「新体制」発表したダイハツだが組織改革は限定的。不正体質の一掃に不安を感じる理由とは?
掲載 更新 carview! 文:山本 晋也 10
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「トヨタ ライズ」/「スバル レックス」(ダイハツ版はロッキー)、「トヨタ ルーミー」/「スバル ジャスティ」(ダイハツ版はトール)といった、ダイハツがOEM車として供給している国内向けの小型車も、軽自動車のアーキテクチャーをベースにしているものがほとんどですから、従来通りダイハツ主体で開発されていく模様です。
軽自動車から小型車まで、30年以上に渡ってエンジン関係、衝突試験関係など認証に関する幅広い不正が行われてきたという事実からすると、海外向けモデルのみトヨタが責任を持つという対策では手ぬるいという印象もあるかもしれませんが、各社の人的リソースやノウハウなどを考えると、適切な落としどころなのかもしれません。
つまり、日本のユーザーからするとダイハツの新体制というのは「良くも悪くもなにも変わらなかった」と捉えることもできます。
そもそも軽自動車を中心に据えたラインナップに変わるといっても、ダイハツの国内における小型車販売比率はけっして大きくありません。
不正による出荷停止の影響が少ないであろう2023年1月~12月の販売実績を見てみましょう。
この時期、ダイハツの軽自動車は56万5928台も売れましたが、登録車は2万8091台に過ぎません。比率でいうと20:1で、ダイハツは圧倒的に軽自動車のブランドです。あえて「軽自動車を中心に据えたモビリティカンパニー」を標榜せずとも、もともと軽自動車中心のブランドだったといえます。
(次のページに続く)
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