本当の意味で、どこへでも行ける。「SUBARU XV」でちょっと息抜く旅に出た

絵に書いたような万能選手

「どこかに出かけたいな」と思った時、簡単に腰を上げられるかどうかは、クルマの性格にもよる気がする。運転が心地よくて、安心できて、荷物もポイポイ詰め込めるようなクルマ。

バックパックをサッと肩に背負うように「これひとつあれば大丈夫」と思えるようなクルマなら、近所の買い物でも、ちょっとした遠出のドライブでも、気兼ねなくその一歩を踏み出せるような気がする。

私にとって、そのイメージにもっとも近いのが、「SUBARU XV(以下、XV)」だ。最近は、在宅ワークで家にいることが多くなり、気軽に息抜きするのもなんだか難しくなってきている。でも、XVがいれば、リフレッシュできる場所への距離がぐんと近くなるような気がするのだ。「久しぶりに緑がたくさんあるところへ行ってみたいな」と思い、XVの鍵を取って出かけることにした。

XVで旅に出たのは、自動車雑誌の編集者からフリーライターとなった伊藤梓氏。たくさんの人にクルマの魅力を知ってほしいと様々なクルマ関連のメディアで活躍中だ。
ボディサイズは全長4485×全幅1800×全高1550(Advanceのルーフレール装着車は全高+25)mmと、狭い道や駐車場の多い日本の交通事情でも持て余すことはないだろう。

「よく見える」ということが一番の安心安全

最近、巷ではキャンプが流行っているらしい。私自身もキャンプを楽しんでいる友人に影響されて、ひとり分の簡単なキャンプ道具を揃えてしまった。「ドライブへ行った先でも使えるかも」と思い、そのキャンプセットを荷室へ詰め込む。正直、ひとり分の荷物だけでは寂しいと感じるくらい、まだまだ荷物を積めるスペースがあった。友達を連れて、4人くらいでキャンプに行ったりするのも、おそらく余裕だろう。

運転席のドアを開くと、スポーツウェアのような機能性を感じさせるシートに迎えられた。XVの内装は、シンプルなものからポップなものまで、自分の好みに合わせて様々なデザインを選べるところも良い。

エクステリアは、若々しくて先進的なデザインでシンプルにかっこいいので、若い世代に大人気なのも頷けるが、シートに腰掛けてみると、これまで歴代続いてきたモデルと同じように、スバルらしい安心感が伝わってきてホッとする。

私がスバル車に乗って一番「いいな」と思うのは、視界の良さだ。シートに座って、まわりを見回すと、どこを見ても外の様子が分かりやすい。最近、先進安全装備が付いているクルマは増えたものの、やはり一番の安全は「クルマのまわりがよく見えること」だと思う。その点、XVを含めたスバル車は、どれも視界がしっかり確保されているので、安心して運転することができる。

その上で、標準装備されるアイサイトだけでなく、車線変更や後退時の危険を知らせてくれる運転支援機能や、前方と助手席側方の死角を減らしてくれる視界拡張機能も備わるアイサイトセイフティプラスもオプションで選択できる。自分の目だけではなく、しっかりクルマの目でもサポートしてもらえるので、とにかく運転に安心感を持つことができるのが、スバル車の良いところだ。

サポート性と癒し感をバランスさせた快適シート。デザインのアクセントとなるステッチはオレンジが基本で、「Advance」はブルー、特別仕様車の「2.0e-L EyeSight Smart Edition」にはシルバーのステッチが縫い込まれている。また、本革シート(グレード別設定)をオプションで選ぶこともできる。
運転支援機能のひとつ「スバルリヤビークルディテクション(後側方警戒支援システム)」は、後側方から接近する車両を検知。車線変更時などに「衝突の危険がある」とシステムが判断すると、ドアミラー内側のLEDインジケーターや警報音でドライバーに注意を促してくれる。
幅の広いカーゴルームはVDA法で340L(1.6Lモデルは385L)あり、キャンプ道具も余裕を持って積載可能。

エンジン&モーターが生み出す「e-BOXER」の走りが気持ちいい

今回のドライブの目的地は、スバルがメディア向けに開放している千葉県房総半島にある「SUBARU里山スタジオ」だ。クルマで入って行くことができて、簡単なキャンプも楽しむことができるという。

目的地を設定して、エンジンスタートさせると、久しぶりのドライブに胸が高鳴った。アクセルを踏み込むと、XVが元気よく走り出す。XV Advanceは、直噴化した2.0Lの水平対向エンジンとモーターを組み合わせたe-BOXERを搭載していて、エンジンの力強さに加えて、モーターが適度にアシストしてくれるので、力強くて伸びやかなトルクが気持ちいい。

XVのハンドリングは、自分の意思に寄り添うように素直にクルマが反応してくれるので、少し狭い道路に入った時や、首都高などの混雑する高速道路でも、スイスイと快適に運転することができた。

「2.0e-L EyeSight」「2.0e-S EyeSight」「Advance」グレードに搭載される2.0L DOHC 直噴エンジン+モーターによるe-BOXERは、最高出力145ps/最大トルク188Nmを発揮。燃費はWLTCモードで15.0km/L、燃料はレギュラーガソリン指定となっている。
最小回転半径はAWDモデルとしては良好な5.4m。ちょうどいいボディサイズと視界の良さが相まって、街中での取り回しがしやすいのが魅力。

まるで上手な人の運転のようなアイサイトドライブ

都会を抜けて、アクアラインを渡ると、視界には海がいっぱいに広がって、閉鎖的になっていた気持ちが解き放たれたようにリラックスしてくる。まだ目的地までは距離があるので、運転支援システムのアイサイトツーリングアシストをオンにして、しばらくXVにサポートをお願いすることにした。

ツーリングアシストでは、前走車を追従してくれるだけでなく、アクセルやブレーキ、ハンドル操作もサポートしてくれるので、高速道路でのドライバーの負担がぐっと減る。

運転支援機能は、メーカーによって制御がまちまちなので、「このタイミングでブレーキ踏むの?」と、ちょっと不安になるものもある。一方でXVは、本当に上手な人に運転してもらっているかのように、アクセルやブレーキ操作に安心感があるし、ステアリング操作も滑らか。「これなら長距離ドライブも安全で楽ちん」と思っているうちに、あっという間にインターチェンジの降り口に着いていた。

「アイサイトツーリングアシスト」の全車速追従機能付クルーズコントロールは、0km/h~約120km/hの幅広い車速域で先行車に追従して走行してくれるのだが、そのアクセルとブレーキコントロールが自然で滑らかなのだ。
アイサイトツーリングアシストはステアリング右側にあるスイッチをオンにして、速度設定ノブを「SET」すれば作動開始。車線中央維持機能の操作も丁寧で安心。もし自分でステアリング操作したくなったら、手元ですぐにOFFにすることも可能だ。

とんでもない山坂道をアクセルだけで走破するX-MODEの威力

「そろそろ目的地も近いかな」とまわりを見渡すと、周囲にはどんどん木が増えてきて、うっそうとしげった森が見えてきた。「SUBARU」の看板を見つけ、それに従って小道に入ると、思わず「えっ!? ここに入るの!?」と声に出してしまう。道がすごく狭いうえに、路面もコンクリートではなく、砂利や岩がゴツゴツと剥き出しになっていて、言ってしまえば“けもの道”のようなところだ。

運転に慣れているとはいえ、少し心配になった私は、X-MODEのボタンを押してみることにした。X-MODEは、ちょっと油断してアクセルを踏んだらタイヤが空転してしまいそうな路面でも、上手くトルクを制御して、しっかり地面を踏みしめてくれる。

まるでボルダリングのように、4つの手足を上手に使って、がっちり路面をグリップしてくれるような頼もしさ。私自身はアクセルを踏んでいるだけなのに、XVが上手くコントロールして、荒れた道や急な斜面もモリモリ登ってくれる。こういった険しい道に来て初めて、本当のXVの頼もしさを知ることができたような気がする。

「X-MODE」は、「SNOW・DIRT」。「DEEP・SNOW・MUD」という2つのモードを設定。4輪の駆動力やブレーキなどを適切にコントロールして、悪路からのスムーズな脱出を可能にする。意外と活躍するのが下り坂などで常に一定の車速を維持するヒルディセントコントロール。急な坂道でフットブレーキを使わなくても、アクセル操作だけで走行することができる。
悪路や急斜面で重宝するのが「アイサイトセイフティプラス」の視界拡張機能(メーカーOP)だ。急な上り坂の頂上で先が見えないような状況でも、フロントカメラの映像で足元を確認することができる。サイドビューモニターも狭い道で大活躍する。

頼もしい相棒だからまたどこかへ行きたくなる

目的地に着くまで、ちょっとした冒険はあったけれど、XVのおかげでそれも楽しいワンシーンに変わった。里山スタジオに着くと、とても濃い緑の匂いとセミの声が迎えてくれた。

久しぶりに自然の空気をいっぱいに吸い込むと、体の中から元気が湧いてくるような気がする。コーヒーを淹れながら、景色を楽しみつつ、ローチェアに体を預ける。改めてXVを眺めて、「良い相棒だなぁ」としみじみ思った。

サイズ感もちょうど良くて、日常でも気軽に使えるし、荷物もたっぷり載せられる。安全もしっかり考えられているし、さらにオフロードや悪路での頼もしさと言ったら! こんなに万能なモデルがリーズナブルな価格で手に入れられることに驚きつつ、一度このXVを手に入れたら、フットワークの軽さとその安心感や便利さから離れられなくなってしまいそうだと思った。

「次はXVとどこへ行こうかな……」、コーヒーを飲みながら、もう心は次の旅へと向かっていた。

レポート:伊藤梓 / 写真:篠原晃一

水平対向エンジンと左右対称のパワートレーンで構成された「シンメトリカルAWD」は、低重心で走行安定性が高い。自らハンドルを握れば“手応えのある走り”を楽しむことができる。
ドライバーだけでなく、同乗者も快適なのがXVの魅力。後席は十分な広さを持ち、大人4人の移動にストレスを感じることはない。静粛性も高いので移動中の会話も弾むだろう。

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