速度も長期にわたって低下することがありません」とウェックバッハは語った。

走行のための電気エネルギーは韓国のLG製バッテリーにより供給される。その容量は明かされていないが、ポルシェはタイカンの航続距離が500kmに達すると説明している。

タイカンの充電装備

フロントのホイールアーチ後方に開口部が設けられ、そこから充電口にアクセスすることができる。ポルシェは非接触充電機能を設けるつもりのようだが、それが当初から選択可能となるかどうかは不明だ。

ポルシェはタイカンの走りだけでなく充電も素早いものとするため、800V充電システムを開発した。「800V技術により、15分間の充電で400km程度の走行が可能です。現行のシステムのおよそ半分です」とウェックバッハはいう。

800Vシステムの採用は充電速度だけでなく、軽量かつコンパクトな配線にすることができ、EVとしてはトップレベルの運動性能を実現した。ただし、これでもその車重は2000kg超となるようだ。

「フロア下にバッテリーを搭載したおかげで、重心高が911よりも低くなっています。ポルシェらしい走り、見た目、フィーリングを実現しました。単にパワートレインが変わっただけのように感じるでしょう」とウェックバッハは説明する。さらに、前後重量配分は50:50になっているとのことだ。

ニュルブルクリンクでのラップタイムはは超少数生産で1360psを発揮するニオEP9が持つ6分45秒という記録を塗り替えることはできないだろう。しかし、ポルシェはニュルでのテストを続けており、そのタイムは8分を切るといわれている。

ポルシェらしい走りを実現

今までのモデル同様のステアリングフィールやシャシー特性を与えるチューニングを施したことと同様、ポルシェはモーターやブレーキのフィーリングとレスポンスの改善にも力を注いだという。

タイカンにも低速での取り回しと高速域でのスタビリティを両立するため、他モデルと同じ四輪操舵システムを搭載している。

「われわれはすでにある程度の期間プロトタイプでのテストを行ってきました。初期の車両ですら、ポルシェらしい運転特性を持っていたと思います。そこからさらに多くの改善を加えました」とウェックバッハは語った。

ポルシェはタイカン生産のため、6億1700万ポンド(913億円)を投じてツッフェンハウゼンの生産拠点に新たな設備を揃えた。ここは1963年から911の生産に使われている拠点だ。2015年のミッションEコンセプト発表時には、年間2万台程度を販売する計画を示していた。ポルシェの全車種の売り上げは24万6000台であることから、その8%に相当する。

ポルシェによれば、この生産設備は2交代制の場合年間2万から2万5000台の生産が可能だという。需要が見込まれれば、3交代制にするか他の拠点を使用することにより、大幅な増産が可能のようだ。

(AUTOCAR JAPAN 編集部)

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