トヨタが作った欧州車、アベンシスが再上陸!
掲載 更新 carview! 写真:小林 俊樹
掲載 更新 carview! 写真:小林 俊樹
欧州仕込みの国産ステーションワゴン「トヨタ アベンシス」が、2年半ぶりの復活を果たした。先代アベンシスは、2003年10月から2008年12月まで販売。今回あらためて日本市場に投入されるのは、2009年に欧州で販売が始まった3代目モデルだ。欧州では4ドアセダンも用意されるが、日本では5ドアワゴンのみ、しかもモノグレードで展開される。
アベンシスのデザインは、南フランス・コートダジュールにあるトヨタのデザイン拠点・EDスクエアが担当。立体的なフロントマスクや張り出したホイールアーチ、ボディ後方へと高く流れるキャラクターラインが力強さや走りのイメージを強調し、リヤの造形もダイナミックに描き出された。まさに欧州車風の"硬質感"を色濃く表現したデザインで、インテリアも同様のテイストで仕上げられている。
ボディサイズは全長×全幅×全高=4765mm×1810mm×1480mm。プリウスαやマークXジオよりも一回り大きいが、全高はもっとも低い。スポーツシートを採用したドライビングポジションも低め。そして荷室は、広さ(幅1550mm、奥行き1110mm⇒最大1920mm)や、使い勝手(トノカバーや折り畳みデッキボード、床下収納、ラゲッジスルー機構が標準)ともに、ワゴンのなかでもトップクラス。このあたりの仕様は、多くの荷物を積んでロングドライブに出掛ける、欧州のライフスタイルに合わせたものだ。
速度無制限のアウトバーンや過酷なワインディングロード、石畳のベルジャンロードなど、バリエーションに富んだ開発環境で磨かれた走りが、アベンシスのアベンシスたる魅力。エンジンやCVTの制御、足回りなどは、すべて欧州でのチューニングをそのまま活かして、スポーティかつしなやかな走りを追求している。
エンジンはトヨタ自慢の"バルブマチック"を備えた2.0リッター直4・3ZR-FAE(152ps/196Nm)を搭載。組み合わされるCVTは、高速での燃費や静粛性を考慮しつつ、下り坂などでよりエンジンブレーキが効くといったスポーティな味付けとされている。サスペンションは前がマクファーソンストラット、後がダブルウィッシュボーン。前後ともにスタビライザーが備わり、ブレーキパッドも高摩擦のものが装着されている。
グレードは「Xi」の1種類で、価格は250万円。生産はトヨタの英国工場TMUKで行う。完成車は船で約40日間をかけて愛知県に陸揚げ後、堤工場で最終チェックを行い、ユーザーの元へと届けられる。
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