PSAの2011総括&展望 3気筒208もチョイ出し!
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:篠原 晃一
かたやプジョーだが実はシトロエン躍進の背景にはコチラも大きく関係していたと思う。というのもメインとなるコンパクトカー、07年上陸の207シリーズがやや日本人向きではなかったからだ。
デザインからしてオーバーデコレーション気味のハデ顔でボディサイズも全長4メートルオーバーと微妙にデカめ。走りも当初はフランス車的な柔らかさから遠ざかり、欧州的なしっかり系になっていた。
とはいえ後半追加した200万円切りの1.6リッターモデル「スタイル」は味付けと安さでフランス車らしさを取り戻しつつあるし、販売店への誘致に効を奏したそう。発売後からノーマルハッチバックボディの他、実用性のSWや走りのGTグレード、オープンモデルのCCなど次の手を続々導入。なんだかんだで2011年は2000台以上を売り、プジョーシトロエン一番の売れ筋ラインの座をキープした。
意外に健闘したのがスペシャルスポーツクーペのRCZだ。当初はデザイン画から飛び出してきたようなフォルムに、「見た目重視か?」と思わせたが全然違う。走りはもちろんスポーツクーペらしくキビキビで、パワー的にも200psの1.6リッターターボに6MT、156ps仕様に6ATと十分な組み合わせだったが、実用性もあなどれない。リアシートに大人が長時間座るのはムリだが、後方視界はガラスルーフで驚くほど良くて、なによりもトランクはぶっちゃけヘタなワゴンよりも広くて使い易い。
しかも308ベースなので値段も手頃でギリギリ400万円以下から買える。つまりデザインと実用とコストのバランスではアウディTTを凌ぐほどで、年間販売も800台オーバーでプジョーランキングで国内第3位の売り上げは伊達じゃない。総合力ではやはりプジョー!なのだ。
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