VW新旗艦モデル、アルテオンは見た目や数値からは意外な走行フィールが持ち味
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:篠原 晃一
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その全長は4865mmと同社のパサート(4785mm)よりもひと回り大きく、グループで見ればアウディA6(4945mm)よりもひと周り小さいサイズ感。クーペスタイルで見栄を切りつつもホイールベースは2835mmもあるために、これならファミリーカーとしての要件を十分に満たすことができる。後部座席に座りながらその広さに何度かうなずき、「父親として、娘にカッコよいクルマに乗っているところを見せたいんですよ」と説明してくれたカメラマン氏の言葉がリアルにそれを証明していた。ちなみにトランク容量は通常563L、リアシートを倒せば1557Lを確保している。
パワーユニットは直列4気筒の2.0TSI(直噴ターボ)。その出力は280ps/350Nmと、最速モデルであるゴルフR(310ps/400Nm)に次ぐパワフルさであり、ゴルフGTI(230ps/350Nm)をも上回る。このパワー&トルクを制御する駆動方式はR譲りの「4MOTION」で、トランスミッションも同じく7速DSGを搭載している。
スペック的にもフラッグシップを名乗るに相応しいアルテオン。しかしその走行フィールは見た目や数値の“やる気マンマン”具合からは意外なほどに、大人びたしっとり感が魅力だ。電動パワーステアリングの制御は段付き感がなく滑らか。日本仕様としてはベースモデルがなく全て「R-ライン」となり、試乗車はさらにその上級グレードとなる「アドバンス」だったことから、245/35R20サイズの大径タイヤを装着していたが、アダプティブ・シャシー・コントロール(DCC)をコンフォートモードにせずとも見事にバネ下のバタつきが抑えられており、前述の通りしっとりとした乗り心地を得ている。
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