新型スズキ ジムニーがプロはもちろん見た目買いの人も満足させてしまう理由
掲載 更新 carview! 文:サトー タケシ/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:サトー タケシ/写真:篠原 晃一
続いて、軽自動車のジムニーの5MT仕様をオンロードとオフロードで試す。オンロードでの乗り心地は、ジムニーシエラに輪をかけて快適だ。路面の不整を乗り越えた瞬間に体に感じるショックが、シエラより明らかに小さい。同時に、ジムニーのほうがバネ下の動きがすっきりしていると感じる。逆に言えば、シエラは少しバタつく。
タイヤサイズはジムニーが175/80R16で、ジムニーシエラが195/80R15。この影響かと思い、試乗後にエンジニア氏に確認したところ、ジムニーシエラは欧州での速度域を意識したセッティングになっているとのこと。今回は高速道路を走れなかったので確認出来ていないけれど、シエラが高速安定性を重視したことによって、タウンスピードでの乗り心地に違いが出たのかもしれない、というエンジニア氏の言葉は納得できた。
排気量658ccの水冷直列3気筒ターボエンジンは、ロングストローク化、吸気側へのVVT(可変バルブタイミング機構)採用、圧縮比アップなどによって、低回転域のトルクの増強が図られた。その効果は確かで、アイドル状態でクラッチをつないでもするすると前に出て、そこからの発進加速も力強い。
5MTは、東西南北方向、どこに動かしてもシフトフィールに節度がある。クラッチは重さ、ストローク量ともに適度で、ミートポイントもわかりやすい。トルキーなエンジンと扱いやすい5MTの組み合わせで、ストップ&ゴーの連続も苦にならない。
ただし、さすがに排気量が排気量だけに、走っている時はこまめにシフトする必要がある。たとえば5速で速度が下がったら、きちんと4速なり3速なりに落とさないと、かったるい思いをする。大排気量・大トルクのMT車のように、ギアを変えないズボラ運転は難しい。
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