4月18日、スバルは同社初のHVシステムと、その搭載モデルとなるXVハイブリッドを国内で発表した。XVハイブリッドは3月のニューヨークオートショーでワールドプレミアされていた。日本での販売開始は初夏を予定する。
HVシステムはスバルが独自開発。バッテリーこそトヨタと共通のパナソニック製ニッケル水素だが(セル数などは異なる)、トランスミッションはHV専用のCVT(リニアトロニック)を新開発してきた。
組み合わされるエンジンは2.0L水平対向直4DOHCエンジンで、HV化に合わせてピストン形状を変更し圧縮比を変えたほか、ピストンリング変更、クールドEGR採用などの最適化を受けている。また、走行中に停止したエンジンをスムーズに始動させるため、オルタネーターの代わりにインテグレーテッドスタータージェネレーターを採用する。
スバル設計によるモーターは1個(65Nm)で、駆動と発電を兼ねる。モーターはCVTトランスミッション内部に配置され、4WD駆動に対応。プリウスなどのようにドライバーがモード選択することはできないが、システムがバッテリー容量が十分と判断した場合は発進、低速走行などで自動でEV走行に入る。EV航続距離は約1.6km。
HVシステムの走行モードは、エンジン走行/EV走行(低速域、駐車場など)/モーターアシスト走行(加速など)/エンジン走行時の余力によるバッテリーチャージ(低負荷時など)/回生(減速時など)。信号待ちではアイドルストップを行い、減速時や高速道路などでも積極的にクラッチを切り離してエンジンをストップさせる。
「XVハイブリッド」(写真はプロトタイプ)はXVの最上級グレードという位置づけだ。HV性能はスバルの持ち味である走りの楽しさや安定性を重視した味付けで、同社が得意とするターボをモーターに置き換えたイメージだと同社は説明している。JC08モード燃費は20.0km/Lで、ベース車の15.8km/Lから約27%向上。EyeSightとの協調制御で約10%の燃費向上を生む、EyeSight ECOクルーズコントロールも新開発した。
もちろん、HV化されてもシンメトリカルAWDの構成は健在で、モーターやバッテリーを低い位置に搭載することで優れた走行性能を維持しているという。また、ステアリング制振機構、各種吸音&遮音材、エンジンマウントの強化など、HV性能に見合った静粛性や快適性も実現したとする。
XVハイブリッドのコミュニケーションカラーは写真のプラズマグリーン・パール。リアハッチとサイドミラー下には専用ロゴが入り、アルミホイールは空力性能を向上させた新デザインだ。また、ブルー系のリアコンビクリアレンズや&LEDリヤコンビランプなどで、HVモデルであることをアピールする。
インテリアではシート生地にシルバー系のアルカンターラを採用するなど、ハイブリッドを直感させる演出となっている。バッテリーを低く搭載したため、ラゲッジルームの使い勝手を損なわず、リアシートを倒すとフルフラットのフロアになるのも自慢だ。
車種:XVハイブリッド
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