掲載期間:2017年8月4日〜2017年9月3日

オートモビルカウンシル2017

クルマの過去と現在をつなぐ特別な時間

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モーターショー 2018.8.11

「早すぎた名車」マツダ・ランティスがマツダブースの主役だった!?【オートモビルカウンシル2018】

オートモビルカウンシル2018のマツダブースは、MAZDA 魁CONCEPTを中心にマツダファミリア(輸出名323)及びマツダアクセラ(輸出名3)の変遷を振り返る展示が行なわれていました。

栄えある第一回日本カーオブザイヤーを受賞した1980年に発売された5代目のファミリア。そして1989年式。フルタイム4WDを採用したマツダ323のラリーカーは、フィンランドの女性ラリードライバーMinna Silankorva(ミーナ・シランコーヴァ)氏の所有車だそうです。

また斬新な意欲作2リットルV6エンジンを搭載したランティス、初代アクセラに直噴ターボエンジンを搭載したマツダスピードアクセラなど、ジャストなサイズで一世を風靡してきたマツダの中核車種の展示に、来場者は懐かしい!とかこれ乗っていた!など、口々に懐かしそうに見入っている姿が多数見られました。

オートモビルカウンシルの中でひときわクルマ好きをうならせた存在がランティスではないでしょうか。もちろん、その成り立ちと個性的なアピアランス自体も目を引くのですが、オートモビルカウンシルに並ぶクルマとして考えたときに、ややイメージとの距離感がある点は否めない感もあります。

販売台数的にも爆発的なセールスを記録したわけではありません。そしてそれに対して旧車としてブームが起きている車種というにも、まだ至っていない車種です。

けれども、だからこそオートモビルカウンシル初日のプレスルームではおおいにざわついたものでした。振り返れば、このクルマが産まれた当時のマツダ車、メーカーの志が、市場のニーズ、評価から大いに先行していたというべきではないのでしょうか。

このクルマについても、クラスの常識からすればかなり贅沢なエンジンを搭載していたといってよいでしょう。それに加え、しっかりと四隅に配されたタイヤによって奇抜ながらロングホイールベースによって十分なキャビンの前後長を確保していました。それと引き換えに躍動感のあるフォルム(4ドアクーペ)ではあったものの、前後のオーバーハングは相当に切り詰められるというデザインが採用されていました。

そんなランティス、視覚的な印象とは裏腹に、今でこそ当たり前の衝突安全にも果敢に攻めていました。発売当時は満たしていなくてもよかった、次の世代の衝突安全基準を、先行でクリアしてしまったのです。作りこみの良さ、クルマとして煮詰められた内容は一般に広く受け入れられるという種類のものではなかったようですが、クルマ好きを大いにうならせ、ほかのどのクルマでもなくランティス!という限られたユーザーに強く響く、そんなクルマだったのです。

今回そんなランティスが展示されると聞いて、ウェブサイト「愛車を作ろう」で数々のクルマをミニチュアモデルとして製作し、紹介しているkatsuさんもオートモビルカウンシルに来場しました。

「ランティスのおかげで僕の人生は変わりました。これが展示されると聞いて、日程的にはタイトでしたが、一目見ようと三重県から駆け付けました」とkatsuさんは話します。

当然自身の製作したミニチュアを持参。当時ランティスの開発を手掛け、現在株式会社マツダE&Tの取締役を務める宮脇俊一郎氏も会場でkatsuさんの作ったミニチュアを目の当たりにして「すごく精巧ですね、こんな風にしてもらうと私もとてもうれしいものですね」と話してくださいました。

マツダ関係者にお願いをして展示されているランティスと自身の作品を一緒に撮影するkatsuさん、そして私もぜひと撮影する宮脇さん。クルマの志に共感し、それに共鳴して、新しい創作活動のきっかけになる。その作りを見て題材となったクルマを手掛けた人へ「共感が里帰りする」。

こうしたコミュニケーションはもしかすると、モーターショーでもオートサロンでもなく、オートモビルカウンシルならではの光景なのかもしれません。

なんと、katsuさん、次期マツダ3のデザインコンセプトと目されるマツダ魁コンセプトのモデルもすでに製作に入っているとのこと。

「なかなかショーで発表された本物の繊細で微妙なボディラインをモデルで実現することができず苦労しましたが、だいぶ当初よりは近づけたかもしれません。」と話していました。マツダデザインはkatsuさんの創作意欲も刺激しているのです。

人の人生に彩をもたらすクルマ。それに創作意欲を触発されて新たな作品が生まれる。その出来栄えをモデルになったクルマの生みの親と愛でる。これを自動車文化と言わずなんといいましょう。

自動車文化とは決して「目指す」ものではなく、同時多発的に「共感しあい、共鳴しあう。」クルマを介してそんな場面がたくさん生まれている状況をいうのではないでしょうか。

そういう意味で自動車文化を感じるコミュニケーションの一コマに居合わせることができたこと、今回のオートモビルカウンシルの思い出の一つなのでありました。

(文:中込健太郎/写真:中込健太郎・平野学)

(clicccar 中込健太郎)

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