クアトロポルテ。V6ツインターボモデルに試乗
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:マセラティ ジャパン
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「4つの門」すなわち「4ドア」の意味を持つ車名で知られた、イタリアの名門マセラティが誇る大型の豪華高性能サルーン、クアトロポルテ。それは今年のデトロイトショーで通算6代目の新型にモデルチェンジし、そのV8エンジン搭載モデルはすでに4月、日本でも発表されているが、そのもうひとつの重要なバリエーションであるV6エンジン搭載車の国際プレス試乗会が、5月にイタリアを舞台にして開かれた。
すでに発表済みの3.8L直噴V8ツインターボ搭載モデルが、GTSと呼ばれるのに対して、Sのモデル名を持つV6搭載車のエンジンは、排気量3Lのこれも直噴ツインターボで、V8と同じくマセラティのエンジン開発部門、マセラティ・パワートレインの設計によって、マラネッロのフェラーリファクトリーで委託生産される。
それは、2979ccから410ps/5500rpmのパワーと550Nm/1750‐5000rpmのトルクを捻り出し、エンジン直後の通常の位置に搭載するZF製8段ATと組み合わせられる。新型クアトロポルテがユニークなのは、後輪駆動モデルに加えてAWD、つまり四輪駆動モデルが存在することで、それによって様々な気候風土に適応できる世界戦略車に仕立て上げようという、2015年に年間販売台数5万台を掲げるマセラティの本気が感じられる。
かつてのアルファロメオの4WDと同じQ4の名を持つそれは、ATの後方に電子制御多板クラッチを設置して前後トルク配分をコントロールし、短いプロペラシャフトを介して前輪にトルクを送るシステムで、0/100から50/50の範囲で前後輪に駆動力を配分する。
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