レクサスが日本開業20周年。近年は若年層の支持も獲得…長年好調を維持する理由と今後の展開とは？

レクサス UX

レクサスは電動化で次世代の高級車像を提示する

レクサスは2019年、豊田章男社長の時代にブランドの電動化ビジョン「Lexus Electrified（レクサス エレクトリファイド）」を掲げ、2035年までにグローバルで全車をBEV化するという大きな目標を宣言しています。これに対して、ある業界関係者は次のように話します。

「レクサスは2035年までにグローバルで全車をBEV化する方針を掲げており、高級ブランドとしての戦略転換を進めています。

レクサスのBEV化は単なる電動化対応にとどまらず、ブランド全体の価値観や顧客体験を再構築する挑戦です。

航続距離や充電時間といった課題に対しては、トヨタグループの次世代電池技術や充電インフラを背景に、ラグジュアリーユーザーにふさわしい利便性の提供が期待されます。

また、従来強みとしてきたデザインや静粛性を電動化によってさらに高め、『BEVだからこそ実現できる上質な走行体験』を打ち出すことも狙いとされています。

一方で、北米・中国・欧州といった主要市場ごとに規制や需要が異なるため、それぞれに最適化したラインアップ展開も求められます。さらに、ソフトウェアやコネクテッド技術を活用し、OTAアップデートやサブスクリプションによる新しいビジネスモデル導入の可能性も指摘されています。

レクサスが掲げるBEV化は、パワートレーンの転換ではなく、次世代の高級車像を提示する動きと言えるでしょう」

このように、レクサスは高級ブランドという枠にとどまらず、自動車業界全体をリードする存在としての役割を担いつつあるのかもしれません。

（終わり）

（写真：レクサス,、トヨタ）