次期911偽装ほぼ無し 詳細スペックも明らかに
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:SCOOPY
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:SCOOPY
9月に開催される フランクフルト・モーターショー(IAA)でワールド・プレミアを祝う新しいポルシェ911の全容がほぼ分かってきた。
まずプラットフォームだが、1997年に登場した996ベースから全く新しいものへと変わる。つまりこれまで14年間に渡って使い続けてきたプラットフォームが一新される。
この新しいプラットフォーム上に構築されるニュー911は現行モデル(997)よりも34kg軽量化に成功している。それはハイブリッド構造とよばれ、ボディの75%は高張力鋼板、そしてアクスル、ボンネット、ルーフ、タイアハウスはアルミで出来ている。また後付けのエアロパーツなどはカーボン製である。空車重量は1389kgと発表されている。
デザインはもちろんキープ・コンセプトだが、印象は長くてフラット、しかしオーバーハングが短くなったのでダイナミックな印象を持っている。
ボディ・サイズは全長4490mm、全幅1810mm、全高1300mmでホイルベースは100mm延ばされ 2450mmとなった。
ボディは55mm長くなり、Aピラーは35mm、フロントウインドーは80mmも前進している。つまりそれだけキャビンが広くなったというわけである。2+2と言ってもかなりのスペースが確保されたに違いない。一方インテリアはパナメーラを思わせる大きく幅広いセンターコンソールが目を引く。ここにはパナメーラから譲られた電気式のパワー駐車ブレーキが装備されている。
搭載されるエンジンは水平対向6気筒でカレラには3.4リッターにダウンサイズされたエンジンが搭載される。ただし最高出力は350psにパワーアップされている。またカレラSは3.6リッターで最高出力400psを誇る。組み合わされるトランスミッションは標準で7速MT、オプションでは7速PDK(デュアルクラッチ式)が採用される。もちろんアイドリングストップが採用される。一方、タコメーターを中心にしたインパネは全く変わらない。カレラのダイナミック性能は0-100km/hが4.8秒、最高速度は300km/hに達するだろう。
この新しい911にはこれまで通りクーペの他に、カブリオレ、ターボなどのバリエーションがあるが、新たに「タルガ」が加わる。しかもこれまでのタルガと違い、昔のようにBピラーを残してルーフを外すことができるのだ。また、リアウインドーはコクピット背後に沈み込むようである。
ところでホイルベースを100mmも延長させたのは居住性、乗り心地そして直進安定性などを高めるためだが、エンジンとギアボックスの間に電気モーターを挟み込むハイブリッド化を考えているからに他ならない。このハイブリッドはパナメーラSハイブリッドと同じ形式である。911ハイブリッドの登場は早くても2015年になるだろう。
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