アウディA4試乗。新型ターボはダウンサイズから次の段階へ進化する
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:篠原 晃一
冬の軽井沢まで2台のA4でロングドライブしたが、オリジナルのサマータイヤなので天気予報や道路情報と睨めっこしながら走った。252ps版は2.0TFSIクワトロ スポーツで、タイヤは18インチ。190ps版は2.0TFSI(FWD車)でタイヤはオプションの17インチを履く。
まず動力性能をチェックする。252psのクワトロは高速道路では最高のドライブフィールだった。ツインクラッチのSトロニックと2Lターボは走りに余裕があって、快適なドライブが楽しめた。軽井沢周辺のカントリー路は残雪が残る路面とも遭遇したが、サマータイヤでもクワトロのトラクション性の高さで、勝手にタイヤが滑ったりしない。電子制御も縁の下の力持ちとして正しく機能しているので安心だ。
高速道路では252psに分があるものの、190psのFWDも十分な加速性能をもっている。一方、町中やカントリー路ではむしろ190psのほうが乗りやすかった。2000回転以下の低負荷では、スロットルレスポンスが252psよりも190psのほうがシャープでスポーティなのだ。60km/h以下の速度では190psのほうがシャキシャキと走れる。加速時のエンジン音も190psのほうが気持ちいい。
252psのエンジンはいかにもターボらしく、ブースト圧が高まると一気にトルクが増大する。ロケットのような加速は楽しめるが、アウディらしい知的な走りは190psの勝ちだ。実はタイヤの違いもあって、荒れた路面では190psのほうが乗り心地も良い。252psのクワトロはフラットな路面は良いが、段差のある荒れた路面は硬すぎると思った。
混雑した都内を平均20km/h前後の速度で走ったところ、常に190psが15%前後、燃費で上回った。実用燃費は混雑した道路環境から高速道路まで様々な走行条件が重なる。ターボが過給しない低負荷は高膨張比で効率を高め、高負荷は過給で出力を得るという新しいターボの使い方が理にかなっているということになる。
エンジン・シンポジウムで発表された時のプレゼンテーターは、VWのディーゼル問題で更迭されたハッケンベルク博士だった。昨年までアウディの開発部門の総責任者だった博士は「従来のダウンサイジングは用途が限定されていたが、今回のライトサイジングのコンセプトは多様な走りをカバーできます」と説明した。2005年頃から始まったダウンサイジングは卒業し、その次の段階にターボエンジンが進化したのである。2018年頃から施行される新欧州燃費モードWLTP(欧州が主導する、世界共通の排出ガス試験方法への試み。130km/h前後までカバー)の動きや、ユーザーの実燃費に対する意識が高まることを考えると、アウディのBサイクルのような実用燃費主義がメインストリームになっていくはずだ。
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