横浜ゴム アイスガード6の性能をさまざまなテストや比較試乗で明らかにした
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:横浜ゴム
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対して初体験のウインタータイヤは、その走破性の高さに驚いた。まず低温でもゴムにグリップ感があり、なおかつスタッドレスタイヤのような細かなサイプがないからか、タイヤがしっかりしている。そしてトレッドパターンの優秀性もあるのだろう、圧雪路面にグイッと食い込む。アイスバーン路面は明らかにスタッドレスよりもグリップが低く、こちらもいい気になっているとヒヤッ! とするのだが、圧雪路だけなら確かにスタッドレスタイヤと同等のグリップ力が得られている。これなら雪が降っていなくても気温が低い状況で安全が確保できるから、スポーツカーやスポーツセダンでも安心感が高いだろう。今回は試せなかったが、非降雪時のウェット性能を、スタッドレスタイヤと比較してみたい! と思わせる素晴らしい出来映えだった。
最後にオールシーズンタイヤを試したが、性能的には一番厳しかった。基本的には夏タイヤとしての性能がベースとなり、そこに「雪が降ってもスタックしない」程度の性能が盛り込まれている感触だ。筆者は北米の雪道を体験したことがないだけにその真価は計りかねるのだが、ヨコハマゴムによると北米は冬でも幹線道路の除雪が行き届いており、オールシーズンタイヤ的にはそこに出るまでの性能を担保できることがまず重要なのだという。そして何より一年中履けるタイヤとして、「耐摩耗性」に重きが置かれているのだという。総じて日本の雪道に対しては、あまり適していないタイヤだと思えた。ちなみに三者の氷上制動能力はアイスガード6、ブルーアース ウインター V905、アビッド アセンド S323の順で高かった。
結論づけるにアイスガード6は、こうした“世界の冬”を知るヨコハマゴムが、日本のために用意した歴代最強のスタッドレスタイヤだということだ。個人的にはウインタータイヤの性能に驚き、高性能車用の冬タイヤとして日本の非降雪地域に投入してもよいのではないか? と思えたが、最も広く安全性を確保できるのは間違いなくこの冬の怪物、アイスガード6であると言えるだろう。
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