CLS63AMG 海外試乗 CLSのベストバイに決定
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:メルセデス・ベンツ日本、ダイムラーAG
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:メルセデス・ベンツ日本、ダイムラーAG
新型CLSクラスの国内発表目前だが、すでに本国ではそのAMG版、CLS63AMGがデビューを果たしている。初お披露目は昨秋のLAモーターショー。しかし正直に言えば、この時の印象は個人的にはそれほどパッとしたものではなかった。おそらくそれは、ベースとなるCLSクラス自体が、衝撃的だった先代に較べて押しの強さが強調されて、その反面でエレガンスが薄まって感じられていたからだと思う。要は「先代の方が良かったな」と、どこかで思っていたわけである。
ところが国際試乗会が催されていたアメリカ東海岸のメキシコ国境近くの都市、サンディエゴの空港を出て、試乗車の一群を見た時に「あれ?」と思った。東海岸らしい眩しい陽光の下、たたずむその姿が、何とも美しく映ったからだ。強い陽の光を受けたボディは陰影がくっきりと浮かび上がり、ショー会場では解らなかった面の美しさをアピールする。しかもその力強さ、あるいは逞しさは赤土が多く砂っぽい景色の中でも、決して弱々しく見せない凛とした存在感を浮かび上がらせているのだ。
そんなスタイリングには、AMGのスタイリングが実によく似合う。大開口のフロントバンパーだけでなくアルミ製のボンネットフードもグリルも、拡大されたトレッドに合わせたフェンダーもAMG専用。リアまわりではディフューザー形状のリアバンパーにスクエア形状4本出しのエグゾースト、スポイラーリップなどが識別点となる。
これらは実際のところ、元のシルエットに対して劇的な変化をもたらすようなものではない。しかし、そのハマり具合いは、まるでパズルの最後のピースを埋めるかのようにも感じられた。
これは完全に個人的な意見である。しかし敢えて言おう。新しいCLSクラスは、AMGを選ぶに限る。
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