ヨコハマ史上最高の静粛性を謳う「アドバンdB」は、静かなだけではなかった
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:横浜ゴム
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:横浜ゴム
じゃあダメなの? と問われれば、そんなことはまったくない。むしろすごすぎるのだ。高い荷重を与えれば与えるほどADVANの名前に相応しい運動性能を発揮して、普段はかなりの旋回領域まで涼しい顔してこなしてしまう。だからワインディングを走らせたマツダ・アクセラとホンダ・N-BOXは、まるでスポーツカーみたいにコーナーを曲がった。ただその「フツーの領域」だと、クルマ側もそれ相応じゃない限り、タイヤと対話する実感がわかないのだ。それを快適と言われればそれまでなのだが。
ヨコハマ、100周年で気合いが入りすぎたのか? 実はヨコハマのスタッドレスタイヤである「iceGUARD 6」(iG60)でも、この傾向は見られた。アイスガード6も、用心すべき雪道をあまりにフツーに走れてしまい、ボクはこれにちょっと戸惑った。
もっとも肝心な静粛性についてお伝えしていなかった。一見ならぬ一聴すると中音域のボリュームが上がったように聞こえたが、それは高周波ノイズが大幅にカットされているから。あのV551が安っぽく思えてしまうほどだったのには、正直驚かされた。また段差を越えたときの振動も、素早く減衰できていた。
騒音エネルギーは前作V551比で実に32%も低減。だがこのタイヤは、静かなだけが売りではない。静粛性を高める技術が、同時にその走りにも磨きをかけた。まさに「ADVAN」の「デシベル」と呼ぶに相応しいタイヤにV552は仕上がったと思う。
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