エスカレード アメリカにしか作れない高級とは
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:菊池 貴之
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ワールド的にはすっかり回復傾向のGM。さすがはアメリカ! と言いたいところだが、こと日本に限るとぶっちゃけこれからだ。それは「典型的アメリカらしいモノ」と「新感覚アメリカらしいモノ」の両刀遣いで忙しいからだ。
前者の代表がコルベットやカマロで、後者の代表がソニックやキャプティバ。前者は50年代から続くベタ中のベタなアメリカンテイストで、後者は中国やブラジル、ASEANでウケてる新しいカジュアルアメリカン。GMジャパンはいろんな可能性を探るべく両方で攻めているわけだけど、ひょんなとこから前者のラインで美味しいネタを手に入れることになった。それがこのエスカレードだ。
コイツの凄さは、言わば厚さ5センチの巨大サーロインステーキのようなものだ。まずは圧倒的サイズ&排気量! 全長×全幅×全高は5155×2040×1945mmで、いまどき全幅2mは珍しくないが、高さで2m近いのは皆無だし、なにより全長5.1mはあのパワフルSUVの元祖ポルシェ・カイエンを楽勝で超える。
エンジンは、キャデラック伝統の409psの6.2リッターV8OHVで、最大トルクも57.4kgmと極太! ついでにガソリンタンク容量98リッターで、どんだけ燃費悪いの? と思いきや気筒休止システムやVVT可変バルブタイミング機構まで付いていて意外にも悪くない。
いかにもアメリカンなステーキが結構低カロリーで食べられるわけで、こういうのに反応するクルマ好きは絶対にいる!
実はコイツは既に07年モデル以降、日本にデビュー済みだったが、昨年この手の変わり種GM車を入れていた「三井物産オートモーティブ」が撤退を決め、急遽GMジャパンが預かることになったのだ。
同時に車両価格も100万円以上も下がり、849万円から。絶対的に安くは無いが、並行モノじゃなくって正規でこの値段はなかなかだろう。好きモノにはちょっと気になるクルマの登場なのであーる。
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